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ネオジャパン、上方修正後の計画を超過して増収増益 期末配当予想を引き上げ、上場来増配を継続

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2026年3月11日に発表された、株式会社ネオジャパン2026年1月期決算説明の内容を書き起こしでお伝えします。

アジェンダ

瀬戸雅弘氏(以下、IR室):司会進行を務めるIR室の瀬戸です、よろしくお願いします。ただいまより、株式会社ネオジャパン2026年1月期の決算説明会を開催します。

スライドは、本日のアジェンダです。説明の都合上、本日開示した決算説明資料と構成が異なりますが、ご了承ください。

グループ概要

決算説明の前に、グループ概要についてあらためてご説明します。

当社グループは、ネオジャパンおよび米国子会社のDELCUI社が手がけるソフトウエア事業、子会社のPro-SPIRE社が手がけるシステム開発サービス事業、ASEANの販売子会社3社で構成する海外事業の3事業部門から成ります。本説明会では、利益の大半を占めるソフトウエア事業を中心にご説明します。

主力製品

スライドには、主力の3製品をお示ししています。現在、「desknet’s NEO(デスクネッツ ネオ)」が単体売上高の7割以上を占めています。

業績サマリー

齋藤晶議氏(以下、齋藤):代表取締役社長の齋藤晶議です。本日はお忙しい中、ご参加いただきありがとうございます。

2026年1月期を総括すると、売上高・利益ともに順調な決算でした。売上高は前期比13.3パーセント増の82億3,000万円となりました。主力のソフトウエア事業では、クラウドサービスとプロダクトがともに期初計画を上回り、前期比19パーセント増加しました。また、重点的に取り組んでいる「AppSuite」のセット率も順調に伸びており、好ましい結果だと考えています。

利益面では、広告宣伝費を期初の予算どおりに使用した一方でその他のコスト増を抑え、計画範囲内で運営できました。各利益は前期比で約28パーセント増加し、大幅な増益を確保しました。

それらの結果、中期業績目標の営業利益を1年前倒しで達成する見通しが立ったことから、新たな中期業績目標を本日公開しました。詳細については、成長戦略とあわせて後ほどご説明します。

2026年1月期 連結業績

IR室:2026年1月期の業績はスライドのとおりです。利益率が着実に上昇し、連結営業利益率は30.3パーセントとなりました。なお、記載はありませんが、中核となるソフトウエア事業の営業利益率は40パーセントに達しています。

連結売上高及び営業利益増減要因

スライドは、事業ごとの売上高および営業利益の前期比較です。引き続き、主力のソフトウエア事業が売上高・利益を大きく牽引しています。

一方、システム開発サービス事業では売上高が前期を下回ったものの、増益を確保しており、利益面で改善が見られました。

海外事業の売上高は前期比2.1倍となる4,000万円増の7,600万円に拡大しました。

連結売上高の推移

スライドのグラフのとおり、2026年1月期で14期連続の増収を達成しています。

連結営業利益の推移

営業利益の推移についてはスライドのとおりです。2024年9月に実施したクラウドサービスの価格改定の影響もあり、利益水準はこの2年でほぼ2倍に拡大しています。

連結貸借対照表

スライドは貸借対照表になります。自己資本比率は69.9パーセントに上昇しました。また、利益水準の大幅な増加に伴い、ROEも26.3パーセントとさらに向上しています。

連結売上高の推移

四半期業績および各種KPIについてご説明します。第4四半期の連結売上高は21億4,200万円となり、過去最高の四半期売上高を更新しました。

ソフトウエア事業は前年同期比11.8パーセント増と好調に推移しています。一方、システム開発サービス事業は前年同期比3.9パーセント減でしたが、昨年6月以降、売上高は回復基調にあります。

連結営業利益及び営業利益率の推移

営業利益および営業利益率の推移についてです。第4四半期は、広告宣伝費などの販管費が増加した影響で営業利益率が若干低下しましたが、通期の営業利益率は30.3パーセントと高い水準を維持しています。なお、2027年1月期の営業利益率は、前期を上回る31.1パーセントを計画しています。

