株価の伸びは世界96市場中81位
時価総額の縮減とともに、まったく相場の価格が伸びないのも、この国の株式市場の大きな特徴です。
ドル換算してみますと、世界の96市場中、なんと81位です。
後ろを振り向いても、トルコ・カンボジア・ブラジル・コロンビアなどで、力のある国は残っていないことが見えてきます。
そもそも日本の前に伸びている80市場などまったく言えないわけで、いかに日本が伸びていない仲間のひとつなのかがよくわかる状況です。
2022年4月の東証「市場再編」でさらにローカル化が加速か
すでにご案内のとおり、東証は2022年4月に「プライム」「スタンダード」「グロース」の3つの市場へと再編が行われ、いわゆる東証1部は廃止されます。
海外からより多くの投資資金を呼び込むため、プライムの上場基準を今の1部よりも厳しくすることになっています。
しかし、これにともなって既存1部上場から最上位となるプライム市場に上場できる基準を満たさない企業が、600社以上示現することとなりました。
さらに、この厳しい基準をクリアしていても、将来的な条件の厳しさを勘案して辞退する企業が148社にものぼることとなり、スタート前から著しく盛り上がりにかける状況を示現しはじめています。
どこの国でも、政治家にとっては株価が上昇し、かつ安定化することは自らの支持率確保のためには重要なインジケーターとなるわけですが、「成長と分配」などと言ってアクセルとブレーキをふかしまくる岸田首相が民間企業の活動にあれこれ注文をつけて、本当に分配が確保できるのか。甚だ疑問です。