FRBのイエレン議長は年2回の追加利上げを行う見通しですが、今後どのようなシナリオが考えられるでしょうか?FOMCの開催サイクルや大統領選のスケジュールを踏まえると、考えられるパターンは限られてきます。(『ニューヨーク1本勝負、きょうのニュースはコレ!』児島康孝)
イエレンFRB議長の定例記者会見は3月・6月・9月・12月
FOMC(連邦公開市場委員会)の開催サイクル
アメリカの利上げを検討するFOMC会合は、3月がすでに終了。今年はあと、4月・6月・7月・9月・11月・12月に開催されます。
なんだ、これだけあって、2回の利上げは簡単じゃないか、と思われそうですが…これが、結構難しいのです。
まず、大統領選挙との関連。
片方の政党にとって有利・不利にならないよう、大統領選挙が近づくと、FRBは静観するのが慣習です。2016年アメリカ大統領選挙は、11月8日の予定です。
おそらく、グリーンスパン氏だったら、3月・4月・6月のうちで2回利上げし、あとは静観するでしょう。
イエレン議長は、3月を見送りましたので、これでいけば、4月と6月に連続して利上げすることになります。
あとは、ちょっと常識的ではないですが、残り1回を大統領選挙後の12月とするパターン。しかし、この場合、一体いつ利上げするんだ?と、マーケットが混乱することは必至。マーケットは、不透明感を嫌いますから、これは避けた方が良いパターンです。
イエレンFRB議長の定例記者会見予定は
あと、FOMC会合は、イエレンFRB議長の記者会見が定例で予定されているものと、予定されていないものがあります。
つまり、3月・6月・9月・12月は、記者会見付き。普通、余裕がある場合は、記者会見付きの会合で、利上げや利下げを行います。
ただ、これは縛られているわけではなく、4月や7月に利上げしても、問題はありません。
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