fbpx

100年に一度の複雑怪奇な2023年の株式相場環境を、国際コミュニケーション学博士が総まとめ。個人投資家が打つべき最善手とは?=山崎和邦

2023年以降の株式市場は100年に一度の複雑さ

今年の株式市場を考える上で、今年以降は国内外の要因が100年に一度ぐらいの複雑さで色々大きな問題が絡み合うという事実がある。

・100年に1度ずつ来た疫病の蔓延
・ロシアの弱小化
・ウクライナ戦・欧米の利上げと米の利上げ打ち止め感の台頭
・世界景気縮小・米景気後退
・中国の「建国74年目の難」(歴史上、一党独裁の最長記録はソ連共産党の74年しかない)
・台湾問題・米中衝突可能性
・日銀総裁変わればどうなるか
・原発再稼働すれば東電の利益倍増、等々。

目先の問題はFRBと日銀の金融政策

ところで、目先の問題はFRBの金融政策と日銀の金融政策だ。FRBは一年間で累計5%の利上げと量的緩和縮小にとりかかり、引き締めに走った。そうした中で4月から逆イールド現象(長期金利<短期金利)が起こって、過去のアノマリーで言えば、ほとんど例外なくこれが起こると11ヶ月後には景気後退に入る。その先読みで景気後退ぶりが起こる可能性がある。

したがって、今年前半は米金融引き締め継続と日銀の引き締めへの転換の警戒から、株価の上値が抑えられるだろう。但し、FRBも80年代に伝説のFRB議長ポール・ボルカーがやってのけたような強烈な引き締めや、強烈なリセッション避けたいはずだ。そこで引き締め政策は慎重になるだろう。だから年後半には利上げ卒業の目途が立ち、株価が金利問題の出尽くし感から、株価の景気先行性が顕著に現れて反発に移る可能性がある。

Next: 30年ぶりに覚醒する“日本”

1 2 3
いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー