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天才投資家キャシー・ウッドも消えるのか?超一流の頭脳でさえ「レバレッジ」と「予想外」で無残に散る世界=鈴木傾城

投資運用会社アーク・インベストメントの創業者にして、ARK Innovation ETF【ARKK】を運用する「天才」女性投資ファンドマネージャーであるキャシー・ウッド氏が、2022年からの環境変化でETFも大暴落の最中にあり、苦しい局面になっている。破綻したLTCM(ロングターム・キャピタル・マネジメント)しかり、超一流の天才たちが無残に散る原因は「レバレッジ」と「予想外」にある。(『鈴木傾城の「ダークネス」メルマガ編』)

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プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)
作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」を運営している。

このまま「天才」キャシー・ウッドも消えてしまうのか?

投資運用会社アーク・インベストメントの創業者にして、ARK Innovation ETF【ARKK】を運用する「天才」女性投資ファンドマネージャーであるキャシー・ウッド氏が、2022年からの環境変化でETFも大暴落の最中にあり、苦しい局面になっている。

Tesla・ZOOM・Conbase・Unity・Spotifyなど、いかにも最先端とも言うべき銘柄を「ノアの方舟」のごとく、ありったけ詰め込んだのが【ARKK】だった。ちなみにキャシーのARKは「方舟」から来ている。

しかし、その最先端が金融引き締めや利上げなどの環境悪化でことごとく失墜しているのだから、その総体としての【ARKK】も轟沈して当然だ。

このまま「天才」キャシー・ウッドも消えてしまうのだろうか?

そういう状況になっても私はまったく驚かない。私が思い出すのは、かつて「天才」を擁していた「LTCM」である。

思い出される「LTCM」の悲劇

LTCM(ロングターム・キャピタル・マネジメント)は、1994年に設立され、1999年に破綻して散っていったヘッジファンドだ。ソロモン・ブラザーズの著名な債券トレーダーであったジョン・メリウェザーが鳴り物入りで設立したファンドだった。

このファンドには、ノーベル経済学賞を受賞したマイロン・ショールズ、ロバート・マートンが所属し、さらにFRB元副議長であったデビッド・マリンズという錚々たるメンバーも取締役にいた。

人材が一流であると漏示に、顧客もまた一流だった。ナイキCEO、ベア・スターンズCEO、香港土地開発局、シンガポール政府投資公社、スイスのUBS、各アメリカの大学、そして世界中の富裕層が、こぞってこのファンドに投資していた。

天才が運用するLTCMにかなう存在はないと思われた。しかし……。

Next: ノーベル経済学賞を受賞した天才が運営するヘッジファンドが経営危機へ

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