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ビットコインは年内1000万円も。昨年末時点で500万円到達を言い当てた専門家の展望。3つの急落材料とDeFi・NFTの最新動向も解説=大平

DeFi(分散型金融)の動向

分散型金融システムであるDeFiについては、前回記事でも触れました。

そのときに「(2020年)7月には24時間の取引が45億円を突破」という記載をしていましたが、2021年1月にはなんと、24時間の取引が1,000億円近くに到達することもありました。

出典:CoinGecko

出典:CoinGecko

そのDeFiで有名なものは、uniswap(ユニスワップ)です。ユニスワップは、イーサリアムのブロックチェーンを採用しているため、イーサリアムが高騰するとユニスワップでの手数料(ガス代)が高騰するという状況が発生します。中には1回の取引で手数料が数千円になることもありました。

イーサリアムのパフォーマンスはビットコイン以上で、イーサリアムの高騰に乗れた人は手数料の高騰はおまけみたいなものですが、今からイーサリアムを買ったり送金する場合には、やはり割高の手数料と言わざるを得ないと思います。

そして、次に話題になったのがPancake Swap(パンケーキスワップ)というDeFiです。パンケーキスワップは、イーサリアムのブロックチェーンではなく、バイナンスのブロックチェーンを採用しています。こちらは後で開発されたものなので、イーサリアムより取引処理が優れているという利点があり、また世界最大の取引所バイナンスと関係があることから、取引が急増することになりました。

DeFiでは、仮想通貨同士の交換だけでなく、仮想通貨を2通貨ペア預けることで金利が受け取れる「プール」というものがあります。プールでは金利が40%や100%のものも普通にあり、それが話題となって多く人が資金をプールすることになりました。

しかしながら、高金利といっても、ただ金利を受け取れるだけでなく、インパーマネントロス(価格変動リスク)というデメリットもあります。なので、ある程度戦略的に利用しないと、短期でプールすると逆に損をすることになります。そのあたりを理解しないまま、多くの人が参入するなどの状況が発生しています。また、これらの状況から、ユニスワップのトークン「UNI」やパンケーキスワップのトークン「CAKE」も大きく上昇しています。

DeFiは非常に画期的ともいえますが、どのような仕組みになっているかをしっかりと理解して運用する必要があります。

NFT市場の盛り上がり〜不動産やアート作品の所有権として発行可能

2021年の当初から盛り上がりつつあるものに、「NFT」があります。

NFTは英語で「Non Fungible Token(ノン・ファンジブル・トークン)」といい、日本語の直訳で「非代替性トークン」とも言います。非代替性とは、替わりのものがない「唯一のもの」という意味で、トークンとはその資産を表しています。よく仮想通貨の銘柄のこともトークンと言ったりしています。

このNFTの特徴としては、仮想通貨のブロックチェーンと同じシステムで成り立っているため、「誰もがその情報を見ることができる」「データの改ざんが不可能」「購入した本人が所有権を持つ」という大きな特徴があります。

ブロックチェーンというシステム上でしっかりとデータに残すことができるからこそ、NFTが注目されているです。

NFTでできることについては、以前から人気があったのはゲームの分野、そして会員権、不動産、絵画などの所有権として発行できることです。

NFTの分野では、2021年当初、アメリカのバスケットボールNBAのトレーディングカードをデジタル上で発行できるサイトである「NBAトップショット」が話題になりました。2021年2月に2億ドル(約210億円)の売上を記録するなど、非常に活況です。そのサイトでは、プロバスケットボール選手の貴重なデータを集めた動画を「NFT」として販売しており、例えば1万枚の在庫に16万人が申し込み、1万円の商品が購入後に20万円近くに値上がりするという出来事がありました。

NFTとして購入をすると、それはマーケットで転売することも簡単にできます。転売といえばメルカリが有名ですが、メルカリの手数料10%と比較するとずっと安い金額で他の人に売ることもできるのです。

他にもNFTでは、HashMasks(ハッシュマスクス)などマスクを被った人物画(アート)なども高値で取引されるなどアートの分野でもNFTは非常に人気が出てきています。また有名な出来事として、アーティストのbeeple(ビープル)という方の作品が英国で有名なオークションクリスティーズで70億円で取引されたことは、2021年3月に話題になりました。

NFT自体は今後より注目を集めるのではないかと感じていますが、どれでも値上がりするわけではなく、投機で価値が上がっているNFTなどもあると考えられるため、注意が必要です。

例えば、HashMasks(ハッシュマスクス)では絵をNFTとして直接購入する方法が一般的ですが、HashMasks(ハッシュマスクス)の価格に連動したインデックスの通貨MASKなども投資することも可能なのです。

NFT市場は非常に幅が広いため、その動向を追うのは簡単ではありませんが、今後も様々なものがNFTとして発行され、仮想通貨が幅広く認知されることになるのではないでしょうか。個別のNFTを追うよりも、それに関連した通貨を探して見るもの選択肢として良いと考えています。

Next: ビットコインはどこまで上がる? 今後の展望と3つの懸念材料

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