■今後の見通し
1. 2027年3月期連結業績予想の概要
SIGグループ<4386>の2027年3月期の連結業績予想は売上高が前期比10.3%増の12,000百万円、営業利益が同6.5%増の800百万円、経常利益が同3.6%増の804百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同4.8%増の505百万円としている。増収増益で連続過去最高更新の見込みだ。事業別売上高の計画はシステム開発事業が同10.3%増の8,680百万円、インフラ・セキュリティサービス事業が同7.2%増の3,320百万円としている。長期ビジョン第2フェーズの最終年度として、既存事業の拡大と成長領域への投資を両立し、売上成長と収益性向上の実現を目指す。そして最終年度目標値(2027年3月期売上高12,000百万円、営業利益720百万)を達成する見込みだ。
売上面では、公共・電力・金融分野を中心とした社会インフラ領域での安定需要を着実に取り込んで一次請け案件の比率向上を目指すほか、AI・クラウド・セキュリティなどの成長領域における案件拡大を通じて次期成長フェーズにつながる売上基盤構築を推進する。利益面では、KPIを売上高から営業利益へ転換した方針のもと、グループシナジーの最大化、高付加価値案件の選別、単価改善、体制最適化を推進し、収益性を重視した経営をより一層徹底する。
なお半期別の計画は、上期が売上高5,798百万円、営業利益371百万円、経常利益374百万円、親会社株主に帰属する当期純利益235百万円、下期が売上高6,202百万円、営業利益429百万円、経常利益430百万円、親会社株主に帰属する当期純利益270百万円としている。年度末にあたる3月(第4四半期)に案件クローズが集中しやすいため、下期偏重の計画である。事業環境は良好であり、グループ間及び事業拠点間の連携強化などの効果も踏まえると、2027年3月期も好業績が期待できると弊社では考えている。
高付加価値ビジネスへのシフトを推進
2. 事業別の重点施策
システム開発事業は、AI活用の本格展開とグループ各社の強みを生かしたAI・DX領域中心の高付加価値ビジネスへのシフトにより、収益性向上と受注拡大を推進する。会社別には、SIGはAIを“競争力の基盤”として活用し、個別のPocから全社プロジェクトへの展開、開発・業務・営業への横断的適用を推進する。また各種サービスソリューション系の受注開発・保守のさらなる基盤強化を目指し、社会インフラを支えるアプリ開発等のシステム構築受注拡大、製造・公共など、強みのある領域を主軸とする安定的な体制維持とさらなる拡充を推進する。ACTは公共・データ領域の拡大を目指し、地域社会への貢献と公共サービスの質的向上に寄与する新たな公共事業案件の受注拡大、経営情報可視化・データ統合基盤などDXニーズを取り込んだソリューションの提供を推進する。UISは受託開発モデルの強化を目指し、チーム単位での提案力強化によって安定的な収益基盤の確立と付加価値向上を図るとともに、AI領域への対応力を強化して既存顧客深耕と新規顧客開拓を推進する。ACRは高付加価値案件のシフトを目指し、製薬業界向け案件や公共案件の継続で安定収益基盤を構築するほか、PowerPlatform等のDX案件やAI利用開発案件を強化する。
インフラ・セキュリティサービス事業は、クラウド移行需要とセキュリティ領域拡大を捉え、安定成長と人材基盤強化を推進する。会社別には、SIGではクラウド×セキュリティ領域の高度化を目指し、先端技術推進センターITAC(Inovative Technology Advancement Center)で蓄積したAI、クラウド、セキュリティ技術を活用し、新設したCAIC(Cloud AI Innovation Center)によって案件創出・収益性向上、技術探索と収益化機能の連携による事業化加速、既存顧客へのAIを活用した高付加価値サービスの提案強化を推進する。また地方拠点におけるクラウド・セキュリティ領域の要員体制強化と先端技術への対応能力アップにより、電力・金融案件への対応力向上を推進する。UISでは2026年4月に新体制が始動(新社長就任)して要員不足対策を強化する。またクラウド×セキュリティの一体提案強化によってクラウド移行支援や基盤構築案件の拡大を図るほか、クラウド基盤とセキュリティを組み合わせた高付加価値サービスの拡大を推進する。さらにSIGとUISのグループシナジーによるサービス拡大を目指し、インフラ構築、開発、運用保守の連携を強化して対応領域の拡大と顧客への提供価値向上を推進するほか、ノウハウや人材の共有によって受注機会の拡大を推進する。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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