NEOJAPAN ソフトウエア事業の売上区分

ここからは、ソフトウエア事業についてご説明します。当事業は、ライセンスを販売するプロダクトとクラウドサービスが売上の大半を占めています。スライド右側のクラウドサービスに加えて、左側のプロダクトも次年度以降のサポートサービス料(保守料)がストック売上として積み上がるモデルです。

NEOJAPAN ソフトウエア事業の売上の推移

ソフトウエア事業の区分別売上推移です。クラウドサービスは、価格改定効果やセットプラン増加により、前年同期比15.2パーセント増と順調に拡大しました。

プロダクトは、ライセンス売上高やカスタマイズに期ごとの増減があるものの、サポートサービスが順調に積み上がり、前年同期を上回りました。

NEOJAPAN ソフトウエア事業のストック売上の推移

ストック売上の推移です。クラウドサービスは前年同期比14.3パーセント増、プロダクトのサポートサービスは前年同期比8.7パーセント増と、いずれも順調に拡大しています。

NEOJAPAN ソフトウエア事業のストック売上比率

ストック売上比率は81.9パーセントと、引き続き高い水準で推移しています。

NEOJAPAN ソフトウエア事業のARRの推移

結果として、ARRも前年同期比12.5パーセント増と順調に増加しています。

desknet’s NEOのユーザー数推移

ここからは、「desknet’s NEO」についてご説明します。プロダクトの累計販売実績は前年同期比2.6パーセント増、クラウドユーザー数は前年同期比3.9パーセント増となりました。2024年9月の価格改定以降、クラウドユーザー数の伸びは一時的に鈍化していましたが、再び増加基調となっています。

desknet’s NEOの売上高推移

「desknet’s NEO」の売上高推移は、スライドのとおりです。クラウドサービスは前年同期比11.5パーセント増、プロダクトは前年同期比7.4パーセント増と、順調に拡大しています。

desknet’s NEO クラウドの解約率の推移

「desknet’s NEO」クラウドの解約率は、スライドのとおりです。第4四半期の解約率は0.27パーセントと、価格改定以降で最も低い水準となりました。

AppSuiteのユーザー数推移

ここからは、「AppSuite」についてご説明します。プロダクトの累計販売実績は前年同期比11.7パーセント増、クラウドユーザー数は前年同期比37.5パーセント増と順調に増加しました。

AppSuiteの売上高推移

ユーザー数の増加に伴い、クラウドサービスの売上高は前年同期比43.2パーセント増、プロダクトは前年同期比13.2パーセント増と、大幅に伸びています。

クラウドサービスの各指標の状況

クラウドサービスの各指標の状況をご説明します。1ユーザー当たりの売上高(ARPU)は、価格改定効果およびクロスセルの拡大により、前年同期比10.2パーセント増と着実に伸びています。

また、「desknet’s NEO」のユーザーのうち約20パーセントが「AppSuite」を利用するまでになりました。今後は30パーセント以上に引き上げたいと考えています。

NEOJAPAN ソフトウエア事業の広告宣伝費

広告宣伝費についてご説明します。第4四半期は、野口絵子さん・野口健さん親子を起用したCMを制作し、エレベーター広告として放映しました。

本日の説明会前にもこのCMを放送しましたが、「YouTube」でも公開しており、8種類の動画を合わせた再生回数は広告配信を含めて1,000万回以上となっています。2027年1月期も認知度向上施策を強化する計画です。

2027年1月期 業績見通し

2027年1月期の業績見通しについてご説明します。引き続きクラウドサービスが成長し、増収増益を見込んでいます。価格改定効果は一巡し、クラウドサービスの月額売上高は前期比で約9パーセント増加する見通しです。サービス別では、「AppSuite」のクラウドサービスが前期比30パーセント超の増加となり、成長を牽引する見込みです。

一方、ソフトウエア事業における技術開発の売上高は、既存の継続案件の縮小により前期比で1億円程度減少する見通しです。なお、システム開発サービス事業は、2025年1月期並みの水準まで回復する見込みです。

費用面では、人件費、ソフトウェア償却費、研究開発費、広告宣伝費の増加を予定しています。

配当計画

配当についてです。増益の結果を受けて、期末配当を従来予想の29円から31円に増配することを本日公表しました。

2027年1月期の配当は、中間・期末ともに27円とし、年間配当予想を54円としています。累進配当を基本方針とし、配当性向40パーセントを目安にしており、今後も上場来増配を継続する計画です。

