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日本プロセス、5期連続で過去最高業績を更新 中計営業利益目標を125%超で達成し、来期は8期連続増配を計画

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2026年7月17日に発表された、日本プロセス株式会社2026年5月期決算説明の内容を書き起こしでお伝えします。

Contents

東智氏(以下、東):代表取締役社長の東です。本日はどうぞよろしくお願いします。

本日は、はじめに2026年5月期の連結決算について、次に中期経営計画の取組みについて、最後に2027年5月期の今期見通しについてご説明します。

トピックス

はじめに、2026年5月期の連結決算についてご説明します。まずはトピックスです。

経営成績は売上高、営業利益ともに5期連続で上場来最高を更新しました。ROEは前年の特別利益を除外した場合と比較して1.8ポイント向上し、10.0パーセントです。また、株式会社JR東日本情報システムのコアパートナーに認定されました。

株主への還元として、1株当たりの中間配当を29円、期末配当を39円、さらに投資有価証券売却益に伴う特別配当を8円としました。年間配当金は前年より14円増配の1株当たり76円となります。なお、増配は7期連続です。

社員への還元では、4期連続の賃上げや、9期連続で最高額を更新した業績連動賞与の支給により、2025年の平均年収は885万円となりました。

社会貢献を目的とした寄付については、CSR活動の一環として、3つの団体に合計1,090万円を寄付しました。

1.1 2026年5月期連結業績

次に、連結業績についてです。売上高は121億1,900万円、営業利益は15億900万円で着地しました。

売上高については、期首に計画した案件を着実に受注するとともに、大規模案件の増加により受注規模が拡大しました。営業利益については、販管費の伸びを抑えるとともに、生産性の向上で賃上げなどのコストを吸収しました。

経常利益については、保険解約返戻金が剥落したものの、営業利益の増加が寄与しました。当期純利益については、投資有価証券売却益の剥落がありましたが、利益の増加によって減少幅を最小限に抑えました。

1.2 2026年5月期連結営業利益の増減要因

次に、営業利益の増減要因についてです。

戦略的な人材投資として、賃上げや採用の強化、教育の拡充などを計画どおり実施し、費用が3億6,600万円増加しました。

一方、事業規模の拡大や生産性の向上などにより、7億1,600万円増加しました。また、経費の見直しや業務委託料の減少などによって1,400万円増加しました。

これらの結果、営業利益を前年から3億6,400万円増加させることができました。

1.3 2026年5月期四半期推移

四半期推移についてご説明します。売上高は、期末にかけて順調に伸長しました。第4四半期の利益が落ち込んでいるのは、この時期に採用関連費用がかさむためであり、例年の傾向です。

当期純利益は、前年の投資有価証券売却益が剥落しましたが、それ以外では着実に増加しました。

1.4 2026年5月期セグメント別売上高

次にセグメント別の売上高についてです。すべてのセグメントで増収となりました。特に組込システムは半導体市場の活況により、前年に引き続き好調でした。なお、自動車システムはOEMのEV開発中止などの影響により、下期は伸び悩みました。

1.5 2026年5月期セグメント別利益

セグメント別の利益についてです。制御システムと産業・ICTソリューションは、順調に利益が増えました。自動車システムは、下期の不調により、利益が伸び悩みました。

特定情報システムは、前年の急激な体制拡大の足固めで、利益は大きく伸びませんでしたが、利益率は高水準を維持しています。組込システムは、低収益案件からの撤退やパートナー技術者の増加が寄与し、大幅に利益が増えました。

