他の銀行は大丈夫?
あおぞら銀行は日本の銀行の中では特殊な経営をしていて、メガバンクに関してはゼロではないもののたくさんアメリカの不動産に入り込んでいたりはしないので、同じような事態に陥ることはほぼないかと思われます。
ただし、地方銀行の中には、高い利回りを求めなければならない、あおぞら銀行と同じようなリスクを抱えているところもあるのではないかと思います。
銀行への投資は難しい
事業会社であれば目先の利益が増えているのであれば問題ないと言えるところがありますが、銀行に関しては、ある業界が急に崩れて貸し倒れになってしまい、一気に赤字になってしまうということがけっこう起こり得ます。
そういう部分では銀行経営は案外リスクが高いのです。
高配当株が高配当な理由
・成長性が無い
・株価が低い
・リスクが高い
時限爆弾の爆発は2025年?
アメリカの不動産や債券の問題なので、当然あおぞら銀行以上にアメリカの銀行が関わっているはずです。
1年前の問題はまだ終わっていません。
※参考:米NYCB株急落は銀行への警鐘、商業用不動産のリスク再認識 – Bloomberg(2024年2月1日配信)
アメリカのニューヨーク・コミュニティー・バンコープという地方銀行の株価が急落したというニュースです。
1年前に破綻した銀行を引き取ったことが重荷になっていた部分もありますが、不動産に貸付を行っていて、その引当と減配で株価が急落しました。
直近12ヶ月でオフィスの不動産価格は下落しています。
金利が上がると不動産価格は下がるものですが、オフィスに関しては使う人がいないという理由で下がっています。
2025年の借り換えのタイミングが一つの目途となっていて、今回のあおぞら銀行やNYCBは比較的早い段階で開示しています。
今後、続々と同じような情報が出てくると考える方が自然かと思います。
ネガティブシナリオを想定しつつも、不安になりすぎないように
銀行も慎重になり、貸し渋りや貸しはがしが起きるかもしれませんし、そうなると実体経済に影響も出るでしょう。
投資家からしても、銀行株や不動産への投資は控えるでしょうし、不安が広がると株式市場からお金を引き上げる(リスクオフ)の動きが起こり得ます。
このような可能性も想定しておくべきだと思います。
下落した時には積極的に買いに向かうというのが私たちのスタイルでもあります。
不安になるだけではなく、不安な中に強気を維持することも大事です。
悪い時に弱気になりすぎないことが投資で成功する秘訣だと思います。
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