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ジム・ロジャーズ「若者は日本から出て違う言語を学べ」の真意とは?“捨てられる日本”に助言する年齢別の生存戦略=花輪陽子

私が監修・翻訳したジム・ロジャーズ氏の新著『捨てられる日本 世界3大投資家が見通す戦慄の未来』(SB新書)が発売になりました。2回の取材を通して、世界に「捨てられる日本」でどう生きるべきか、ロジャーズ氏の生存戦略を教えていただきました。2023年相場やインフレの行方とともにご紹介します。(『 花輪陽子のシンガポール富裕層の教え 海外投資&起業実践編 花輪陽子のシンガポール富裕層の教え 海外投資&起業実践編 』)

【関連】天才投資家ジム・ロジャーズが保有する日本株銘柄とは?インタビューで語った急上昇相場の到来時期=花輪陽子

※有料メルマガ『花輪陽子のシンガポール富裕層の教え 海外投資&起業実践編』2023年2月10日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:花輪陽子(はなわ ようこ)
外資系投資銀行を経てFPに。2015年からシンガポールに移住。ジム・ロジャーズ著『日本への警告 米中朝鮮半島の激変から人とお金の動きを見抜く』(講談社+α新書)をインタビュー監修。『シンガポールで見た日本の未来理想図』(講談社+α新書)『夫婦で貯める1億円!』(ダイヤモンド社)など著書多数。「ホンマでっか!?TV」「有吉ゼミ」などテレビ出演や講演経験も多数。

総悲観の2023年相場は案外、持ちこたえる?

シンガポール在住、ファイナンシャル・プランナーの花輪陽子です。私が監修・翻訳したジム・ロジャーズ氏の新著『捨てられる日本 世界3大投資家が見通す戦慄の未来』(SB新書)が発売になりました。

今回、ロジャーズ氏に2回の追加取材をしたのですが、その際に聞いた新しいニュースとして、次のことを述べていました。

「マーケット参加者のほとんどが悲観視している2023年は、相場が持ちこたえる可能性もある」。

皆がすでに悲観的な予測をしており、機関投資家も株式の保有比率を抑えているために、想定よりもひどいことにはなりにくい……ということだと思われます。

コロナ・ショックの際にもマーケットは悲観的に反応をしましたが、その後は大きく反転しました。ロジャーズ氏は逆張りの発想が上手だと感じます。

また、私がマーケットコミッティーとして参加をしているスイスのファミリーオフィスでも、英国の株式市場が特に割安なために検討をしてもよいと述べていました。

インフレはいつ収束するのか

ロジャーズ氏にインフレについて聞いたところ、1970年台にはインフレが10年継続し、その間に合計21%もの金利を引き上げる必要があったと語ってくれました。

「今回の利上げはインフレを抑え込むのに十分ではない」ということです。インフレは鈍化しているように見えますが、経済が減速をし始めると政府は再度お金を刷る可能性が高いとのこと。それは長期的には状況を悪化させる……と述べていました。

また、日本を含む多くの国でインフレを抑えることができず、世界経済を停滞させ、スタグフレーションを起こすだろうと言っていました。

これまでの13年間はたまたま記録的な低金利が続き、世界経済は好調でした。しかし、それは歴史的にはまれなことで、長くは続かないということです。

「どの政府もインフレについては真実を語らない。実際のインフレ率は政府公表よりも高い傾向がある」

日本では昨年4%程度のインフレ率が報道されています。しかし、実際には電気代の明細に仰天したり、スーパーの価格がもっと上昇していたりと感じる人も多いのではないでしょうか。

ロジャーズ氏は「どの国の政府もインフレについては真実を語らず、インフレ率は政府公表よりもずっと高い可能性がある」と述べています。

スタグフレーションに打ち勝つために、どのようにすればよいでしょうか。

Next: ロジャーズ氏曰く「借金は月にも届きそうで、人口は減り続ける」

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