1.6 セグメント別の状況① 制御システム

次に、セグメント別の状況についてご説明します。まずは、制御システムです。

エネルギー分野では、電力グリッドで開発規模が拡大し順調でした。鉄道分野では、ATOSが前期より開始した大型開発案件により、売上高・利益ともに好調でした。

在来線は、下期に更新案件を受注したことで堅調に推移しました。新幹線は、開発案件の切れ目の影響で減少しました。

1.6 セグメント別の状況② 自動車システム

次に、自動車システムです。AD/ADASは、複数の車種一括受注により、新規案件の獲得や担当範囲拡大など、売上は堅調に推移しました。

車載情報関連は新たな案件を獲得するなど、好調に推移しました。一方、電動化関連は開発規模縮小に伴い、売上・利益ともに減少しました。

1.6 セグメント別の状況③ 特定情報システム

次に、特定情報システムです。危機管理関連は、開発量の増加により体制を拡大し、好調でした。航空宇宙関連は、新たな案件を獲得したことで堅調に推移しました。

画像認識や識別の衛星画像関連は、一部の開発が終了したことにより、売上・利益が減少しました。

1.6 セグメント別の状況④ 組込システム

次に、組込システムについてです。ストレージデバイスの開発は、半導体市場の回復を背景に体制を拡大し、好調でした。IoT建設機械関連では、新たな案件の獲得や既存案件で開発量が増加し、好調でした。

1.6 セグメント別の状況⑤ 産業・ICTソリューション

最後に、産業・ICTソリューションについてです。クラウドシステムは、ガバメント向け開発の受注量が増加し、売上と利益ともに順調でした。システム構築は、前期から開始した開発案件で体制を拡大し、好調に推移しました。

一方、IoTクラウドは一部開発が終了したことから、売上と利益ともに減少しました。駅務機器の開発は、更新案件の受注や、シンクライアント対応などで、体制を拡大しました。

1.7 連結財務状況

次に、連結財務状況です。総資産は145億円、自己資本比率は79.7パーセントとなりました。資産の部では、流動資産が売上債権や有価証券の増加などにより増加しました。固定資産については、投資有価証券が減少しています。

負債および純資産の部については、負債では賞与引当金が増加したものの、未払法人税等が減少しました。純資産については、利益剰余金が増加しました。

1.8 連結財務諸表(その他)

1株当たりの情報や自己資本比率については、スライドに記載のとおりとなります。

1.9 連結キャッシュ・フローの状況

連結キャッシュ・フローの状況です。現金および現金同等物の期末残高は、前年度末より約2,200万円減少し、56億4,200万円となりました。

1.10 自己資本利益率(ROE)の推移

ROEの推移です。2026年5月期のROEは10.0パーセントとなり、前期の特別利益を除外した場合と比較して、1.8ポイント向上しました。

1.11 連結売上高・営業利益の推移

最後に、連結売上高と営業利益の推移です。2026年5月期の売上高成長率は15.7パーセント、営業利益成長率は31.8パーセントとなり、いずれも前中計の年平均成長率を大きく上回りました。

2.1 第7次中期経営計画①

続いて、中期経営計画(中期経営計画)の取り組みについてご説明します。

第7次中期経営計画では、継続して人材育成を進めることで生産性を高め、新規設計案件や大規模案件の受注を増やすことで、前回の中期経営計画を超える成長を目指します。また、経営効率の目標を設定し、資本政策などを推進していきます。

中期経営目標(KPI)ですが、事業収益については、連結売上高120億円以上、連結営業利益12億円以上を目指します。これは、前回中期経営計画の伸長率を上回る目標です。経営効率については、ROE8パーセントを着実に達成したいと考えています。

株主還元については、これまでも連続して増配してきましたが、あらためて累進配当政策とします。

なお、配当方針については、2025年5月期より連結配当性向を66パーセントに高めています。

2.1 第7次中期経営計画②

事業活動については、基本方針として「T-SESのレベルを上げて、注力分野を拡大する」を定めました。人材育成や「T-SES」のトータル度向上により生産性を上げ、大規模案件や新規設計案件の受注を増加させることで、事業規模を拡大します。

技術者の確保については、採用の強化やビジネスパートナーの拡大を進めます。以上により、連結売上高120億円以上を目指します。

注力事業、注力分野について、今中計では社会インフラのDXに注力します。特に自動車システムのAD/ADAS、ガバメントクラウドなどのクラウドシステム、特定情報システムにおける航空宇宙・危機管理分野で規模拡大を狙います。