連結売上高目標

中期業績目標については、営業利益目標を1年前倒しとなる2027年1月期に達成する見込みとなりました。そのため、新たに3ヶ年の中期業績目標を開示しました。詳細については、齋藤よりご説明します。

齋藤:新たな売上高目標としては、2029年1月期に100億円を掲げています。既存国内事業の確実な成長を基盤とし、年平均7.0パーセントの成長を実現する計画です。当初は2030年1月期に売上高100億円を目指していましたが、1年前倒しで実現できる見通しです。

連結営業利益目標

営業利益は年平均8.0パーセントの成長を見込み、最終年度となる2029年1月期に約31億円を目標に掲げています。

NEOJAPANの成長戦略

中期業績目標を実現するための成長戦略として、「desknet’s NEO」の製品進化と「AppSuite」のクロスセルを軸とした国内主力事業の確実な成長、海外事業の売上拡大、新規事業「LiveX AI」の販売拡大の3つを掲げています。

01 desknet’s NEOの拡大戦略

1つ目の「desknet’s NEO」の戦略についてご説明します。まず、プロダクトです。オンプレミス製品の販売やサポートを終了するメーカーが増えている一方で、セキュリティなどの理由からクラウドサービスへの移行が難しいお客さまが相当数いらっしゃいます。

当社は昨年7月に「オンプレミスのサポートをやめません」というコミットメントを表明しました。それ以降、販売パートナーのみなさまからのリプレイスに関するご相談が増加しています。この動きは今後数年続くと考えています。こうしたニーズを取り込むことで、オンプレミス市場におけるNo.1企業としての地位を確立する戦略です。

一方、クラウドサービスでは、「desknet’s NEO」に「AppSuite」を加えた「スタンダードプラン」を1ユーザーあたり800円で提供しています。これは、ノーコードで業務に合わせて無制限で機能を拡張できるグループウェアとして、非常に競争力のある価格設定です。使い勝手の良さとコストパフォーマンスの高さを活かして、今後も成長を目指します。

01 desknet’s NEOのAI実装

当社では、AIを活用した機能強化に重点的に取り組んでいます。主力製品の大幅なバージョンアップにより、誰もが安心してAIを使えるグループウェアを提供する計画です。「desknet’s NEO」や「AppSuite」は、すでに業務フローに組み込まれ、さまざまな業務データを格納しています。AIエージェント機能を組み込むことで、生産性を劇的に向上させることが可能です。

生成AIの進化は目覚ましく、さまざまなアプリケーションをAIで簡単に作成できるようになってきましたが、業務で実際に活用するには正確性やセキュリティ、権限管理、監査対応など、高い品質と性能が求められます。誰もが安心して快適にAIを使えるグループウェアを目指しているので、ぜひご期待ください。

01 AppSuiteのクロスセル戦略

「AppSuite」に関する取り組みをご説明します。1つ目は、2026年1月期から「AppSuite AWARD」を開始しました。これは、お客さまが作成した優れたアプリを表彰する取り組みです。具体的な活用事例を広く共有することで、ユーザーや販売パートナーが利用イメージをより明確に想像できるようになり、利用拡大やユーザー獲得につながると考えています。

2つ目は、「ノーコードツール一体型グループウェア」というプロモーションを前面に押し出し、全社導入の拡大を図っています。

3つ目は、パートナー戦略の強化により、2026年1月期は「AppSuiteインテグレーター」の認定パートナーが増加しました。パートナー企業による導入支援や活動提案を通じて、さらなる拡大を目指していきます。

02 海外事業の売上拡大

成長戦略の2つ目である海外事業についてご説明します。2026年1月期の海外事業の売上高は前期比で2.1倍となりました。「AppSuite」の評価は高く、約9割のユーザーにセットでご利用いただいています。

従来は3拠点がそれぞれ独立して運営していましたが、2026年1月期後半から「One Team体制」を構築しました。マーケティング、Webサイト運営、人材戦略、サービス運用を協働で行うことで、さらなる成長を加速させる計画です。具体的には、2027年1月期中にクラウドサービスで1万ユーザーの達成を目指し、2029年1月期には黒字化を実現したいと考えています。

