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中国の不動産・自動車はすでにV字回復?世帯貯蓄減・借入増との奇妙な差異=田中宏高

中国ビジネスが難しいのではなく、間違えた情報が中国ビジネスを難しくしている。今回はコロナの影響で中国各世帯の貯蓄・借入がどうなったか。また自動車・不動産産業への影響を解説したい。(『中国現地特派員による最新ニュース』田中宏高)

※本記事は有料メルマガ『中国現地特派員による最新ニュース』2020年6月5日号を一部抜粋したものです。興味を持たれた方は、ぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

4月で貯蓄は減少、借入は増加へ

中国人民銀行(中央銀行)が発表した最新のデータによると、今年4月は世帯の貯蓄額が7,996億元(1元は約15.1円)減少し、1日あたり平均約266億元(約4,100億円)が人民銀行から「湧き出ていった」ことになる。

一方、世帯向けの貸出は6,669億元増加した。

各世帯にとっては、貯蓄が減少し、借入が増加したということだ。

人民銀行の先のデータでは、第1四半期の世帯貯蓄額は6兆4,700億元で、1日あたり平均約700億元のお金が銀行に流れ込んだことになる。第1四半期で見ると、世帯貯蓄額は大幅に増加した。

前述の通り4月の世帯向けの貸出は6,669億元増加したが、このうち個人向け消費者ローンを中心とした短期貸出が2,280億元増加し、個人向け有担保ローンを中心とする中・長期貸出は4,389億元増加している。

自動車・不動産は元通りへ

中国自動車工業協会がまとめたデータによると、今年4月には自動車の生産と販売がどちらも200万台を超えており、基本的に感染症前の水準に戻り、販売は21ヶ月続いた減少局面に終わりを告げた。

また、一線都市の分譲住宅の取引量は急速に回復し、上海と深センでは価格1,000万元(約1億5,000万円)ほどの豪邸を列をなして争って買い求める光景がみられた。

中原不動産研究センターの統計では、4月は一線都市の分譲住宅の取引量が前月比45%増加した。このうち上海は57%増加、深センは8%増加、北京と広州は似たような状況で、いずれも50%以上増加したという。

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  • 中国ビジネスが難しいのではなく、間違えた情報が中国ビジネスを難しくしている(574)(6/5)

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image by:Deliris / Shutterstock.com

中国現地特派員による最新ニュース』(2020年6月5日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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日本と中国は、隣国ですので政治的に仲良くなることは難しいです。しかし、経済的には仲良くなったほうが徳に決まっています。世界第二位と第三位の経済大国が隣接しているということは、他国にはない大きなビジネスチャンスがたくさんあることを示しています。日系企業は、その有利な立場を生かせていません。原因は、間違えた情報です。変化が大きくスピード感がある中国市場では、間違えた情報では勝てません。私たちは、現地にいるからこそ掴める生きた情報を皆様にお伝えしていきます。

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