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安倍元首相の亡霊に行く手を阻まれる岸田政権。依然として断ち切れぬカルトとの関係も顕在化=今市太郎

2月8日、生前のインタビューをもとに構成された『安倍晋三 回顧録』が発売されて早くもベストセラーになっています。この半年、岸田首相が強引に判断したのは安倍国葬と安倍政管下ですでに大枠が決まっていた43兆円の防衛予算の大幅増強で、気が付けばすべからく安倍案件でした。「安倍の亡霊」の影響をまったく断ち切れないでいます。(『 今市的視点 IMAICHI POV 今市的視点 IMAICHI POV 』今市太郎)

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※本記事は有料メルマガ『今市的視点 IMAICHI POV』2023年2月12日号の抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会にバックナンバー含め初月分無料のお試し購読をどうぞ。

『安倍晋三 回顧録』がベストセラーに

2月8日、昨年7月選挙応援演説中に突然凶弾に倒れ帰らぬ人となった安倍元首相の生前のロングインタビューをもとにして構成された『安倍晋三 回顧録』(著:安倍晋三/刊:中央公論新社)が発売され、アマゾンでもいきなりベストセラーとなっています。

たしかに安倍元首相がどのように考えながら政治を進めていたのかを今さら探るのには、貴重な書籍と言うことはできそうです。

しかし、その個別の内容を巡ってはすでに賛否両論が渦巻く状況となっています。

中身の真偽のほどや評価については市場の反応にお任せすることにしたいと思いますが、「あまりに機微に触れる」として一度は安倍元首相が刊行を見送ったと書かれた衝撃的な帯の記載を見て中身をめくってみますと、いま国民が最も知りたいと感じている例のカルト集団との関係の部分がすっかり欠落していることから、肝心な機微に関しては触れるどころかかすりもしていないことに凄まじい違和感を覚える次第です。

まあそれもそのはずで、まさかご本人がこんなにも簡単にこの世から姿を消すとは思っていなかったでしょうし、なにより首相周辺の自民党の中枢内部では公然の秘密とされてきたであろう旧統一教会との関係がここまで短期間に表沙汰になることを一番想定していなかったのはだれあろう安倍元総理自身であったことを想像させられる内容となっています。

死者に鞭打たないのが国民的慣例になっているこの国では、こうしたバイアスのかかった回顧録を読んで故人を改めて礼賛し冥福を祈るというのが定石なのかも知れません。

とはいえ、実はリアルな政治の現場では壺カルトと合体した安倍氏の亡霊が依然として跋扈(ばっこ)しており、なにより岸田首相が今もってその影響を大きく受けていることが露見しています。

結局「LGBT理解増進法案」を阻むのは安倍カルトの影響

先週 このメルマガ このメルマガ で岸田首相は同性婚を認めるつもりはなく、背後に壺カルトが影響しているのではないかといった詮索記事を書きましたが、どうやらそれは完全に当たりだったようです。

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首相補佐官がLGBTQに関してとんでもない発言をして更迭されたことに端を発して、慌てた岸田首相はいきなりLGBT理解増進法案の国会提出に舵を切っています。

しかし、壺カルトとの合体が進んでいた安倍元首相は2015年の参議院本会議で同性婚について「現行憲法の下では、同性カップルの婚姻の成立を認めることは想定されていない」とバッサリ切り捨てており、その後も自民党内の部会では「LGBT理解促進方南などは絶対に成立させてはならない」と強く主張していたことがわかっています。

いまでも旧統一教会との関係を切れない議員たちはLGBT理解促進法案の成立に向けては安倍さんなら反対していたという話を公然と持ち出し、カルト集団の意思に背かないように必死に抵抗をはじめています。

そのくらい安倍氏の存在は大きく影響力のあった存在なのだと妙なところで褒めたたえる人物もいるようですが、岸田総理がこうした壺カルト絡みの安倍氏の亡霊とも言える影響を本当に断ち切れるのかどうか。大きな注目点になりつつあります。

Next: なぜ配慮?軍事費増額も日銀新総裁選択にも安倍の亡霊が付きまとう

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