2.2 第7次中期経営計画の進捗状況①

第7次中期経営計画の進捗状況についてご説明します。まず、中期経営目標の進捗状況です。

2026年5月期は、第7次中期経営計画の2年目にあたります。連結売上高は経営目標に対して101パーセントとなり、経営目標を上回りました。

連結営業利益は経営目標に対して125.8パーセントとなり、経営目標より大きく進捗しました。ROEは10.0パーセントとなり、こちらも経営目標を上回っています。

株主還元については、7期連続の増配を実現しました。この結果、3ヶ年で計画した経営目標を2年で達成することができました。

2.2 第7次中期経営計画の進捗状況②

人材育成については、各事業の特性に合わせて、新規設計が出来る高度技術者の育成や次世代汎用技術の底上げを継続しています。

また、マネージメント能力向上のための教育を拡充し、教育対象者を若手まで拡大しています。その他、AI駆動開発、例えば「GitHub Copilot」については、複数回の技術交流会を通じて社内横断的にノウハウを展開しています。

技術者の確保については、中途で12名、新卒で65名の技術者を採用しました。また、人材への投資が奏功し、離職率は近年3パーセント程度となっています。このような取り組みの結果、技術者の確保は順調です。

注力事業、注力分野の状況については、社会インフラのDXに関しては、AI開発案件やIoT開発案件の受注に注力しました。自動車システムのAD/ADASでは、Astemo社に加えデンソー社からも受注しましたが、OEM不調の影響が出ています。

クラウドシステムについては、ガバメントクラウドやユーザー企業の開発案件の受注に取り組み、成果が出ています。特定情報システムの危機管理分野では、技術者の確保を進めることで規模を着実に拡大しています。

これらの結果、2年間で売上高は35.0パーセント増加し、売上総利益は40.2パーセント増加しました。

3.1 2027年5月期 業績予想 連結

最後に、2027年5月期の見通しについてご説明します。まず、連結業績予想です。

売上高は133億8,000万円、営業利益は16億6,500万円を見込んでいます。なお、中期経営計画の目標値はすでに上回っていますが、今期は来期からの新たな中期経営計画に向けた準備の年と位置付けており、中期経営計画目標の更新は行っていません。

3.2 2027年5月期 通期見通し①

各セグメントの通期見通しについてご説明します。まず、制御システムです。

エネルギー分野については、電力グリッドは横ばいですが、発電所監視および変電所監視において体制を拡大する見通しです。

鉄道分野については、ATOSは引き続き受注規模を拡大します。在来線では更新案件が立ち上がり、前年を上回る見通しです。新幹線は上期から好調で、下期にはさらに作業の増加が見込まれます。

次に、自動車システムです。CASE分野では、AD/ADASのBSWがOEMの不調により見通しは良くありません。AD/ADASの画像センサについては、今期は横ばいの見通しです。

車載情報システムでは受注量が減少しており、下期の大型案件の受注が鍵となります。BMS開発はOEMの不調により、見通しはよくありません。なお、SCSK社とBSWのインテグレーションにおいて協働を進めます。

次に、特定情報システムについてです。航空宇宙分野は作業量が多く、体制を拡大します。危機管理分野は、現状の体制を維持します。画像認識・識別分野では、衛星画像関連が大きく伸びる見通しです。

3.2 2027年5月期 通期見通し②

組込システムについてです。ストレージ分野では、半導体市場が引き続き好調であるため、ストレージデバイス開発は受注量を増やします。また、次世代SSDの開発へシフトします。IoT建設機械については、今期は開発規模を維持する見通しです。

最後に、産業・ICTソリューションについてです。クラウド分野については、クラウドシステムは上期で大型案件がピークアウトするため、下期が課題となります。システム構築については、第1四半期は縮小するものの、第2四半期以降に体制を回復する見通しです。

IoTクラウドは、開発凍結の影響により作業量が減少する見通しです。社会インフラ分野については、駅務機器の開発は下期から開発規模を拡大します。官公庁向け開発は、体制を拡大していきます。また、SCSK社およびGX案件において協働を進めます。

3.3 株主への還元

最後に、株主への還元についてです。

2026年7月8日に公表した「自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による自己株式の取得結果および、取得終了に関するお知らせ」に基づき、88万3,000株の自己株式の買付けを実施しました。取得した株式は、2026年度に消却する予定です。

配当については、2025年5月期より配当方針を変更し、連結配当性向を66パーセントに引き上げています。また、2025年5月期の投資有価証券売却による特別利益については、2025年5月期から2029年5月期にかけて、毎期8円を特別配当として株主に還元します。

2026年5月期の年間配当金は、7期連続増配となる1株当たり76円としました。2027年5月期の年間配当金は、1株当たり16円増配し、92円とする予定です。

私からのご説明は以上です。ご清聴ありがとうございました。

質疑応答:今期の成長投資と利益の見通しについて

質問者:今期のご予想について質問です。前期の振り返りと同様に、成長投資と実際の利益の伸び、それぞれに分けて教えていただけますか? 

