■事業概要
城南進学研究社<4720>は1961年に、大学受験・高校補習のための総合予備校として「城南予備校」を川崎市に創業したのを皮切りに、神奈川県内で校舎展開を進め、2002年に個別指導塾「城南コベッツ」、2008年に映像授業教室「河合塾マナビス」、2009年に育脳教室「くぼたのうけん」(2024年4月より「Kubotaのうけん」と「アタマGYM」に改称)、2011年に保育園「城南ルミナ保育園」とサービス領域を拡大した。また、2013年以降はM&Aによって保育園や英語教育、スポーツクラブなどの運営企業を相次いでグループ化しながら、総合教育ソリューション企業として事業展開を進めてきた。
2022年3月期以降の部門別売上構成比の変遷を見ると、主力事業であった個別指導部門が2022年3月期の27.1%から2026年3月期は19.8%に低下し、逆に映像授業部門が27.0%から30.8%に、児童教育部門(保育園含む)が29.6%から33.5%にそれぞれ上昇している。ここ数年、業績面で苦戦が続いているが、個別指導部門における売上減少が主因となっている。
現在の主なサービス内容は、同社において個別指導塾「城南コベッツ」を直営・FC展開しているほか、映像授業教室の「河合塾マナビス」をフランチャイジー(FCオーナー)として展開している。また、乳幼児・児童教育分野で、「Kubotaのうけん」「アタマGYM」「ズー・フォニックス・アカデミー」「りんご塾※」など複数の教育サービスと「城南ルミナ保育園」「ふぇありぃ保育園」の運営などを行っている。「ふぇありぃ保育園」については、2025年4月1日付で(株)城南フェアリィーを吸収合併したものである。
※ (株)りんご塾が運営する「算数オリンピック」対策に特化した算数専門教室。算数オリンピックとは、小学生以下の子どもを対象とするコンテストで、算数を共通語に思考力と独創性を競う大会。同社は2018年4月にりんご塾とFC契約を締結後、2023年6月にサブライセンス契約を締結し、FC加盟企業の獲得並びに研修サービスを開始した。
そのほかデジタル教材・ソリューション部門として、ICTを活用したオンライン学習教材の「デキタス」「デキタス・コミュ(演習問題)」を小・中学生・高校生や学習塾、スポーツクラブ向けなどに販売している。「デキタス」「デキタス・コミュ」は学校の勉強を確実に理解していくことを目指して開発されたデジタル教材で、アニメーションを活用した2~5分のコンパクトな映像授業と演習問題により、1日10分から気軽に楽しく学習できるように設計されているほか、さかのぼり学習やさきどり学習、定期テストや英語検定(5~2級)対策にも対応している。学校向けでは不登校生徒向け教材としての需要が増加している。そのほか、「りんご塾」のライセンス提供※1や2025年よりサービス提供を開始した学習塾・高等学校向けの総合型・学校推薦型選抜対策アプリ「推薦ラボ※2」が含まれる。
※1 教室開設ごとに、加盟一時金及び研修サービス料のほか、売上高の一定率をロイヤリティ収入として獲得している。
※2 「推薦ラボ」は、志望大学合格率90%を超える「城南推薦塾」が監修したWebアプリ。ワークシートと映像講座を組み合わせて学習を進める構成で、志望理由書作成から面接準備までの思考プロセスを段階的に整理できる点が特徴で、生徒が自ら情報収集や構想整理を行いながら学びを深めていく。また、AIによる添削とプロ講師による添削を組み合わせたダブルチェックや、AI模擬面接機能を実装しているため、教員の業務負担軽減につながるというメリットがある。
連結子会社では(株)久ケ原スポーツクラブで乳幼児から社会人を対象としたスイミングクラブなどを運営しているほか、(株)城南ナーサリーで認可保育園(0歳児~3歳児未満対象)や児童発達支援教室を、(株)城南KIDSでネイティブ英語環境による学童保育を行う「城南Kids After School」をそれぞれ運営している。また、(株)アイベックで企業向けビジネス英語研修や英会話スクールを運営しており、(株)イオマガジンではeラーニングのコンサルティング・コンテンツ開発や学習システムの開発・運営などを行っている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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