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今夜の米雇用統計は鬼が出る?注目は平均時給、有効なドル円トレード戦略は「戻り売り」=ゆきママ

注目は平均時給!非農業部門雇用者数は初動のみ

それでは、先に発表されている雇用指標の数字を見ながら、今日の展望を考えていきましょう。

雇用指標の結果(青は改善・赤は悪化、数値はいずれも速報値)

雇用指標の結果(青は改善・赤は悪化、数値はいずれも速報値)

企業向け給与計算サービス大手のADP社が発表する全米雇用報告は、+10.6万人増と予想(+17.8万人増)をお大きく下回る弱めの数字となりました。背景として、カリフォルニア州の洪水や悪天候による影響があるとしています。

ISM(米供給管理協会)の数字も若干弱まってはいますが、少なくとも製造業に関しては今年も採用には前向きであり、積極的に減らそうという話はあまり出ていないとのことです。

実際、新規失業保険申請件数は歴史的な低水準が続き、減少傾向ですからね。労働市場は引き続き堅調に推移していることが伺えます。

というわけで、もしかするとNFP(非農業部門雇用者数)の数字は予想を下回ってくるかもしれませんが、影響するのはあくまでも初動だけでしょう。求人件数は相変わらず多いので、天候や季節要因と解釈される可能性が高く、大勢には影響しない可能性が高いです。

したがって、注目は平均時給(賃金上昇率)ということになります。前年比はベース効果(前年の数字による影響)が大きいので、とりわけ前月比の数字がポイントになるでしょう。

予想では+0.3%増となっていますので、これを上回ってくるようならドル高に結びつきやすいでしょう。

戻り売りが手堅そう!

予想からよほどの数字が乖離すれば別として、基本的には狭めのレンジでの値動きになりそうです。初動はNFPの値動きに左右されがちですが、注目すべきは平均時給、とりわけ前月比でどうなったかが大きいので、まずはそこに注目しておきましょう。

ドル円チャート(日足)

ドル円チャート(日足)

前月比でマイナスということになれば、賃金インフレが一気に後退ということでドル安加速、年初来安値の127.20円レベルを試す可能性は十分です。もっとも、米国の雇用市場が引き続き堅調なことを踏まえると、その可能性は低いでしょう。

基本的に予想並かそれ以下の数字が出れば、利上げ打ち止め意識が継続しますから、ドル円の上値は限定的。強めの数字が出ても、前月比+0.6%増以上の数字でなければドル高にも限界がありそうで、そういった意味では「戻り売り」が手堅そうではあります。

Next: 具体的なトレード戦略は?今夜の想定は1ドル=127.50〜129.80円

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