ゲンダイエージェンシー<2411>は4月17日、2026年3月期連結決算を発表した。売上高は前期比1.9%減の75.31億円となったが、営業利益は同61.2%増の6.74億円、経常利益は同63.3%増の6.80億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同32.0%増の4.73億円となり、各段階利益において前期を大幅に上回る増益を達成した。売上高はほぼ横ばいながら、収益性の高い事業へのシフトが利益を大きく押し上げる結果となった。
主力事業においては、主要顧客であるパチンコホール業界の環境変化が追い風となった。スマート遊技機の普及に伴い、高い遊技性を備えた機種の投入が進んだことでホールの収益力が向上し、それに連動して顧客側の広告意欲が拡大傾向にある。また、2025年5月に発出された「広告宣伝ガイドライン第三版」により、全国一律の明確な実施基準が示されたことも、営業活動の安定性を高める要因となった。特にインターネット広告分野は、DSP広告や自社サイト「パチ7」の独自サービスが支持を集め、売上高は前期比16.6%増と大きく伸長した。これらの運用を幅広く自社でカバーする体制を構築したことで、高い利益率を確保できている。
成長に向けた多角化戦略も着実に進展している。パチンコホール以外の分野では、店舗型エリアマーケティングのノウハウを活かしたフィットネス施設向けの展開が成功を収め、今後は買取業などのフランチャイズ業界へも積極的な展開を図る。また、不動産事業においても、従来の仲介手数料や自社保有物件の賃貸運用に加え、今後は運用の最適化や不動産売買の拡大など、全方位においてテスト的な取り組みを検討しており、収益基盤のさらなる強化を目指している。
組織面では、人的資本への投資が成果として現れ始めている。これまでの成果重視から安定報酬を軸とした制度への移行が若い世代の定着やモチベーション向上に寄与し、2021年3月期の赤字以降続いていた緊縮的な姿勢からの完全な転換を印象づけた。今後は営業利益10億円という次なる目標を視野に入れ、組織力の強化と生産性の向上を並行して推進していく。
2027年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比6.2%増の80.00億円、営業利益が同18.6%増の8.00億円を見込んでいる。同社はDOE(株主資本配当率)6%程度と配当性向50%で算定される金額のうち、いずれか高い方を一定の目安として実施する還元方針を掲げており、高い還元水準を維持することで、長期的な株主価値の向上に努める。また、機動的な自己株式取得も継続する方針であり、ROE10%超を達成した資本効率の高さと積極的な還元姿勢は、投資家にとっての大きな魅力となっている。
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