fbpx

オープンワーク、四半期単独の営業収益は過去最高を更新 BNGパートナーズの全株式取得・配当実施を決議

マネーボイス 必読の記事

2026年5月26日に発表された、オープンワーク株式会社2026年12月期第1四半期決算説明の内容を書き起こしでお伝えします。

2026年12月期第1四半期決算説明

大澤陽樹氏(以下、大澤):代表取締役社長の大澤です。本日は遅い時間にもかかわらず、生放送でご視聴いただいているみなさま、ありがとうございます。また、録画でご覧いただいているみなさまも、ご視聴いただきありがとうございます。

かねてより、「オープンワークはいつも社長の大澤ばかり話しているが、他の経営陣はどういう人がいるのか」「他の経営陣も質問に回答してほしい」というリクエストを多くいただいています。

そのため、本日は当社のCSO(Chief Strategy Officer)であり、全体の経営戦略やM&A戦略、新規事業の立ち上げなど、当社経営の中核を担う栗本も一緒に説明を行います。また、質疑応答の場では、前回同様にCFOの広瀬にも参加してもらう予定です。みなさま、ぜひご期待いただけると幸いです。

INDEX

さっそく決算説明を進めていきます。冒頭のエグゼクティブサマリーは私からご説明し、その後の詳細は栗本よりご説明します。

2026年12月期 第1四半期 決算トピックス

まず、2026年12月期第1四半期の決算を開示しました。一言で言うと非常に順調で、四半期単独の営業収益は過去最高の13億7,000万円となりました。また、当社の中心事業である「OpenWorkリクルーティング」は前期比43.5パーセント増と、大きく成長しています。

M&Aも順調に進めており、株式会社BNGパートナーズを4月からグループに迎え入れました。こちらについては、次回の決算から開示予定です。

また、株主還元については、昨年から株主優待をスタートしましたが、今回は配当実施を決議しました。

これまでは優待で株主還元を行い、残りは成長投資に振り向けていましたが、中期経営目標に向けてキャッシュアロケーションを具体化し、両立が可能であると確信したため、配当もスタートします。これにより、株主のみなさまに報いる経営を進めていきます。

2026年12月期 第1四半期 業績サマリー

後ほど詳細をご説明しますので割愛しますが、すべてのKGIおよびKPIが順調に推移していることをご報告します。次のスライドからは、栗本が当社の会社概要について説明します。

会社概要

栗本廉氏(以下、栗本):みなさま、遅い時間にご視聴いただきありがとうございます。執行役員CSOの栗本です。本日はよろしくお願いします。株主さま向けの講演は初めてとなりますので、できるだけ丁寧にご説明します。よろしくお願いします。

まずは、会社概要からご説明します。毎回聞いていただいている方には慣れた内容も多いかと思いますが、社名はオープンワーク株式会社で、2007年6月に設立されました。現在の従業員数は今年初めて150名を超え、158名で業務を進めています。

事業内容としては、社名と同じ、転職・就職のための情報プラットフォーム「OpenWork」の開発・運用業務を含むワーキングデータプラットフォーム事業に約20年間取り組んできました。

Slogan / Mission

スローガンとミッションについてです。スローガンは「さあ、自由に生きよう。働きがいをすべての人へ」、ミッションは「ひとりひとりが輝く、ジョブマーケットを創る。」です。長いですが、ジョブマーケットや働きがいということで、働くことに関する分野に約20年間取り組んできた会社です。

オープンワークが目指す世界

もう少し目的ベースでお話しします。毎回提示している目指す世界についてです。まず、スライド左側に示している「状況」としては、社会の変化に伴い「働く」の主役が会社から個人へと変化していくタイミングにあると捉えています。

平成から令和に移り変わり、新卒一括採用や終身雇用、年功序列といった制度は徐々に陳腐化しつつあります。その代わりに、職種別採用やジョブ型雇用、人材の流動化、能力や成果主義による評価が広がってきています。

これにより、終身雇用のように会社に依存するかたちから、一人ひとりの個人にスポットライトが当てられるようになり、私たちはこれを非常に良い状況だと捉えています。

一方で、スライド右側に示している「課題」は、オープンワークの存在意義にもつながっています。個人にスポットライトが当たる状況で何が起きるかというと、キャリアの意思決定の重要性がさらに高まります。

それに伴い浮かび上がるのが情報の非対称性です。透明性が十分に確保されていないことが、個人のキャリア選択を妨げる要因になっていると考えています。

情報の非対称性は昔と比べて減少傾向にあります。それでも、「転職してみたら入社前の話とはまったく異なる状況だった」「話を聞いてすばらしい会社だと思っていたのに、こんな話は聞いていなかった」など、個人と会社の間では情報の非対称性が依然として生まれる環境だと認識しています。

このように、「入ってみないとわからない」という課題は20年前からあり、私たちはクチコミという切り口を通じて、情報をできる限り透明にする取り組みを行っています。

個人が入社する前に会社の実態を把握し、よりシンプルで迅速なキャリアの意思決定を可能にするとともに、重要な意思決定を確実に行えるなど、情報の透明性を解決するために、20年前にオープンワークが設立されました。

日本最大級の社員クチコミサイト「OpenWork」

事業内容についてご説明します。社員クチコミサイト「OpenWork」は、社名を冠したサービスで、ご存じの方も多いかと思いますが、実際に働いたユーザーの経験に基づく社員クチコミを扱うかたちで、入社前に会社のデータを閲覧できるサービスです。

Webサイトで多くの会社の情報を確認でき、具体的には、評価スコア、社員クチコミ、月間残業時間・有給休暇消化率といったファクトデータを提供しています。社内では「8・8・3」と呼んでいますが、8つの評価スコア、8つの定性的な社員クチコミ、3つの実情報で構成されているデータがあります。

まず、1つ目の評価スコアについてお話しします。評価スコアは定量的な5段階評価で、各会社の強みや弱みがわかるようなサービスです。

例えば、待遇面の満足度や人材を長期育成する環境があるかといった点を5段階で評価します。「ここは3点、ここは2点、総合評価は何点」といったかたちで示し、「食べログ」などに近い形式で会社の評価を行います。

社員クチコミは、8つの項目を用意しており、スコア化が難しいものの、キャリアにおける定性的な重要情報を確認できます。

例えば、企業の組織風土や女性の働きやすさ、育児をしながら働ける環境があるかどうか、20代で成長を目指す若手にとって適切な成長環境があるかなど、文章で表現しないと伝わらない実態を8つの項目によるクチコミで明らかにすることを目的としています。

