バフェットが次に買うのは…?
商社はいま少し高くなっていると述べましたが、バフェットが次に買うとしたらどこを買うかという点について考えてみたいと思います。
私が一つ挙げるのは保険会社です。
配当が高めになっているからです。
業績も好調で純利益が右肩上がりに伸び、配当も着実に増えています。
長期的に続く企業であり、日本では知らない人がいないほどの歴史を持ち、海外展開もあって、商社と合致する部分も多いかと思います。
さらに、配当利回りが高いということは割安ということでもあります。
PERを見ても比較的低い数字です。
損保ホールディングスに関してはビッグモーターの件で安くなっている側面もありますが、業績を見る限りではバフェットの選択肢に入ってもおかしくないと思います。
しかもバフェットは保険業界に深く関わっており、バークシャーハサウェイが子会社として持つ外資系損害保険会社も成功していることから、この分野にはバフェットとの親和性が高い可能性があります。
懸念として挙げられるのは、保険会社は日本だけでなく海外にも存在し、アクサなどもっと利回りの高い企業もあるので、わざわざ日本の保険会社を選ぶかということがあります。
ただ、円で調達したことは事実ですし、円安の状況を考えると買いの局面なのではないかと思います。
株価に関しても、上記の保険会社は上昇傾向にあります。
保険会社は一気には伸びにくいビジネスではありますが、堅実に伸ばしてきています。
災害時には支払うものが増えるため、赤字になることもあったりしますが、堅実性は高い投資になると思います。
バフェットの「堅実な投資」とは?
- 目先の利益にとらわれない
- 「永続する」ことを重視する
- 自らの「能力の輪」を意識
- 配当は大事
- したたかに行動する
これらの行動を、周りの意見に惑わされずに続けていくことが、長期投資では大事になってくると思います。
参考書籍としてジェレミー・シーゲルの『株式投資の未来』を紹介します。ぜひご一読ください。
株式投資に唯一の方法はありませんが、選択肢を多く持つためにも、様々な手法を知ることが大事です。
「堅実な投資」に関しては、今回の内容を参考にしていただきたいと思います。
(※編注:今回の記事は動画でも解説されています。ご興味をお持ちの方は、ぜひチャンネル登録してほかの解説動画もご視聴ください。)
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『
バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問
バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問
』(2023年12月3日号)より
※記事タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。