03 LiveX AIの販売拡大について

成長戦略の3つ目である新規事業「LiveX AI」についてご説明します。「LiveX AI」は、当社が一部出資している米国のLIVEX AI社が開発した製品で、140言語以上で営業やカスタマーサポートなどに対応可能なAIエージェントです。問い合わせ対応の自己解決率で90パーセント以上を達成した事例もあり、当社の製品サイトでも活用しています。

昨年10月から販売を開始していますが、リアルなアバターが対応するフィジカルAIの評価が高く、すでに複数のお客さまのPoCが確定しました。まずはデジタルサイネージ市場をターゲットにし、販売拡大を目指す計画です。

売上高100億円の達成に向けて

当社は現在、14期連続増収を続けています。今後も成長を続け、まずは中期業績目標として掲げた売上高100億円の達成に向けて事業を推進していきます。引き続きよろしくお願いします。

質疑応答:成長投資の方針について

IR室:機関投資家の方から多く寄せられるご質問のうち、2点について齋藤より回答します。

「豊富な現預金があるが、成長投資の方針を教えてほしい」というご質問です。

齋藤:配当性向40パーセントを目安とし、残りを成長投資に充てる方針です。特にAI関連の取り組みを強化していく方針のため、人的資本への投資は継続していきます。

また、積み上がっている現預金についてはM&Aへの活用を想定しており、優秀なエンジニアが在籍する企業や、クロスセルを見込める製品を保有する企業を対象としています。これまでも検討を続けてきましたが、今後も共に成長を目指せる企業を探していきたいと考えています。

質疑応答:AIの進化が事業に与える影響について

IR室:「『SaaSの死』という言葉を見かけるようになりましたが、AIの進化が事業に与える影響についておうかがいしたいです」というご質問です。

齋藤:「AIが進化するとSaaSが使われなくなる」とも言われていますが、実際にはAIの進化により当社の開発現場は非常に助かっています。一例を挙げると、基本設計、システム設計、詳細設計、ものづくりの場面などでAIを活用しています。

ものづくりの場面では、AIがある程度のものをつくれるようになりました。一方、基本設計・システム設計・詳細設計や、単体テスト・結合試験・総合試験・ラッシュ試験などのテスト方案書の作成などは、AIでは想定しづらい部分もあります。そのため、これらの分野でもAIをうまく活用しつつ、開発を進めていきたいと考えています。

「グループウェアも『SaaSの死』の1つに該当し、将来的にはなくなるのではないか?」とよく言われます。しかし、実際のところ、グループウェアは業種・業界や会社の規模により使われ方は少しずつ異なるもので、それらをすべてAIで補完することは想定していません。むしろ、AIと共存することでおもしろい未来が見えてくると感じています。

当社もグループウェアにAIを活用し、さまざまなかたちで発展させようとしています。例えば、従来はディスプレイを見ながらスケジュールを手入力したり、自分でワークフローの申請書を作成していましたが、こうした面倒な作業はなくなっていくと感じています。スケジュール調整では、会議室や空き時間を自分で探したり、スケジュールを手入力する必要はなくなると考えています。

また、スマートフォンでは、入力デバイスの1つとして音声入力が用いられ、自動的にアップデートが行われる仕組みが構築されると予測しています。ワークフローにおいても、組織内でのルートをAIが自動的に作成して提案し、問題ないようであればAIの提案で進めることが想定されます。AIを活用することで、将来的にこれらを実現できると考えています。

当社では、今年から来年はじめにかけて、このようなグループウェアの進化を予定しており、将来的には、手入力なし・音声のみで操作可能なグループウェアの実現を目指しています。

エージェントの基盤となるデータベースとして、グループウェアは非常に重要です。使い続けることで業界や業種ごとの特徴が蓄積され、その特徴をAIエージェントに組み込むことで、より業界や業種に特化したソリューションが次々と生まれてくると考えています。

このように、AIが進化してもグループウェアが消滅することはなく、むしろさらに使いやすく進化すると考えています。

IR室:以上をもちまして、株式会社ネオジャパンの決算説明会を終了します。

今後もみなさまのご期待に応えられるよう努めていきますので、どうぞよろしくお願いします。ご清聴ありがとうございました。

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