日本が世界トップクラスの経済大国に復活する可能性はゼロ
残念ながら、マクロ的に日本が世界トップクラスの経済大国に復活する可能性はほぼゼロと断言します。
どうしてもフィリピンと比べてしまいますが、別にフィリピンに全て負けるとは全く考えていません。
フィリピンには激しい貧富の格差という、これまた解決が難しい問題があり、おそらく、さらに今後も拡大していきます。
しかしながら、フィリピンの郊外を朝、車で走っていて驚いたのが、1キロ位ごとに小学校があり、朝の体操をやっていたのですが、どこも校庭が数百人の児童で埋まっていたことです。
つまりは、今後、10年とかすると、これらの児童が大人になり、労働者となって、生産活動に参加してくる訳です。
同時に消費者ともなります。
しかし、日本は若年人口減で高齢化問題がさらに深刻化してきます。
一方、人口増加はフィリピンのようでなくても、経済大国アメリカには世界中から才能が集まる仕組みが完全に出来上がりました。
アジアであれば、シンガポールがアメリカに近い存在になりつつあり、すでに日本を越していきました。
「貧乏な日本人にはビザを出さない」といった姿勢を読み取ることができるくらいであります。
果たして日本はというと、電気代2,000円支援みたいな、ばら撒きはやっていますが、これ以外の成長戦略は見えてきません。
それどころか、成長戦略をやろうとすると、野党や一部マスコミが「弱者切り捨てだ」とアンチキャンペーンを張り、つぶしていくことだらけです。
日本は30年前の中国に成り下がる
日本は、フィリピンみたいに汚職や非効率は改善されなくても、人口が勝手に増えていき、経済が伸びていくグループにも属さず、一方のアメリカやシンガポールみたいにイノベーションを重視し、世界から才能を集めていくグループにも属していないのですが、そうなると考えられるのは、30年前の中国みたいな、人件費の低さで世界の下請け工場となることと、あとはインバウンド観光が伸びていくような方向性ですね。
ただし、これで起きるのは、給料は発展途上国レベルとなり(多分、このまま昇給しなければ、いずれそうなっていく)、一方、旅館やホテルは外国人利用で値上がりし、日本人の庶民には手が届かなくなることです。
なお、旅館やホテル従業員の給料が上がらないのか?と思うかもしれませんが、外資に買収された所は、そんなに甘くないと思います。
私自身、アメリカにも行って、もっと刺激を受けないとダメだなと思っているところです。
『海外移住から帰国した50歳男子の北海道くらし日記』(2022年10月21日号)より
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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9年間のタイ、フィリピンでの海外移住生活から帰国し、北海道暮らしをはじめた50歳男子が、久々の日本生活から感じることや、海外生活のメリット・デメリット、そして、地方暮らしの実際について独自目線で語っていきます。