最後に、月間残業時間、有給休暇消化率、年収の3種類については、ファクトデータというかたちでキャリアにおいて重要な要素として数字化しています。この3項目の評価を通じて、会社の実態を示しています。

社員クチコミ・評価スコア数は昨年に2,120万件を超え、累計登録ユーザー数は3月時点で796万人となり、間もなく800万人に達する見込みです。引き続き多くのユーザーに利用されているサービスとなっています。

また、ビジネスモデルとして、このクチコミサイトがどのように収益を上げているかについてご説明します。誰でも自由に閲覧できるサービスではなく、4種類のいずれかの条件を満たすことで閲覧可能となり、これが「OpenWork」の収益構造に結びついています。

スライド右下に示しているとおり、1つ目はWeb履歴書の登録でクチコミが閲覧可能となります。これは、次にご説明する「OpenWorkリクルーティング」につながります。「OpenWork」上で求職活動を支援するかたちで、履歴書を集めるツールとして「OpenWork」が効果を発揮しています。

2つ目はクチコミの投稿です。「他人のクチコミを見るために、まず自分でも投稿してください」というかたちで、クチコミの投稿を促進しています。これにより新しいクチコミが投稿され、それが他のユーザーに役立つ情報として活用されるということで、ユーザー主導で情報を収集できる重要な手段となっています。

3つ目は提携サービスへの登録です。「OpenWork」に登録した際に、「クチコミを閲覧するには他のサイトにも登録してね」と他の人材紹介サービスなどに登録してもらうことで、紹介料を得ています。

4つ目は有料会員登録です。こちらはシンプルで、税別1,800円を支払うことで閲覧が可能となります。このように、いずれかの条件を達成することでクチコミが閲覧できるという仕組みになっています。

直接的な収益源は提携サービスの登録と有料登録によるもので、これが安定的なキャッシュフローとして収益をもたらしています。一方で、「OpenWork」における戦略としては、1つ目のWeb履歴書の登録および2つ目のクチコミの収集に重点を置いています。

短期的な収益の確保も重要ですが、「OpenWork」の根幹としては、「OpenWorkリクルーティング」へつなげることとワーキングデータを蓄積し続けることにあり、これが中長期的な戦略となります。

そのため、目先の収益を維持しながら、Web履歴書の登録およびクチコミの収集を強化することで、中長期的なジョブマーケットの改善につながるサービスの発展を目指しています。この戦略に基づいたサービスが「OpenWork」となっています。

企業向けダイレクトリクルーティングサービス「OpenWorkリクルーティング」

もう1つの主力事業である「OpenWorkリクルーティング」についてご説明します。こちらは、シンプルなダイレクトリクルーティングサービスです。新しい会社を見つけたい求職者と新しい社員を求めている企業が直接つながり、スカウトによって新しいマッチングを生み出すサービスです。

このサービスは、みなさまもご存じのとおり、他社でも提供されているサービスモデルであるため詳細は割愛しますが、当社のダイレクトリクルーティングサービスには大きく分けて3つの特徴があると考えています。

1点目は、オープンワークならではのクチコミスコアを起点とするサービスであることです。クチコミスコアが高い企業ほど、リクルーティングにおいて有利な立場となります。

スコアが高い企業からのスカウトは求職者に安心感を与え、具体的なクチコミを見ることでミスマッチを避けながら自分に合った企業を見つけることが可能です。反対に、スコアが低かったり、「従業員のためになっていない」というクチコミがある企業にとっては難しいサービスとなっています。このようなメリハリがあることが1つ目の特徴です。

2点目は、ユーザーについてです。先ほど800万人近くの登録ユーザーがいるとお伝えしましたが、転職を今すぐ考えていないユーザー層にもアプローチできる点が挙げられます。当社ではこのようなユーザー層を「転職潜在者層」と呼んでいます。これが他の転職サイトとは異なる特徴だと思います。

この層はすぐに転職を意識していない分、返信に時間がかかることもありますが、転職を考える前の段階から接触することで、まだ市場に出ていない優秀な人材と出会える可能性があります。この点が企業に評価されるポイントの1つです。

最後に、3点目の特徴は、中途採用と新卒採用の両方に対応している点です。「OpenWork」の800万人近くいるユーザーは、クチコミを閲覧したい社会人の方々が中心ですが、近年では学生の利用も増加しています。このように新卒と中途の双方にアプローチできる点が、独自のモデルの1つとなっています。

「OpenWorkリクルーティング」では、年間120万円の基本利用料をいただいています。採用成功報酬はプランによって異なり、中途採用の場合は1人あたり70万円、新卒採用の場合は1人あたり30万円となっています。このように、基本利用料と採用成功報酬の2段階構成で収益を上げるモデルを採用しています。

クチコミデータを新たな社会課題解決に活用する「オルタナティブデータサービス」

3つ目のサービスは「オルタナティブデータサービス」です。先ほどの2つに比べると事業規模はまだ小さいですが、私たち独自のビジネスモデルとしてご紹介しています。

このサービスは、単純にクチコミデータを閲覧したり、転職サービスを利用するだけでなく、このデータを二次利用することで新しい業界やサービスに価値を与えるモデルとなっています。私の知る限り、日本や世界でまったく同じサービスを展開している会社は存在せず、独自性が高いサービスと言っても過言ではないと思います。

2つのサービスを提供しています。1つ目は、金融機関向けに提供する「FIS(Financial Indicator Service)」です。主に国内外の資産運用会社にデータを年間で提供し、例えば株価の予測を行ったり、ポートフォリオを組む際の参考にしたり、リスクのある会社を事前に発見するといった取り組みに役立てていただくサービスです。

2つ目の「DAP(Data Analytics Platform)」は、リクルーティングサービスと一部重複する部分もありますが、主に人事部門向けのサービスです。

「組織改善を行いたいが、どうすればいいか」「売り手市場でなかなか人が採れないが、競合に比べてどこが弱いのか」といった人事部門が抱える悩みについて、「OpenWork」のデータを分析することでさまざまな示唆を提供するサービスとなっています。

特に後者については、最近では「PIVOT」のような外部メディアとも関わる機会が増え、これらのデータを活用することで、通常の人材アンケートやエンゲージメントサービスでは発見しにくい本当の課題にアプローチできる独自のサービスとして、大手企業を中心にご利用いただいています。

キャリア情報の交換‧収集のためのコミュニティサービス「OpenWorkキャリア」

昨年から開始した新規事業について簡単にご紹介します。「OpenWorkキャリア」は個人向けのキャリア情報サービスです。先ほどご紹介した「OpenWork」は会社のクチコミやブラックボックスを発見するサービスですが、「OpenWorkキャリア」は個人をターゲットにしたサービスです。