:成長投資に関して、まず1つは人材採用です。新卒採用および中途採用を、今後も引き続き実施していきます。

続いて、技術教育です。現在、全社員に対し、オンラインで研修を行うライセンスを配布しており、こちらを継続していく予定です。

最後に、生成AIの活用です。これまで弊社はGitHub Copilotなどをメインに使用してきましたが、Anthropic社より発表されたClaudeは他の生成AIと比べ生産性が高いと感じています。

これまでは事業部門で部分的に活用していましたが、今後は全社的に投資を考えています。今年の第2四半期に導入する予定です。

質問者:例えば、昨年は3億6,000万円程度の投資がありました。今年は、前年比で増加するイメージを持つべきでしょうか? 私は4億円から5億円ほどの投資規模を想定していますが、いかがでしょうか? 

:投資金額については、大きな変化はありません。ただし、採用は昨年よりもやや抑え、その分を生成AIへの投資に振り向けようとしています。直近の1年から2年で、生成AIの活用と技術者の採用のどちらがより効果的であるかを見極めたうえで、2年後に方針を決定したいと考えています。

質疑応答:SCSK社との協業状況について

質問者:SCSK社との協業状況についてアップデートをいただけますか? スライド28ページの下部に少し記載があるだけで、寂しい印象を受けました。どの分野でどのような進捗があり、社長としてどのように評価されているのでしょうか?

:現在、積極的に連携の検討を進めています。ただ、ご指摘のとおり、一緒に取り組む案件が増えない限り、売上への影響が非常に小さいというのが現状です。具体的には、売上の1パーセントにも満たない状況で、0.5パーセント程度あるかどうかといったところです。

しかしながら、両社の理解は深まりつつあり、これから連携をどんどん拡大していきたいと考えています。急ぎすぎて無理に案件を進めるとリスクが生じる可能性があるため、連携案件選びに関しては、慎重に進めていく方針です。

質疑応答:自己株取得の背景と目的について

質問者:これまでのお話を踏まえ、自己株式の取得について、あらためて背景をおうかがいしたいと思います。創業家の株式移行だけでなく、キャピタルアロケーションとしてどのようにお考えになったのでしょうか?

例えば、SCSK社に渡すことも可能だったのではないかと想像しています。これらの点も含め、今回の自己株取得に至った背景をさらにおうかがいしたいのですが、いかがでしょうか?

:自己株取得を実施する理由は、いくつかあります。1つはROEの向上です。会社の価値を高めるため、自己株式を取得しています。もう1つは創業家が保有する株式の売却です。
今回の場合、自己株取得、SCSK社への譲渡など検討しましたが、ROEの向上を考慮し自己株式取得を決定しました。

質疑応答:生成AI導入による業務変化と今後の展望について

質問者:AIの影響により、システム会社への依頼内容が変化している印象があります。御社では、現在どのような内容に影響が出ているのでしょうか? また、今後劇的に変化する時期が訪れるとすれば、それはいつ頃だとお考えですか?

:業界は多重下請け構造になっており、一番下の層の会社は自動化の進展、特にプログラミングやテストの自動化によってかなり影響を受けると思います。一方、弊社の場合は基本的に大手電機メーカーから直接受注しており、その子会社とほぼ同様に作業しています。

つまり、上流から作業を受注していることから、弊社が生成AIを活用し、さまざまな実現可能な製品やサービスを開発していくものと考えています。また、弊社のビジネスパートナーへの発注額については、生成AIの活用に伴って減少する可能性があります。

社員の採用については、これまで以上に拡大する必要がないかもしれません。こちらの方針は昨年度後半から今年度にかけて検討していきたいと考えています。

弊社の事業は比較的上位に位置しており、ニッチな場面で生成AIがどこまで対応できるのかについては、私は疑問に思っています。

例えば、発電所の制御や電力グリッドの制御、新幹線の制御などにおいては、そもそも取り扱う企業が数社に限られており、公表される技術もあまり多くありません。そのような分野で生成AIが私たちの技術者以上の能力を発揮できるか、疑問を持っています。

質問者:御社の約800人いる社員の中ですでにAIに代替された方がいるのか、どのくらいいると認識しているかおうかがいしたかったのですが、代替されないままという見通しなのでしょうか?

