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東京電力が「トモダチ作戦」の米空母乗組員から訴えられた本当の理由=不破利晴

実は謎が多い~空母「ロナルド・レーガン」乗組員による東電訴訟

東日本大震災(3.11)が起きた時、イスラエルは東北地方に現地支援スタッフを派遣し、その活躍はイスラエルらしいメディア攻勢のもとに、テレビを中心的な媒体として我々の目に飛び込んできた。

しかし、その後のイスラエルは経費として数千万といった金を日本に請求してきたことも、確かにイスラエル“らしい”やり口であった。

忘れてならないことは、イスラエルのことではない。もっと強烈なものだ。

東日本大震災での「トモダチ作戦」で一躍名を馳せたアメリカ航空母艦、ロナルド・レーガンの乗組員らが東京電力を相手取り計1億4000万ドル、日本円にして約120億円の賠償を求める訴えを米サンディエゴの連邦地裁に起こしたという事実である。

訴えの理由として、「東京電力が福島第1原発事故について誤った情報を伝え、危険なレベルまで被ばくさせた」ことを挙げている。

つまり、乗組員側は、

「米海軍が東電による健康と安全に関する偽りの情報を信頼し、安全だと誤解させられた」と主張。「東電だけが入手できた当時のデータによると、原告が活動していた地域における放射線被ばく量は、チェルノブイリ原発から同距離に住み、がんを発症した人々の被ばく量にすでに達していたことになる」と指摘している。
出典:時事通信(2012年12月27日)

のだ。

アメリカは言わずと知れた訴訟社会であり、この件も福島の惨事をネタに一山狙っていると受け止められても仕方がない側面はある…かもしれない。それでも乗組員の主張には事態の本質的を突く箇所があるのは否めない。

それが「東京電力が福島第1原発事故について誤った情報を伝え…」に凝縮されている。

結局、東京電力の隠蔽体質は事故をさらに悪化させ、周辺住民にもいらぬ被爆を被らせたことは事実であり、これはそっくりそのまま日本政府の隠蔽体質についても痛烈な批判を浴びせるものだ。

ここで不思議なのは、乗組員らが訴えを起こしたのは日本の司法に対してでなく、アメリカの「サンディエゴの連邦地裁」である、ということである。このようなことが実際に成り立つのか?当初、私は非常に不思議に思った。

このことを的確に解説してくれたのが、名古屋市在住の弁護士、岩月浩二氏である。岩月弁護士は私も集団訴訟の原告の一人として参加している、「TPP交渉差止・違憲訴訟の会」の弁護団団長を務めている方である。

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