このサービスでは、個人のキャリア遷移や年収、キャリアプランなどを見える化します。「OpenWork」と考え方が似ており、ご自身のキャリアプランを入力していただくことで、他の方がこれまでどのようなキャリアを歩んできたのかや、転職時にどれだけ年収が上がったのかを匿名で確認することができます。

収益化はこれから検討する段階ですが、当社の戦略としては、これらのデータを「ワーキングデータ」として捉えています。先ほどのクチコミデータとキャリアデータを効果的に活用することで、データビジネスへの応用や、新たな転職サービスを構築する際のヒントにすることを目指しています。

これらのデータを継続的に収集することで、オープンワークの価値を高めるサービスとして新しく展開しています。

事業系統図

事業系統図のまとめです。各ビジネスモデルをご説明します。最初にお伝えしたクチコミサイト「OpenWork」は、紹介料などを収益源とし、提携サービス会社へユーザーを送客しています。また、「OpenWork」はクチコミやWeb履歴書を収集し、ビジネスの基盤を支えるサービスとなっています。

この得られた履歴書などを活用することで、「OpenWorkリクルーティング」のサービスが成り立っています。求人企業からは成功報酬や月額課金料を得ており、場合によっては人材紹介エージェントを介して収益を上げています。そして、集めた求人情報を用いて登録ユーザーに新しいキャリアプランを提供しています。

最後に、「オルタナティブデータサービス」は金融機関や人事部門に対して、「OpenWork」のデータを直接または加工して提供し、利用料を得るという仕組みです。このような3つのビジネスモデルにより、事業を展開しています。ここまでが、事業も含めた会社概要の説明となります。

P/Lハイライト

本日のメインである第1四半期の決算についてご説明します。エグゼクティブサマリーで大澤からご説明したとおりですので、概要は割愛します。営業収益、営業利益は過去最高を更新し、非常に良い流れとなっています。

営業収益は前期比31.5パーセント増の13億7,600万円、営業利益は5億円を超える結果となりました。特に営業収益については、「OpenWorkリクルーティング」が前期比で40パーセントを超える成長を見せており、しっかりと収益を牽引しています。

また、営業利益も計画どおりに進捗しており、前期比で50パーセントを超える高い成長率を維持しています。

業績推移(四半期ごとのサービス別営業収益の推移)

セグメント別の営業収益の四半期推移について、もう少し具体的にご説明します。各セグメントで着実に伸びており、特に「OpenWorkリクルーティング」は前期比で40パーセントを超える高い収益性により、過去最高益を得ています。

一方で、伸び悩んでいるように見える2つのセグメントについてご説明します。まず、グラフの一番下に示している「OpenWork」は前期比8.3パーセント増となりました。これは、私たちとしては計画以上に高く上振れたという感覚です。

このサービスは、最初にお伝えしたとおり、ビジネスモデルとして安定性がある一方で、この部分で収益を得るというよりは、「OpenWorkリクルーティング」につなげたり、ワーキングデータを収集するという中長期的な方針を重視しています。そのため、横ばいになることを計画していました。

しかし、昨年の第4四半期に引き続き単価が向上し、結果的に前期比8.3パーセント増と着実に伸ばすことができました。

「オルタナティブデータサービス」は前期比4.1パーセント増と、あまり伸びていないようにも見えますが、これは昨年第1四半期に想定外の成長があったためです。当時はピボットを始めたばかりであり、サービス立ち上げ直後で、かなりの伸びを見せました。その結果、現在も安定した収益源となっていますので、ご安心いただければと思います。

トータルでしっかりと成長を遂げており、安心していただける四半期ごとの財務資料としてご覧いただければと思います。

営業費用の推移

営業費用についてです。こちらも計画どおりに推移しています。グラフの一番下に示している人件費は前期比29.4パーセント増とやや伸びていますが、こちらも計画どおりです。新規事業や、後ほどご説明するAIサービス、M&Aの推進といった注力領域に人材を割き、採用を進めた結果、安定して伸びています。

一方で、広告宣伝費は減少していますが、計画上、マーケティング責任者と協議の上で広告投下のタイミングを下期にずらしたためです。その結果、営業費用全体としては計画どおりとなり、問題ないと認識しています。

人件費は引き続き増加しており、現在の従業員数は158名ですが、このペースで進めば期内には200名に達する見込みです。事業規模を拡大しながら成長を目指していきたいと考えています。

各種KPI / OpenWorkリクルーティング

各種KPIについてご説明します。まず、これまで開示していた契約社数の定義を変更し、累計導入社数のグラフを掲載しています。

これは、先ほどお伝えした「OpenWorkリクルーティング」のスカウトプランが今年に入り多岐にわたるかたちになり、お客さまの契約の変更タイミングやプランのかたちが広がってくることなどを見据えて、契約社数ではなく累計導入社数へと定義を変更し、総利用社数をお伝えするかたちに変更しました。

累計導入社数のグラフを見ると、伸びがやや鈍化しているように見えるかもしれませんが、その点についてはご安心いただければと思います。社数の伸び率は昨年と比べて減少していますが、新規利用についてはすべて有償社数をベースとしているため、質が高く、収益につながる部分が中心となって増加しています。

また、6,385社の内訳として、無償から有償にしっかりと切り替わってきている状況です。したがって、社数の伸びが鈍化している一方で、平均単価やLTVの観点では明確に向上していますので、ご安心ください。

スライド右側に掲載しているWeb履歴書登録者数は、従来使用している指標です。こちらも順調に伸びていますので、あわせてご安心いただければと思います。

各種KPI / OpenWork

「OpenWork」の登録ユーザー数および社員クチコミ・評価スコア数については、先ほどお伝えしたとおりです。どちらも順調に伸びており、引き続きデータを増やしていきたいと考えています。

貸借対照表

貸借対照表です。安定した財務指標として堅調に推移していますので、ご安心ください。

株式会社BNGパートナーズのグループイン

BNGパートナーズのグループインについては、代表取締役を兼務している大澤からご説明します。

大澤:今回グループインしていただいたBNGパートナーズは、CXOやハイキャリア層など、主に年収1,500万円前後の人材紹介に特化した人材紹介会社です。

「OpenWork」のデータベースとの相性が非常に良いことに加え、詳細はお伝えできませんが、「OpenWork」のデータベースや開発力、AI実装力を活用することで、従来では実現できなかった人材紹介を可能にできると考えています。

