いくら自分がオリジナルだと言ってもなかなか証明できない
「NFTとは非代替性トークンだ」と説明したら、それだけで「何か難しそうで自分には関係ない、関わりたくない、興味ない」という人が大半になると思う。
しかし、この技術がいかにアーティスト・作家・表現者にとって重要なものになる可能性が高いので、知っておいた方がいい。
分かりやすく説明したい。
たとえば、あなたは画家で自分で書いた「絵」があるとする。この「絵」をTwitterで紹介したとしよう。すると、翌日には何者かがそれを剽窃して「これは私のオリジナルです」と言っている。
あなたは愕然とするはずだ。「これは私の書いた絵なのだから私がオリジナルだ」と主張することはできる。しかし、必ずしもその正しい主張が認めてもらえるかどうかは分からない。
なぜか。
たとえば、あなたのフォロワーが100人で、剽窃者のフォロワーが10万人だったとする。どちらもその絵が「自分のオリジナルだ」と主張するとする。そうすると、影響力ある人の方の声が通りやすいのである。
剽窃者は人だけではない。企業の場合もある。ページビューの大きなサイトがあなたの絵を勝手に剽窃してオリジナルとして売り出した場合も、あなたの声は届かない。悪質な強者は弱者を簡単に踏み潰す。
デジタルデータの場合、コピーは簡単にできてしまう。それこそブラウザの写真をデスクトップにドラッグ&ドロップした瞬間にコピーは完了している。多くの人が自分のお気に入りの写真をローカルに保存しているはずだ。
しかし、コピーするだけならまだしも、盗んだ人間があなたの絵を自分のオリジナルであると主張したり、それで儲けたりするというのは見過ごせないことであるはずだ。とは言っても、現状ではいくら自分がオリジナルだと言ってもなかなか証明できなくなってしまうのである。
今までは泣き寝入りするしかなかった。しかし、これからは変わる。「NFT」があなたの絵が誰のものかを証明してくれる。
「NFT」で、完璧に表現物のオリジナルを証明できる
「NFT」は「非代替性トークン」と言った。分かりやすく言えば「世界で1つしか発行しない証明書」であると考えればいい。つまり、「NFT」というのは、それがオリジナルであるということを証明する証書なのである。
その証明書(トークン)を、誰も改竄できないブロックチェーンで管理する。
・NFT=世界で1つしか発行しない証明書
・証明書の信頼性=ブロックチェーンで担保
デジタル通貨として使われるほど堅牢なシステムで証明書を発行するのだから、完璧に表現物のオリジナルを証明できる。それが「NFT」なのである。