16日の欧米外為市場では、ドル・円は下げ渋りか。今晩発表の米小売売上高など重要経済指標が低調なら、追加利下げをにらみドル売り先行の見通し。一方、来年以降の金融政策に思惑が広がりやすく、過度なドル売りは回避されそうだ。
前日は米連邦準備制度理事会(FRB)高官の発言が相次ぎ、インフレ抑制を意識したタカ派的な見方が示された。ただ、この日発表されたNY連銀製造業景気指数は予想外のマイナスとなり、景気減速懸念を背景に追加利下げへの思惑からドル売りも出やすい展開に。ユーロ・ドルは1.1760ドル台に浮上し、ドル・円は154円80銭台に値を下げた。本日アジア市場で日経平均株価の大幅安を受けた円買いが主導し、ドル・円は弱含んだ。
この後の海外市場は米経済指標にらみの展開。前日の米経済指標の軟化を受けてFRBの追加利下げ観測がくすぶるものの、年末にかけての流動性低下がドル売りを抑制しやすい。一方、日銀の金融政策決定会合を前に利上げ観測が残るが、財政悪化懸念は円買いを手控えさせる要因に。加えて、米金利の底堅さや欧州通貨の伸び悩みもドルを下支えしやすい。市場は目先の米小売売上高や連邦公開市場委員会(FOMC)をにらみ米金融政策を探る展開とみる。
【今日の欧米市場の予定】
・17:30 独・12月製造業PMI(予想:48.6、11月:48.2)
・17:30 独・12月サービス業PMI(予想:53.0、11月:53.1)
・18:00 ユーロ圏・12月製造業PMI(予想:49.9、11月:49.6)
・18:00 ユーロ圏・12月サービス業PMI(予想:53.3、11月:53.6)
・18:00 ユーロ圏・12月総合PMI(予想:52.6、11月:52.8)
・18:30 英・12月製造業PMI(予想:50.4、11月:50.2)
・22:30 米・11月非農業部門雇用者数(予想:前月比+5.0万人)
・22:30 米・11月失業率(予想:4.5%)
・22:30 米・11月平均時給(予想:前年比+3.6%)
・22:30 米・10月小売売上高(予想:前月比+0.1%)
・22:30 米・製造業PMI(予想:52.0)
・22:30 米・サービス業PMI(予想:54.0)
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