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Solvvy Research Memo(4):アフターサービスを基点としたストックビジネスコンサルティングを提供(2)

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■Solvvy<7320>の事業概要

(2)主要サービス・プロダクト
HWT事業は、住宅領域において大手ハウスメーカー、マンションデベロッパー、地方工務店など向けに、保証サービスやSaaSプロダクトを中心とする各種アフターサービスソリューションを提供している。主要サービス・プロダクトとしては、新築住宅向け設備保証サービスの「住設あんしんサポート」「建物20年保証バックアップサービス」「地震あんしんサポート」など、中古住宅向け設備保証サービスの「住設あんしんサポート5」「建物あんしんサポート」「売買あんしんサポート」「既存設備サポート」など、アフターサービス業務受託サービスの「長期メンテナンスシステム」「メンテナンスサポートデスク」など、住宅事業者専用のポイント積立・決済制度の「おうちポイント制度」及びこの利用を促進するためのアプリ「おうちマネージャー」、リアルタイム遠隔サポートアプリ「Genba Assist」などがある。

HWT事業の基本戦略としては、保証サービス契約残高積み上げに向けたサービスバリエーション拡充戦略や営業エリア拡大戦略を推進している。直近では2024年7月に地盤ネットホールディングス<6072>の子会社である地盤ネット(株)と業務提携して「地盤補償」を提供開始、同年8月にリフォームビジネスにDXと金融を実装するSaas×Fintechの新サービス「KROX」を提供開始、2025年7月に住宅メンテナンス特化の先進AIエージェントサービス「Lead Make AI」を住宅事業者向けに提供開始した。

EXT事業は、非住宅領域において保証サービスやSaaSプロダクトを中心とする各種アフターサービスソリューションを提供している。主要サービス・プロダクトとしては、太陽光発電・蓄電システム機器向け保証サービス、風力発電施設向け保証サービス、教育ICT機器(PC・タブレット端末など)向け保証サービス、家電領域向け保証サービスなどがある。

EXT事業の基本戦略としては、事業領域拡大戦略やサービスバリエーション拡充戦略に注力している。直近では2024年4月に国際航業(株)と業務提携して国際航業が再生可能エネルギー事業者向けに提供する太陽光・蓄電池経済効果シミュレーションサービス「エネがえる」シリーズに、国内初となる「経済効果シミュレーション保証」を提供開始、同年10月に太陽光発電システムケーブルの盗難対策サポート「つよしくん」を提供開始した。

LFT事業はメディアシークが、1) 法人向けシステムコンサルティングサービスなどのコーポレートDX、2) バーコード/登録商標読み取りアプリやAI技術開発・販売などの画像解析・AI、3) 教育・ヘルスケア・エンターテインメントなどへのオンラインサービス提供のライフスタイルDX、4) 治療用アプリ研究・開発とブレインテック民生応用のブレインテック・DTx、といった4つの事業ポートフォリオを構築している。

また子会社のリビングポイントは、資金決済法における前払式支払手段(第三者型)発行者として「おうちポイント」を発行している。これは通常の電子マネーと同様に少額決済に対応できるほか、有効期間を15年に設定しており将来の大規模修繕費用の積み立てとしても活用できる。リビングポイントは、ポイント未使用残高を発行保証金(資金決済法では未使用残高の2分の1以上の供託を義務付け)として供託しており、未使用残高は2026年6月期中間期末時点で2,740百万円となった。子会社のリビングファイナンスは、ファクタリング事業やエスクロー事業などを展開している。

なお2026年6月期中間期に投入した新商材としては、BtoB商材ではAI駆動型次世代メールセキュリティサービス「PhishDetectAI」(AironWorks(株)と提携)、BtoC商材ではAIカメラ技術を活用した次世代型ホームセキュリティサブスク「スマートセキュアAI」(米国Alam.com Holdings Incと提携)などがある。

潤沢な手元資金による積極的な成長投資と資産運用

2. 収益特性
売上高は顧客企業から受け取るサービス利用料(保証料、点検・修理・交換に係る料金など)となる。売上原価は主に損害保険会社に支払う損害保険料、修理点検協力会社に支払う委託料、その他委託会社に支払う委託料や各種手数料、顧客企業に支払う各種手数料などである。

HWT事業の長期保証契約においては売上と原価が期間按分計上される一方で、販管費は当期に一括計上されるためビジネス拡大期には販管費が利益圧迫要因となる。ただし毎期の保証契約の積み上げに伴って売上も増加するため、ビジネスの成熟(保証契約残高の増加)に伴い販管費を吸収して長期安定的な収益構造へと変化する。また会計処理上は売上と原価を期間按分して計上するが、保証料は顧客企業より加入時に一括して受け取るため潤沢な手元資金が発生することになる。同社はこの長期保証契約による潤沢な資金を活用し、積極的な成長投資や資産運用(賃貸マンションからの賃貸収入など)を行っている。ストックビジネスコンサルティングにおいて発生する潤沢な手元資金によって、積極的な成長投資や資産運用が可能であることも特長である。

なおHWT事業の会計処理構造として、長期保証サービスは保証期間に応じて按分計上される。そして保証料収入のうち売上未計上分は、前受収益(1年以内に収益化される予定の保証料)及び長期前受収益(収益化が1年を超える予定の保証料)として貸借対照表に計上され、前受収益残高(前受収益残高と長期前受収益残高の合計)が将来の売上高となる。前受収益残高は契約増加に伴い2021年6月期末6,534百万円、2022年6月期末7,811百万円、2023年6月期末9,480百万円、2024年6月期末11,746百万円、2025年6月期末14,203百万円、2026年6月期中間期末15,304百万円と拡大基調である。

競合優位性の維持・強化を推進

3. リスク要因と課題・対策
一般的なリスク要因としては、住宅・不動産市況や再生可能エネルギー関連機器需要など事業環境の変化、競合激化による収益性低下、損害保険会社との契約及び提携関係の変化、法令違反事業の発生や法的規制、システム障害、自然災害などがある。これに対して同社は、幅広いサービスバリエーションとDXによる業務支援という強みを活かし、新サービス開発・提供、新事業領域への展開、保険料増加時の価格への反映などにより、競合優位性の維持・強化、事業環境変化への対応、収益性の向上を推進している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)
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