:代替されないと思っています。ただし、私たちが発注している協力会社の作業量は、少し減る可能性が十分にあります。弊社では業務アプリケーションのような代替できる業務がそこまで多くありませんが、そのようなところでは生成AIの影響が大きいだろうと考えています。

質疑応答:営業利益の増益要因について

質問者:営業利益の増益要因について、AI駆動開発による生産性向上が利益増化要因として初めて明確に示されています。

一方、今後も人材採用や賃上げは継続されます。今回の利益改善は一時的な案件要因ではなく、開発プロセス自体が変わった結果であると理解して良いのでしょうか? また、今後2年から3年で利益率をさらに押し上げる構造的な効果をどの程度期待されていますか?

:昨年度、生成AIの活用により利益が大きく向上しましたが、すべてが生成AIの貢献によるものではないと考えています。

利益向上の要因として、1つは、半導体市場の復調があります。2年から3年前までは半導体市場がかなり厳しい状況でした。当社も一時低収益の案件に参加していましたが、昨年後半から半導体市場が好転してきており、低収益案件から撤退して高収益案件に参入したことが挙げられます。

2つ目の要因は危機管理分野の旺盛な需要です。3つ目の要因は生成AIですが、その効果が表れるのは今年度からと考えています。

質疑応答:鉄道、電力、駅務機器事業の成長見通しについて

質問者:今後の成長分野について、制御システムでは電力グリッドや鉄道、産業ICTソリューションではガバメントクラウドや駅務機器など、社会インフラ案件が順調だというご説明でした。政府のDX投資やインフラ更新を踏まえると、御社は今後3年から5年で最も成長余地が大きい分野はどこだと考えていますか?

:1番目は鉄道、2番目は電力、3番目は駅務機器です。電力については、データセンターの構築や電力需要の増加により、鉄道と同程度の成長が期待されると考えています。ただし、弊社の売上比率で見ると、鉄道は電力の約2倍程度の規模があり、弊社としては鉄道のほうが増えると評価しています。

駅務機器については券売機や改札機などは電子化が進み、機械の使用頻度が減少しています。これに伴い、機械の更新周期が長くなり、お客さまの投資も減少すると予想しています。駅務機器は継続や成長はしても、今後3年間は鉄道、電力よりも低い成長率となり、その後は減少するリスクもあると考えています。

質疑応答:ストレージデバイス事業の海外展開と今後の拡大可能性について

質問者:ストレージデバイス事業について、ファームフェアの領域には日本企業のお客さまがいることを理解しましたが、例えば韓国については、どのような状況にあるのでしょうか? そこでは棲み分けがされていて、今後大きく拡大する可能性はありますか?

:弊社は、ストレージデバイスに関して2つの事業を展開しており、1つはSSDの開発でキオクシアが顧客です。もう1つはHDDの開発で東芝が顧客です。現状では国内のお客さまのみを対象としています。

そのため、現時点ではすぐに海外事業を拡大する計画はありません。国内の需要も2年から3年程度は続くと予想されるため、まずはこの需要に注力したいと考えています。

質疑応答:自動車業界におけるEVおよびAD/ADASの動向について

質問者: EV関連は開発規模縮小の影響を受けていますが、一方でADASや車載情報系は引き続き好調とのご説明でした。CASE市場全体を見ると、日本プロセスの事業ポートフォリオは今後どのように変化していくとお考えですか?

:昨年度はAD/ADASが非常に大きく成長し、EVが縮小しましたが、今年度はEVがさらに縮小するリスクが大きく、AD/ADASも成長することは難しいと考えています。

OEMや部品メーカーの決算状況があまり良くないため、今年度はどこまで投資が行われるか懸念しており、今年度の弊社自動車事業は厳しい年になると考えています。

質疑応答:JR東日本情報システムのコアパートナー認定について

質問者:JR東日本情報システムとコアパートナーに認定されたということですが、この認定によって受注範囲、開発領域、中長期売上にはどのような変化が期待できるのでしょうか?