また、人材紹介市場は非常に大きな市場です。ゼロから立ち上げるのではなく、すでにブランドや実績、カルチャーを持つ企業と連携することで収益性を高め、クライアントや求職者へより大きな価値を届けるという観点からグループインを行いました。

私も現在、社長として現場業務に携わりながら、多くの改善余地があると考えています。ぜひ今後の展開を楽しみにしていただければ幸いです。

2030年までの成⻑計画

栗本:2030年までの成長計画をお話しします。第4四半期の年間決算でもお話ししましたので詳細は割愛しますが、引き続き5年間の中期経営計画を進めていきます。2030年までに営業収益150億円以上、営業利益30億円以上を目指し、積極的なM&Aの推進やワーキングデータを活用した新規事業を全社で推進していきます。

M&A方針 ‒ TAMの拡大

先ほど大澤からお話があったM&A方針について、私から補足します。まず、なぜ私たちが人材紹介市場に参入するのかについてご説明します。

人材紹介市場は、労働集約的であり、レッドオーシャンとも言われる分野です。その中で、「データで勝負しているオープンワークがなぜこの市場に入るのか」というご意見をいただくことも多いですが、ここには明確な戦略があります。

1点目は規模です。人材紹介市場は単純に規模が大きいです。当社の昨年の営業収益は約46億円でした。ダイレクトリクルーティング市場も依然として成長余地がありますが、人材紹介市場に目を向けると、その規模は約6,000億円と、当社の昨年の営業収益の100倍以上もあります。これは明確な事実です。

ダイレクトリクルーティングだけでは十分に採用が進まない場合もあり、この手法にまだ慣れていない企業も多く見られます。しかし、採用市場としては成長が期待される中で、私たちは今後さらに基盤を築くため、このような大きな市場に参入していくことが重要だと考えています。

人材紹介会社のロールアップ型M&Aに挑戦する理由 ‒ 影響力×課題

2点目は、人材紹介サービスがジョブマーケットに与える影響が依然として大きいと捉えています。転職者数が300万人を超えるホットなマーケットの中で、特に正規従業員が人材紹介を経由する割合が全体の20パーセント弱と多い点が挙げられます。正規従業員の転職者数は、全体の38.7パーセントです。

このため、日本のジョブマーケットにおいて、人材紹介サービスは非常に重要で切り離せない存在であることがわかります。

一方で、市場に目を向けると、完全なレッドオーシャンであることも事実です。1999年に3,700社だった有料職業紹介事業者数は、現在では3万社を超えています。市場への参入が容易であることや、マーケットの成長性が高いことにより、8倍以上に増加しました。

競争は非常に激化しており、人材紹介事業において生き残ることが難しい状況になってきています。

人材紹介会社のロールアップ型M&Aに挑戦する理由 ‒ 実現したい世界観

このようなマーケット状況を踏まえた上で、私たちはぜひ参入したいという意向から、M&Aを推進しています。「ロールアップ型M&A」と呼んでいますが、人材紹介事業への参入方法についてご説明します。

目指す姿をスライド左側に示しています。人材紹介市場において、アドバイザーが求職者や採用企業に対してしっかりと価値を提供するというモデルは変わりませんが、当社としては、この内側に入ることにより、さらに独自の価値を提供していきたいと考えています。

アドバイザーが求職者や採用企業に対し、RA(リクルーティングアドバイザー)やCA(キャリアアドバイザー)としてアドバイスを行う仕組みは変わりません。しかし、ここにオープンワークが持つキャリアデータやクチコミ、「OpenWorkキャリア」のデータなどを組み込みます。

これにより、従来の勘や経験に基づいて属人的に行われていたアドバイスから、ワーキングデータを活用することで、若手や経験が浅いアドバイザーでも安定的なアドバイスが行える環境を整えられると考えています。

「OpenWork」のデータは、先ほどお伝えしたとおり、ユーザーが主観的で生々しい情報を書き込んでおり、他では見ることのできないデータです。

このデータをAIを活用して組み込み、必要に応じて切り替えることで、経験や業界知識が浅いアドバイザーも、アドバイザーが持つ情報だけでなく、「OpenWork」のクチコミを活用して独自の情報を提供したり、ヒントを与えることができます。したがって、「アドバイザー×クチコミ」という新しい価値提供を実現できるのではないかと捉えています。

こうした取り組みにより、レッドオーシャンである人材紹介事業にも一石を投じることができるのではないかと考えています。

M&Aの方針

まとめとして、M&Aの方針についてお話しします。当社はワーキングデータの会社と位置づけていますので、2,000万件を超えるクチコミデータをはじめとした私たちの独自データを、800万人近いユーザーや、6,000社を超える契約企業へ届けていくことが戦略の基本方針です。

これをより加速させるために、先ほどお伝えした人材紹介やマッチング関連領域で、M&Aの効果が期待できると考えています。「人×AI」のかたちでデータを活用することにより、転職市場に価値を提供していきます。

また、データ資産の価値をさらに高める目的で、AI開発やデータサイエンス分野で高い分析力を持つ会社と協業することで、当社のデータの利活用価値を拡大していくことも重要と考えています。

これら2点を軸にM&Aへの積極的な投資を行っていくことが、この5年間のM&A方針です。

配当方針の変更(初配)

最後に、配当についてご説明します。現在のキャッシュの状況を踏まえ、積極的なM&A投資を行いつつ、株主のみなさまへの還元も両立できると考えています。

CFOの広瀬とも話し合いを重ねていますが、この積極投資を課題として認識しつつも、豊富なキャッシュを活用し、引き続きROEの向上に努めていきます。積極的な取り組みを行う中でも、現在当社を支えてくださっている株主のみなさまにはしっかりと配当を行い、成長投資と株主還元を両立させていきます。

今回、連結配当性向が20パーセント程度となるように修正予想を発表しました。株主還元と成長投資の両立を実現していきますので、引き続きご期待いただければと思います。

私からの説明は以上です。

質疑応答:株価に対する課題と改善施策について

司会者:「転職市場での情報リソース強者としての存在感、また環境的に人材不足が進行しているのも相まって、株価が安値で放置されているように思います。その点をどのように捉えて改善を進めていきますか?」というご質問です。

栗本:まだ割安な状況であるとご認識いただき、ご期待いただきありがとうございます。当社だけでは解決が難しい点もありますが、改善すべき点もあると考えています。

1つ目は、市場やマクロ経済に関する部分です。グロース市場の厳しさについては理解していますが、この厳しい環境の中で、私たちの事業をしっかりと成長させていくことが重要だと思っています。

