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オシャレ家電の代名詞、バルミューダのスマホがSNSで大酷評。それでも想定以上の売上の理由とは?=シバタナオキ

BALMUDA Phoneを酷評する声

ところが、BALMUDA Phoneは2021年11月の発売開始以来、「ミドルスペックにも関わらず高価格(10.4万円)」とネット界隈で酷評されています。ミドルスペックのスマートフォンの価格帯は4万~6万円くらいが相場であり、スペックだけで見るとかなり強気な価格設定です。

ネット界隈では様々な意見がありましたが、最も大きなネックになっているのは、性能に対して価格が高すぎるという点です。ネットの声を反映してか、発売から半年を待たず、2022年3月10日にSimフリー版を10万4,800円から7万8,000円に値下げすることを発表しています。

製品の値段を下げるのはバルミューダとしては初めてです。一方で4月1日からは材料価格の高騰による他の家電製品の値上げを発表しており、BALMUDA Phoneの値下げは戦略的な決断であったことが分かります。

参考:バルミューダ、スマホ26%値下げ 7万円台に-日本経済新聞(2022年3月10日付)

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Yahooのリアルタイム分析によると、値下げ後もTwitter界隈ではネガティブな意見が依然多いようです。SNSでの酷評は、決算書にどう影響が出ているのでしょうか。バルミューダの最新の決算の数字を見てみましょう。

バルミューダの決算

2021年12月期 決算説明会(2022年2月10日)資料からBALUMUDA Phoneの数字を紐解いていきます。

2021年Q4
売上:72.9億円(YoY+62%)
営業利益:10.8億円(YoY+37%)

2021年Q4(2021年10-12月)は、売上・営業利益共に過去最高を記録しています。好調な理由としては2つあり、1つは携帯関連事業が立ち上がったこと。2つ目は、コーヒーメーカー「BALMUDA The Brew」が計画の2倍売れたことが売上を伸ばした要因となります。

次にBALUMUDA Phoneはどれだけ売れたのか、バルミューダのブランドに対してどう影響したのか、またBALUMUDA Phoneは本当に失敗だったのかを決算数字を元に5つの観点から検証していきます。

Next: 酷評に反して、会社の初期予想を上回る売上を達成

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