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【展望】マイナス金利導入で市場心理改善、売り込まれた決算銘柄に妙味=山本伸一

市場はマイナス金利導入を好感。投資家心理改善が見込まれる状況か

さて、米国株反発の見直し買い先行から金融政策睨みで手仕舞いを誘ったあと、金融政策確認後の後場の株価指数は乱高下。マイナス金利導入のサプライズに揺れた本日の株式相場ですが、終わってみれば政策好感の買いが確認されており、ひとまずは投資家心理改善が見込まれる状況でしょうか。

日経平均株価は急反発。29日金曜日の政策声明確認直後に高値1万7638円まで買われたあと、前場安値割れの安値1万6767円形成から、1万7500円台を奪回して引けました。日中値幅は871円と大きく動いています。

金融政策の「マイナス金利導入」に関しては、昼休みに一部報道が伝わったあと後場寄りに期待感で相場反転、その後の政策声明とともに買い気を強めると、メガバンクの調整など政策導入による懸念も高まり、一旦は売り直される場面もありました。

ただ、先月12月18日にも政策決定会合で金融緩和補完措置導入、金融緩和遂行措置が伝わり、買い進まれたあと調整していた経緯から、同時に多くの銘柄も調整しましたが、円安推移とマイナス金利導入効果の円売りが強まり、外需関連など中核銘柄を中心に上昇。その後は多くの銘柄も買い直されました。

日経平均株価のチャートでは、一旦は25日移動平均線(1万7683.13円)に迫り、5日移動平均線(1万7108.69円)をサポートにローソク足も下ヒゲ陽線を形成。需給面やテクニカル面では5日線を下値支持に25日線奪回を目指す流れが意識されてくるのではないでしょうか。

売り込まれた決算銘柄の値動きに注目

日銀のマイナス金利導入が投資家心理改善に効いていますが、今週に続いて来週も決算発表シーズンが大詰めを迎えます。業績開示が相次ぐ流れで、企業業績確認とともに様々な株価反応が確認されると思われます。

ただ、やはり軟地合いのなかでも期待感が先行していた銘柄には出尽くし売りが出やすくなっています。あくまでも今回の決算確認とともに好反応が見られているのは売り込まれていた調整銘柄が中心です。

そこで、来週は「売り込まれた決算銘柄の値動き」に注目してください。

開示情報を確認しながら、事前予想を上回る内容で四季報など市場コンセンサスを上回った銘柄などは、決算開示直後から素直に評価を集めることでしょう。今回の決算シーズンでは全体調整とともに株価水準を落としている銘柄も多く、期待通りの決算内容でも再評価が期待できる状況です。とくに直近、値下がりが目立っていた銘柄などは見直し買いが入りやすい地合です。

来週以降はさらに決算発表が増加。本日の相場浮上で期待感も先行した形ですし、開示直後の反応を捉える決算ディーリングに優位性がありそう。全体調整とともに売り込まれた決算銘柄の反騰を捉えるチャンスではないでしょうか。

【関連】甘利大臣辞任が招いた「マイナス金利導入」~失われた日銀の独立性=近藤駿介

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※チャートと太字はMONEY VOICE編集部による

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