もう1つは、株主資本コストの改善です。特に、現在PERが20倍まで下がっています。人材市場でも成長を目指していきますが、当社はワーキングデータの会社として捉えており、当社のコア・コンピタンスは特徴的かつ独自性のあるデータにあります。

このデータを活用したサービスでジョブマーケットを大きく変革できれば、独自性や期待の観点からもPERをさらに伸ばせると考えています。

もう1つは資本効率、特にROEの観点です。現状、キャッシュを十分に活用しきれていない部分がありますので、CFOの広瀬と連携しながら、M&A投資を進めるとともに、安定した株主還元にも取り組むことで、ROEを向上させたいと考えています。

これらの施策を通じて、株価をさらに上昇させることが可能だと思っていますので、今後ともご期待いただければと思います。

質疑応答:急速な組織拡大による生産性低下のリスクについて

司会者:「期内に従業員数が200名体制へと大幅に増員される予定ですが、組織拡大でこれまでになかった問題が発生する可能性があります。また、1人当たりの売上が課題になる場合も考えられます。生産性低下のリスクをどのように見ていますか?」というご質問です。

大澤:栗本は昨年まで人事も担当していましたので、栗本から回答します。

栗本:急速な組織拡大と生産性低下はセットで起こりやすいため、配慮は当然ながら必要と考えています。当社ではしっかりと対策を講じており、問題なく対応できています。

いくつかの観点がありますが、IRでは公開していない指標として、1人当たりの粗利を人事部門の事業指標として捉えています。これを生産性に近い指標と位置づけており、下がらないように取り組みを強化しています。現時点では1人当たりの粗利を向上させることに成功しており、組織拡大に伴った生産性の向上が実現できていることが収益面でも確認できています。

さらに、むやみに採用を増やさないことも重視しています。全体で50名を超える規模の増員になりますが、増員する部門としない部門を明確に分けるようにしています。

具体的には、営業部門においては重要なコア顧客・大型案件のサポート、新しいサービスの展開に向けた新規プロダクトの改善など、価値に直結する重要なポジションには人員や予算を重点的に配分しています。

一方で、コーポレート部門や事務スタッフについては、AI技術の導入と並行して業務の整理と効率化を進めています。このように、増員やAIの導入により、生産性を保ちながら組織を拡大していけるよう努めています。引き続き、ご期待いただければ幸いです。

司会者:1つ追加でおうかがいしたいのですが、今回M&Aを行いました。オープンワーク単体で進めると連続性がありますが、M&A先の粗利については、もしオープンワークと同レベルであれば理解しやすいのですが、そうでない場合もあると思います。その点はどのように考えればよいでしょうか?

栗本:まず大前提として、おっしゃるとおり業種も異なりますので、まったく同じ生産性指標では見ていません。オープンワークとBNGパートナーズでそれぞれしっかりと目標値を持ちながら、採用活動や収益性改善を進めているところです。

ただし、連結会社ですので、最終的な業績成果である連結売上や連結利益の目標をしっかりと達成できるよう、グループ会社の社長とも連携しつつ、着実に成長させていくという戦略で考えています。

質疑応答:BNGパートナーズの営業利益の向上について

司会者:「BNGパートナーズの営業利益は200万円とのことですが、今後PMIが終わって営業利益を増やしていくことになると思います。その成果はいつ頃から発揮できると考えていますか?」というご質問です。

大澤:基本的には来年以降になります。「OpenWork」のデータベースとの親和性が高くても、そのデータベースを活用してユーザーや求職者のみなさまとお会いし、面接を行い、転職の希望があった際に企業を紹介するというプロセスが必要ですので、人材紹介のモデルは非常にスパンが長いです。

特にCXOレイヤーの方々は、現在お持ちの仕事も非常に責任が大きいケースが多いため、すぐに転職ができない場合が多いです。

半年後や1年後に落ち着いてから転職するケースが一般的であり、転職のタイミングで入金されるため、売上や利益に反映されるのはどうしても来年以降になります。どの程度反映できるかというところではありますが、来年には一定の収益貢献が期待できるのではないかと思っています。

司会者:1つ追加でおうかがいしたいのですが、BNGパートナーズのグループインにより、求職者の範囲が拡大した結果、1人当たりの売上が向上し、利益が増加するというイメージでしょうか?

それとも、オープンワークの人材をこちらの事業に加えたり、従業員を拡大することで業績をより強化していくという考えでしょうか? どちらの考え方で理解すればよいかをお聞かせください。

大澤:主に前者です。ただし、開発人員を少しサポートしたり、「OpenWork」のデータベースを活用した人材紹介向けの新しい業務ツールやキャリアアドバイザー向けのツールを開発するなどは、オープンワークから支援を行っています。一方で、人材紹介事業とプラットフォーム事業は、文化的には水と油ほど異なっています。

そのため、当社から人材を送り込むことで即座に成果が上がるわけではありません。当社の技術やデータベースを活用しつつ、新しい人材紹介モデルを模索していきます。

ただし、基本的には人材紹介会社として独自の文化や制度設計を行い、収益性の高い筋肉質な体制を構築していかなければならないと考えています。これが、私がこの2ヶ月間で感じていることです。

質疑応答:2030年の営業収益150億円達成に向けた成長戦略について

司会者:「2030年に営業収益150億円以上を目指す中で、オーガニック成長と今回のようなM&A寄与の2つの側面があると思います。その割合をどのように考えていますか?」というご質問です。

広瀬悠太郎(以下、広瀬):執行役員CFOの広瀬です。2030年の営業収益150億円以上の計画は、既存事業での達成を前提としています。150億円以上と記載していますが、私たちは豊富なキャッシュおよびアセットを有しており、今後は資本効率を考慮しながら、そのアップサイドを狙っていく計画です。ぜひご期待いただければと思います。

質疑応答:求人数の増加が採用決定数や売上に与える影響について

司会者:「求人数は13万4,000件で、前期比58.5パーセント増の大きな伸びとなっています。求人量の増加は、採用決定数や売上にどの程度連動していますか?」というご質問です。

栗本:求人数が増えればプラスになることは間違いありません。選択肢が増えることで、一定の相関性から売上の増加も期待できると考えています。ただし、みなさまもご認識のとおり、求人が増えれば比例して伸びるわけではなく、大事なのはマッチングです。

適した求人としっかりマッチングできるかどうかが重要であり、その両立が必要だと思います。求人の数も重要ですが、独自の最新の求人が集まり、鮮度の高い求人を適したユーザーに届けられるかが大切です。ただし、求人数が伸びていること自体はポジティブに捉えていただければと思います。

質疑応答:求人数の大幅な増加の理由について

司会者:求人数の大幅な増加は、お客さまからの依頼が自然に増えてきたことによるものでしょうか? それとも、営業がしっかり努力した結果、これだけ伸びてきたのでしょうか? どのような理由で伸びたと考えればよろしいですか?

