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FIREを夢見るレバナス民が虫の息。最低限の資産「6250万円」に届かぬ若者たちがレバレッジをかけて人生滑落=鈴木傾城

780万円の資金が「FIREの最低限6,250万円」にほぼ到達する計算

とすれば、普通に働いて平均の賃金をもらっている若者たちにとって、6,250万円の資産を貯金で貯めようとするのは、ほとんど不可能に近い状態であるというのが分かってくる。絶対に無理とは言わないが、凄まじいまでの節約と耐久の生活を長く続けなければならない状況になる。

そこで、FIREを目指す人々が目を向けるのが「投資」となる。机上の計算かもしれないが、投資でうまく立ち回ることができたら、資産は一気に2倍だとか3倍になってくれるからだ。

たとえば、である。普通のサラリーマンでも780万円を必死で貯めるのは不可能ではない。「780万円なら何とかなる」と思えるはずだ。

実際、FIREを目指すくらいの人なら780万円の貯金を持っている人はいる。以下の計算を見て欲しい。

780万円が2倍になると、1,560万円になる。
1,560万円が2倍になると、3,120万円になる。
3.120万円が2倍になると、6,240万円になる。

780万円の「2倍3回転」をやると、780万円の資金が「FIREの最低限6,250万円」にほぼ到達してくれるのである。もし、「2倍4回転」になったら、それこそ名実ともに億超えのFIREである。

金融相場の世界では、持ち株が2倍になることなんか奇跡でも何でもない。ごく「普通にあること」だ。さすがにテンバガー(10倍になる銘柄)を見つけて、実際に10倍にするのは難しいかもしれない。しかし、2倍なら何とかできると思う人は大勢いる。

「なるべく早く2倍くらいになってくれる投資対象はないのか……」

そこで、FIREを目指す若者たちが次に考えるのが、「なるべく早く2倍くらいになってくれる投資対象はないのか……」ということだ。

FIREという言葉が広がる前は、単純に「アーリーリタイア」という言葉が流行っていた。このアーリーリタイアを目指す若者たちが飛びついていたのはFX(外国為替証拠金取引)だった。

なぜFXだったのか。日本国内では、FXは最高で25倍ものレバレッジがかけられるからである。

レバレッジをかければ、保証金の何倍もの金額を取引することができる。しかし、当たれば大儲けする反面、外れれば資金を全部失う危険性がある。レバレッジが高ければ高いほどそうだ。

Next: 「さっさと資金を作って、この資本主義から悠々とリタイアしたい」

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