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PHCホールディングス:配当3.8%、PER1桁、PBR1倍割れのダブルバガー候補

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PHCホールディングス<6523>の株価は、底練りから反発が期待される。構造改革が進みつつあり、2028年3月期を最終年度とする中期経営計画の達成が視野に入れば、PER15倍で時価総額は3,000億円を上回る(現在1,402億円)。1桁台のPER(9.1倍)、1倍を下回るPBR(0.87倍)、3.79%の配当利回りも下値を支える。

同社は、糖尿病マネジメント、ヘルスケアソリューション、診断・ライフサイエンスを中核とする医療機器・ヘルスケア企業だ。血糖測定システム(BGM)、電子カルテ、臨床検査受託、病理検査機器、超低温フリーザーなどを幅広く手掛けており、国内外の医療・研究現場に多面的に関与している点が特徴だ。単一製品に依存する事業構造ではなく、慢性疾患管理、医療DX、診断・研究支援をまたいで収益機会を持つことで、事業ポートフォリオの分散が効いた経営基盤を築いている。

2026年3月期は、売上収益3,644億円(前期比+0.8%)、営業利益227億円(同+0.5%、+1億円)と増収増益で着地した。市場縮小が続くなかBGMの販売が堅調に推移し、ユーロの円安による好影響もあって、米国の市況停滞が継続したD&LSの減収を補った。営業利益は欧米でのBGM販売好調、コスト改善、CGM事業譲渡による収益性改善で糖尿病マネジメントが大幅増益となり、電子処方箋売上の減少や米関税影響を吸収して業績予想比27億円の増益となっている。期初計画は関税影響や構造改革費用を見込み減益予想であったが、BGMの好調によりQ1から計画を上回って進捗。通期では、期初計画及び上方修正後の営業利益予想を上回り、前年比、業績予想比ともに増収増益で着地となった。中期経営計画に沿って、構造改革、ポートフォリオ管理が推進され、1年目として順調な進捗となっている。

2027年3月期は、円高の為替前提とCGM事業譲渡による減収を見込み、売上収益3,597億円(前期比-1.3%)を計画するが、為替影響を除くベースでは1.2%の増収。DMは先進国の市場縮小が続くものの、シェア獲得で縮小幅を抑え、D&LSは価格戦略と新製品で増収を図る。営業利益はコスト改善等で270億円(同+19.0%)を見込む。配当は前年同額の年間42円。中期経営計画2年目として、実施済み施策の効果発現に加え、引き続きコスト削減に向けた取組みとポートフォリオの位置付けに応じた投資効率改善施策を推進する。中計の目標値達成に向けて着実に進捗させるとともに、来期以降の成長に向けた次期中計につなげる方針だ。

中期経営計画2027では、売上成長率4~5%、営業利益率8~10%、EPSをFY24比で2倍以上、ROE10%以上、ROIC8%以上を目標に掲げる。実現に向けた柱は、ポートフォリオ管理の強化、価格改定、拠点・組織最適化を通じた構造改革だ。ポートフォリオ管理強化では早速、FY24の営業赤字90億円のCGM事業について譲渡を決定し、収益性の改善を進めている。構造改革は、診断・ライフサイエンスで、拠点統合やマネジメント効率化の効果が大きいとされる。今後も堅調さが期待されるのは、収益源としてのBGM、政策追い風を受ける医療IT、回復余地のあるPHCbiや病理分野だ。

株主還元は、年間配当42円を維持する方針で、配当利回りは3.7%に達する見通しだ。現中期経営計画期間中は有利子負債の返済を優先しつつも、安定配当を継続する考えを示している。営業キャッシュフローは成長投資、負債返済、株主還元に配分する方針で、次期中計では財務改善の進展を前提に還元拡充も視野に入れている。

総じて同社は、糖尿病マネジメント事業の収益改善を軸に、医療DXや診断・ライフサイエンスの成長領域を育成しながら企業価値向上を目指す局面にある。足元では為替や米国需要の影響が重荷だが、事業面の改善は着実に進んでおり、今後の収益力向上に期待したい。

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