栗本:どちらもあります。企業側から求人情報を掲載していただくことも多いですし、営業側としては鮮度の高い求人を掲載することに価値があると考えていますので、しっかりと企業の声を聞き、新しい求人があれば掲載するよう取り組んできた結果、増加している部分もあると考えています。

質疑応答:BNGパートナーズの競合優位性と課題について

司会者:「BNGパートナーズはハイクラス転職サービスが主要な事業だと思いますが、競合他社のサービスとの違い、課題や強みについて教えてください」というご質問です。

大澤:競合他社のサービスと比べて明確に異なる点はなく、もちろんCXOレイヤーに特化している点は特徴の1つですが、人材紹介でCXOレイヤーやハイクラスに特化している企業は、金額面なども似たようなサービスを提供していることが多いです。

独自のデータベースを多く持っている企業は限られており、コンサルタントの質で少し変わってくるとは考えています。

その中で、BNGパートナーズは15年以上にわたりこの業界で活動しており、名前は出しませんが、非常に有名なスタートアップやベンチャー企業のCFOや、上場企業のCOOを紹介してきました。また、私の前職の会社のCTOも、BNGパートナーズから紹介していただいています。

ベンチャーやスタートアップの経営において非常に信頼されているパートナーであり、そのブランドと実績は差別化の1つと考えています。

一方で、課題という観点では、コンサルタントの質が鍵となり、労働集約型の戦いとなります。今後AIが発展していく中でも「OpenWork」のデータを活用することで、AIではサポートできない人材紹介のモデルが可能になると考えています。

具体的には、求職者を深く理解し、豊富なデータを活用することで、自身の知識や経験だけでは提供できないキャリアアドバイスやキャリアサポートが可能となり、企業への理解もさらに深まります。

「OpenWork」のデータを活用することで、A社、B社、C社の福利厚生や事業の伸び度合いがどのように評価されているのかを、AIエージェントで約5秒で回答することができます。また、他の人材紹介会社では実現できない新たな価値を、企業や求職者に提案することが可能になります。

これが今後の差別化のポイントであり、現状の課題でもあります。競合との差別化がなかなか進まず、同質化の中で競争している状況です。

質疑応答:競合他社による「OpenWork」データ利用の可能性について

司会者:良い人材を探すのはどの会社でも重要になってくると思いますが、BNGパートナーズではない競合他社がお金を払って「OpenWork」のデータを利用するということは検討していますか?

大澤:まだ詳細はお伝えできないところになります。

質疑応答:転職意欲の高いWeb履歴書登録者を増加させるための施策について

司会者:「Web履歴書登録者の中には、もちろん真剣に転職を考えている方も多いですが、『OpenWork』を閲覧する目的で、あまり転職する意思がない方も多く含まれていると思います。今後、真剣に転職する方の割合が増えることで売上がさらに伸びると思いますが、そのためにどのような施策を講じていますか?」というご質問です。

栗本:こちらは、社内でも重要な指標と捉えています。この数字を主要KPIとして位置づけており、おっしゃるとおり収益に直結します。解決策としては、短期的な改善と中長期的な成長の2方向があると考えています。

まず短期的には、地味な取り組みも含め、適した求人を求職者に正確に届けることでマッチングの確率を上げることが重要です。例えば、求人の掲載方法を変更したり、ユーザー情報を活用して適正なスカウトを行い、マッチング効率を高める取り組みを進めています。

これらの活動は地味ではありますが、収益に直結する非常に重要な部分です。プロダクト責任者が日々データを見ながら改善を進めており、少しずつ明確に成果を挙げています。

また、中長期的には、転職潜在者層というまだ転職を具体的に考えていないユーザー層に少しでも多く「OpenWork」を活用していただき、転職を促すことが重要なポイントになると考えています。

これは一長一短であり、中長期的な取り組みが必要です。「OpenWork」がクチコミサイトという情報サイトから、キャリア選択のためのサイトとして変化するために、意思決定や意志変革を含めた取り組みが必要であると考えています。

ここには中長期的な方針もあり、詳細についてはお話しできない部分も多いのですが、「OpenWork」のビジネスモデル変革やブランディングの改善が求められます。

また、「OpenWork」を日常的に使われるプラットフォームへと変え、単にクチコミを見るだけのサイトではなく、さまざまな情報が集まるサイトに進化させていくことが必要です。その過程でユーザーとの接点を変えて、数年をかけて転職につながる仕組みを構築することが目標となります。

このように、「OpenWork」がキャリアチェンジにおいて重要な役割を果たすサイトとして、その存在感を広げていければと考えています。

質疑応答:ダイレクトリクルーティング市場の将来規模について

司会者:「ダイレクトリクルーティングの市場規模は現在1,500億円程度ですが、今後どの程度まで拡大すると考えていますか?」というご質問です。

栗本:結論として、まずこの市場は伸びると考えています。調査レポートを見ると、多くの専門家が10パーセント程度の成長を予測しており、引き続き成長が期待される状況です。

昨今のマクロ経済要因として、生成AIの普及や売り手市場の加速が挙げられますが、これらはダイレクトリクルーティングにとってプラスの要素になると考えています。また、ダイレクトリクルーティングは単価が比較的安い点が特徴であり、人材獲得コストが高騰する中で有利な立場にあります。

一方で、課題として工数がかかることが挙げられますが、生成AIの普及によりコスト削減やマッチングの効率化が進むと予想しています。こうした背景から、業界全体にとって追い風が強い状況だと捉えています。

質疑応答:AIの発展による転職市場の変化について

司会者:「『AIの発展でホワイトカラーが減少し、ブルーカラーが増加する』という話を聞いたことがありますが、実際に転職市場の募集状況は数年前と比べて変化していますか?」というご質問です。

大澤:市場全体の大きな話ですので、私からお答えします。「OpenWork」というプラットフォームでは、それほど大きな変化は感じていません。これは、「OpenWork」が現在ホワイトカラー向けのプラットフォームであり、自分がこれまで培ってきたスキルを活かし、同じような職業に転職したいと考える方が多いためです。

しかし、世の中全体で見ると、特に現場作業やエッセンシャルワーカーの分野では人材不足が顕在化しているところがあります。少なくともこれらの分野では、そのような流れが起きるのではないかと考えています。

質疑応答:「OpenWork」にブルーカラーのユーザーが浸透していない理由について

司会者:先ほど『OpenWork』がホワイトカラー向けというお話がありましたが、ブルーカラーの方もクチコミを見て検討したい方がけっこういらっしゃると思います。現状、ブルーカラー向けにうまくいっていないのは、どのような理由によるのでしょうか?

