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オシャレ家電の代名詞、バルミューダのスマホがSNSで大酷評。それでも想定以上の売上の理由とは?=シバタナオキ

観点#1: 実は期初予想を上回る売れ行き

BALUMUDA Phoneは、発売前の段階で策定した期初の予想売上27億円に対して、28.4億円と予想を上回っています。また、売上に占める構成比としても期初予想の14.9%に対して、15.5%と上回っており、携帯端末関連事業としての初速は成功しているように見えます。

売上台数は、売上(28.4億)を販売価格(10.4万円)で割り、2万7,000台と推測できます。発売日が11月末であることを考えると実質1ヶ月の販売台数となります。

MM総研が公表した21年度上期(21年4~9月)のスマホ出荷台数は1,472万台で、月の平均出荷台数は245万台となります。BALUMUDA Phoneの出荷台数は全体の1.1%であり、大衆向けの製品で無いことが分かります。

参考:「2021年度上期 国内携帯電話端末の出荷台数調査」-株式会社MM総研

観点#2: 40%前後の高い売上総利益率を維持

バルミューダ全体の売上総利益率は、コロナによる世界的なサプライチェーンの混乱や半導体不足、円安の影響があり、やや悪化はしているものの、製造業としては非常に高い売上総利益を維持してます。

BALUMUDA Phoneが売上の15.5%を占めていることを考慮すると、BALUMUDA Phoneもバルミューダ社の利益の中で、大きな利益幅を(少なくとも初期では)作っていることが推測できます。

参考:Q. iPhoneとサムスンGalaxyの製造原価率が高いのはどちら?

2019年の経済産業省の調査によると、国内製造業の1企業あたりの売上総利益率は、平成29年度で20.5%、平成30年度で20.6%である一方で、Appleやサムスンの競合であるHuaweiの売上総利益率は、FY2020時点で36.7%、FY2019時点で37.6%です。

Next: 営業利益の55%を携帯端末事業関連の試験研究費に投入

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