「強欲」と「レバレッジ」こそバブルの条件
一方で、これらの出来事は、株式市場の過熱感を強く意識させることとなりました。
過去の歴史を踏まえると、バブルは必ず「人々の強欲」と「レバレッジ」が結びついて発生します。これは、人類最初のバブルと言われるチューリップ・バブルから何も変わっていません。
今回に関しても、バブル後の相場で勢いづいた個人投資家が更なる利益を求めてオプション取引という「レバレッジ」に手を染めたことで発生しました。まさにバブルの条件を満たしているのです。
ゲームストップの1日の売買代金は、世界最大の時価総額を誇るアップルを一時上回りました。これは、強欲さを増した個人投資家の力が大きくなっていることを意味しています。
バブルがいつ終わるのか、そればかりはわかりません。このままさらに上昇を続ける可能性も十分にあるでしょう。しかし、それでもいつか必ず終わります。これが「コロナバブル」だとするなら、それが終わるのはコロナ禍の出口が見えた時になるのではないかと個人的には考えます。
そんな風に考えながら、結局のところ相場は読めませんから、私たちがやるべきことは「良い株を安く買う」ということに尽きるのです。これだけ徹底していれば、相場の変動を何も恐れる必要などありません。まして、どこで誰が儲けているなどの話はどこ吹く風です。
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『バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問』(2021年1月31日号)より
※記事タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。