大澤:うまくいっていないというより、そうしたユーザーが少ない状況です。ユーザーが少ないということは、その分野について調べていないということだと思います。

私はブルーカラー領域に詳しいわけではありませんが、もしかするとホワイトカラー領域の方々とは転職の軸が異なるのかもしれません。例えば年収や勤務地、自身が保有する免許を活用してできる仕事など、クチコミとは関係が薄く、スキルや資格など、条件のマッチングを重視している可能性があります。

クチコミの充実さよりも、求人数や選択肢の多さが仕事を探す上で重要と考える方が多く、クチコミを気にしない方も多い結果、「OpenWork」に集まっていないのではないかというのが私の推測です。ただし、この分野を深く探求していないため、正直なところはわかりません。

質疑応答:業種別割合について

司会者:「当社および子会社のサービスは、さまざまな業種の中でどの業種に強いのでしょうか? 現時点での業種別割合を教えてください」というご質問です。

大澤:子会社も含めたご質問ですので、私から回答します。詳細は非開示のためあまりお伝えできませんが、「OpenWork」は全体的に強いです。

ただし、クチコミが集まるという性質上、社員数が多い大手企業はクチコミが集まりやすい傾向があります。その結果、大手企業に属しつつ転職を考えている方が多く、同じような大手企業やコンサルティングファームに転職する方も多いです。職種としてはエンジニアの方が多く、IT業界も活況です。

一方で、子会社であるBNGパートナーズでは、スタートアップやベンチャー企業が多い状況です。最近は大手企業のCXOや幹部人材も増加していますが、主な対象はベンチャー企業であり、特にIT系の企業が多いのが現状です。

質疑応答:株主優待について

司会者:「株主優待についてです。保有期間が2年以上の場合、優待金額が2倍になるとのことですが、100株を2年間保有後に1,000株に増やした場合、5,000円の2倍が受け取れるのでしょうか?」というご質問です。

広瀬:結論としては、ご認識のとおりです。保有株を途中ですべて売却しない限り、基準日時点での株数に基づいて判断されます。この場合、2倍となり、半期で1万円、年間で2万円となります。ただし、途中で全株を売却してしまうと、株主番号が変更され、リセットされるという考え方になります。

質疑応答:「OpenWorkキャリア」のMAUについて

司会者:「『OpenWorkキャリア』はMAUが5,500人とのことですが、こちらは想定内でしょうか?」というご質問です。

栗本:想定内です。微増ではありますが、だいたいこの程度だと想定しています。「OpenWorkキャリア」は立ち上げを終え、初期段階よりもエンジニアリソースを抑えた上で、運用を中心に回しています。

また、完全にCGMとして、ユーザー自身がコンテンツや質問を作成し、新たな情報を生み出す領域に入っており、ユーザー主導でじわじわと成長している良好な状態だと思います。

しばらくはこの状態を静観しつつ、先ほどお伝えしたワーキングデータというかたちで「OpenWorkキャリア」をどのように扱うかという戦略と合わせて、引き続きもう少しブーストさせるのか、やり方を変えるのかを社内で検討しながら進めていきたいと考えています。

質疑応答:「OpenWorkリクルーティング」導入における売上比率について

司会者:「『OpenWorkリクルーティング』の基本利用料は年間120万円からで、成功報酬は中途採用が1人当たり70万円、新卒採用が1人当たり30万円です。導入における基本料金と成功報酬の売上比率の割合はどのようになっていますか?」というご質問です。

栗本:売上比率は機密情報のため、具体的な割合をお伝えできず申し訳ありません。ただし、ストック型である基本利用料が増加しています。本サービスは昨年から開始しましたが、当初は無料でスタートし、キャンペーンを通じて有償化を進めてきました。

これまでの1年間、無償でご利用いただいていた「OpenWork」の利用料について、成果が出てきたため有償化が進んだことで、基本利用料の割合が増加しています。

質疑応答:「OpenWorkリクルーティング」のエリア拡大と地方企業の開拓状況について

司会者:「『OpenWorkリクルーティング』のエリア拡大を中期計画の柱として掲げていますが、現状、どのエリアに営業リソースが集中しているのでしょうか。また、地方企業の開拓状況と今後の展開計画についてもお聞かせください」というご質問です。

栗本:現在、大多数の営業リソースは東京に集中しています。基本的に東京が全体の過半数を占めているとお考えください。次に、大阪が現在注力して開拓を進めているエリアです。昨年に新たに拠点を設立し、今年は大阪に多くのリソースを投入して第2の拠点として成長させています。

今後の展開については、リソースと需給の状況次第ですが、現時点で拠点が2つあることで、東阪以外のエリアにも営業アプローチを行えています。

収益化をしっかりと進めているエリアに加え、例えば名古屋や札幌などについては、「OpenWork」のクチコミ状況や求人拡大、ユーザー動向を総合的に判断し、第3、第4の拠点を設立する可能性は十分にあると考えています。

司会者:追加でおうかがいします。拠点を増やすという考えも大切だと思いますが、反対に東京の仕事がまだまだあるなら東京を深掘りし、東京の比率を高めるほうがより良いのではないかという考えもあると思います。そのバランスについてはどのように考えていますか?

栗本:もちろん東京都内の求人は最大規模ですし、伸びしろも十分にあります。採用については先ほど「数十人規模で増やす」とお伝えしましたが、大多数は東京のセールスです。

ただし、「OpenWork」のサービスを見た場合、相対的に地方の優良企業に対してアプローチしたほうが伸びしろが高いです。したがって、大阪をはじめ、ピンポイントで伸ばしています。両立していくことが重要と考えていただければと思います。

司会者:東京は仕事がたくさんありますが、まだ伸びしろは山ほどあると考えてよいのでしょうか? それとも一巡し、少しずつ伸ばしていこうという状況でしょうか? 今後どこまで営業できるのかが気になり、お聞きしました。

栗本:山ほどの定義にもよりますが、まだ十分に伸びしろがあると考えていただいて問題ありません。「OpenWork」は、ある程度名前が知られている企業であればクチコミが掲載されていますので、その中で求人意欲や採用意欲がある企業はすべてターゲットとなり得ます。