:弊社は50年以上にわたり鉄道制御システムの事業を行ってきましたが、業務系については約10年程度の歴史しかありません。昨年度はJR東日本情報システムさまからご評価いただき、コアパートナーに認定されました。これをきっかけに、制御系だけでなく業務系の事業を拡大したいと考えています。

コアパートナーに認定されたことで、小規模案件だけでなく、大規模案件にも参加できると考えています。大規模案件を受注し、案件規模を拡大できれば、生成AIの活用など新たな機会が増え、弊社の利益規模も拡大すると予想しています。

ただし、現時点で売上が10パーセント、20パーセントと大きく伸びることは難しいため、鉄道分野においては、制御系、業務系共に着実に事業規模の拡大を進めていきます。

質疑応答:営業利益率改善に向けた投資について

質問者:御社は賃上げや採用、教育を積極的に進めながら、営業利益率を改善しています。現在の780人体制は、まだ成長に向けた投資段階なのでしょうか? それとも、適正規模に近づいてきたのでしょうか?

:引き続き拡大を計画しており、1,000人まで増やそうと考えています。

質疑応答:IoT建設機械の継続可能性と中古市場での展開について

質問者:IoT建設機械は一度導入されると長期間使用されるため、今後も大幅に台数が増える見込みはないのでしょうか? それとも、メンテナンスや現存する建機、中古の建機に設置するような業務は今後増えていくのでしょうか?

:弊社が行っているIoT建設機械は、基本的に組込系の開発であり、お客さまの既存機械の改修や性能向上、新規機種の開発に参加しています。そのような意味では、特に中古市場には絡んでいません。

また、継続作業が可能なのかという点については、基本的に、弊社の業務自体は毎月発生するものであり、新規開発も計画どおり実施可能であることから、継続性は高いと考えています。

ただし、これを拡大することは難しいと考えています。その理由は、建機に組み込むソフトウエアと自動車に組み込むソフトウエアを比較すると、どうしても自動車のほうが断然量が多いためです。

質疑応答:防衛産業の現状について

質問者:現在、防衛産業の部分は一服感が出ているのでしょうか? それとも、高市政権の政策判断待ちという状況でしょうか? 

:弊社は、今年度も確実に成長すると予想しています。

質疑応答:CSRの一環としての寄付について

質問者:ビジネスとの関連が見えなかったのですが、トピックスに記載のある「CSRの一環として3団体に合計1,090万円を寄付」というのは、どのような趣旨でなされたのでしょうか?

坂巻詳浩氏:取締役の坂巻です。弊社は社会貢献の一環として、税引き後利益の1パーセントを還元する方針を掲げています。

この1,090万円については、第59期の着地が見えてきた段階でどのようなところに寄付するかを検討した結果、昨年と同じ団体への寄付が2件、さらに今回初めて茨城工業高等専門学校へ寄付を行いました。

この寄付については、採用活動の中でさまざまな活動に資金が必要であるというお話を受けたためです。弊社は採用を重視している企業であり、そのような観点から今回3団体に寄付を行いました。

質疑応答:営業利益率向上の要因について

質問者:営業利益率が数年で10パーセントから12.5パーセントまで上昇しており、この改善はAI活用のみでは説明しきれないように感じます。案件の戦略力や価格交渉力、顧客構成の変化など、経営として最も大きな要因は何だと認識されていますか? また、この利益率は一時的な高水準ではなく、新たな巡航速度と考えてよいのでしょうか?

:確かにAIだけでなく、1つは近年のIT業界の好況です。加えて世の中での賃上げの流れがあり、お客さまと価格交渉がしやすくなった点も挙げられます。

また、AI活用を含めた社内教育により、生産性は確実に向上しています。弊社では業績連動賞与を支給しており、成果が出た結果、正社員の待遇も改善されました。その改善によって、現在ではさらに優秀な人材を採用できています。

中途採用も新卒採用もこれまでと比較すると、近年採用された社員のレベルが確実に高くなっています。レベルの高い人材が入社することで、さらに生産性を高めることが可能となります。現在は、このような良い循環に入っています。

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