また、「OpenWork」という名前は知っていても、採用サービスとして認識していないお客さまも多いため、伸ばせる余地がまだあると考えています。

質疑応答:AIマッチング機能の現在の実装状況について

司会者:「AIマッチング機能の現在の実装状況について教えてください。スカウト対象候補者の自動レコメンドやマッチング精度の向上は、すでに顧客価値として提供されているのでしょうか?」というご質問です。

大澤:プロダクトに関することは、私からお答えします。現在テスト段階ではありますが、企業とユーザーの双方に提供を開始しています。ただし、公的なプレスリリースはまだ出していませんので、この場では非開示とします。

「OpenWork」らしい機能もあれば、他社が一般的に提供しているような同質化を図る機能も進めています。どうぞ楽しみにしていてください。

質疑応答:営業外収益の登壇料収入について

司会者:「損益計算書を見ると、営業外収益に『登壇料収入』が3ヶ月で37万円計上されています。登壇料収入は、いったいどのような収入でしょうか?」というご質問です。

広瀬:登壇料収入は、HRイベント等で社長の大澤などが登壇した際に主催者さまからいただく登壇謝礼金などとなっています。

質疑応答:従業員数増加の必要性とAI活用による抑制について

司会者:「従業員数が近年着実に増加している中で、業績を伸ばすためには今後も比例して従業員数を増加させる必要があるのでしょうか? また、昨今AIの進化が著しい中で、AIの活用により、従業員数の増加を抑制することは可能でしょうか?」というご質問です。

栗本:どちらの側面もあります。従業員数と業績拡大には一定の相関があります。人員を増やすことで対応できる領域が広がるため、重点的にポイントを絞って増員していきたいと考えています。

一方で、AIの活用による抑制の可能性も十分にあると認識しています。社内でも他社でも、AIの全社的な推進という取り組みをよく聞きますが、まさに当社でもCTOが旗振り役となり進めています。その結果、業務効率化が一定程度進んでいます。

AI活用により抑制しつつ、必要な分野ではピンポイントで増員するかたちで、引き続き取り組んでいきたいと考えています。

質疑応答:重点的に増員を進めたい職種について

司会者:さまざまな職種がある中で、例えばシステム開発や営業の人員を増やしたいなど、さまざまな考え方があると思います。特にここを増やしたいというポイントがあれば教えてください。

栗本:さまざまなポジションが重要ですが、特に挙げるとすれば、重要なAIプロダクトを含むプロダクトマネージャーです。特に、シニアで難度の高い業務を任せられる方や、セールスのポジションも重要と考えています。大手企業を担当できる方や新規事業の提案が可能な方など、難度の高い新規セールス担当のポジションに特にリソースを割いて注力しています。

司会者:現在のところは、採用で困難が生じていたり、人が集まりにくい状況はないのでしょうか?

栗本:需給によっては難度の高いポジションで採用に苦戦することがありますが、全体としてはしっかりと採用数を増やせているため、問題はないと考えています。

質疑応答:「OpenWorkリクルーティング」の導入継続率とLTV向上について

司会者:「『OpenWorkリクルーティング』の累計導入社数6,385社の継続率は、どれくらいの水準でしょうか? また、継続される企業において、成功報酬の年々の増加に伴い、LTVが向上する傾向は見られますか?」というご質問です。

確かに、例えば1年目は2人採用し、2年目は4人採用となると、御社にとてもプラスになるのではないかと思います。

栗本:まず、LTV、顧客単価の観点では、間違いなく向上しています。ただし、継続率は重要な指標であるため、非公開としています。ただし、チャーンレートは1パーセントよりも少し高い水準で推移しているとお考えいただければと思います。

これは、採用というビジネスモデル上、仕方ない部分があります。継続的に採用を実行している企業もあれば、縮小したり、一時的に停止する企業もあります。

もちろん、私たちは待ちの姿勢でいるわけではなく、クチコミデータを持っている会社ですので、中長期的には採用計画に依存しないデータ活用型の新しいサービスなどにより、LTVおよびチャーンレートの改善に努めています。

質疑応答:セクター変更の要請について

司会者:「現在は情報通信業セクターに所属していますが、クチコミサイトよりも転職支援が主力となっており、サービス業のほうが実態に近いのではないかと思います。東京証券取引所にセクター変更を要請しないのでしょうか?」というご質問です。

広瀬:当社はワーキングデータプラットフォームとしてご説明しており、今後もクチコミデータを起点にデータを拡充してビジネスを展開していきます。本質的にはデータプラットフォームであると判断していますので、現在の情報通信業がセクター区分の中で最も適していると考えており、変更の申請は検討していません。

質疑応答:内閣府主導のデータプラットフォーム化推進と事業への影響について

司会者:「現在、内閣府主導の成長戦略に関する議論を見聞きすると、製造業をはじめとしたデータプラットフォーム化を推進しようとしているようです。このような潮流は、御社のように人材のデータ生成に強みを持つ企業にとっても追い風となるのでしょうか?」というご質問です。

大澤:内閣府主導の成長戦略の議論については、詳細までは把握していないため、直接的に追い風になるかどうかについてはなんとも言えません。ただし、少し遠い話のようにも感じています。

もしかすると関わりのある部分があるのかもしれませんが、現時点で直接的に声をかけていただいているわけではありません。製造業をはじめとしたデータプラットフォーム化については、当社とは別の話と認識しています。

ご質問と私の認識に齟齬があるかもしれませんが、特段追い風にも向かい風にもならないと考えています。一方で、政府が人材の流動化を重要施策として掲げている点については、当社にとって追い風になると感じています。

さらに、海外諸国が生成AIに大きな投資を行っており、そのモデルレイヤーの上でしっかりと構造化された自然言語データを有していることが、当社にとって非常に大きな追い風となっていると思います。直接的な回答とは言えないかもしれませんが、以上を回答とします。

質疑応答:サービス対象者について

司会者:「御社のサービスは転職がメインで、新卒採用は対象外なのでしょうか?」というご質問です。

栗本:対象内です。

大澤氏からのご挨拶

大澤:まずは遅い時間まで長時間お付き合いいただき、たくさんの質問をありがとうございました。

毎回同じメッセージになってしまいますが、本日の説明を聞いて「『OpenWork』がすごくいい」と感じていただけた方は、ぜひ一度ご利用いただけるとうれしいです。それくらい自信を持っているサービスです。

ご利用いただいた上で応援したいと思っていただけた場合は、ぜひ応援していただけるとうれしいです。

以上となります。本日はありがとうございました。

いま読まれてます

記事提供:

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー