今は「売り時」か
私が株取引をする時に考えることは、もし今まったく持っていないとしたらその株を買うかということです。
まったく持っていなくてもその株を買いたいと思えないのであれば、逆にもう持っておく意味も無いということです。
上がる余地の無いものを持っているくらいならそれを売ってしまって、より上がる余地が見込めるものを買うべきです。
銀行株は今はどちらかというと売り時ではないかと思っています。
もちろん、全て売れと言っているわけではなく、一部だけ売るという選択肢もあると思います。
一部売って利益を確定させて、一方で配当は良いので、銀行が無くなることもそうそう無いでしょうし、配当のために持っておくのも良いかと思います。
最後はご自身の判断でということにはなりますが、0か100かではなく、中間の選択がいくらでもあることを覚えておいてください。
なぜ買ったかを思い返す
配当目的で買ったということであれば、一時は利回りが4%くらいあったので、それを受け続けるつもりであれば株価は気にせず持っていれば良いですし、運よく株価が上がったなら売って利益を確定させる選択肢もあると思います。
一方で、割安だからという理由で買ったのならば、売るチャンスということになります。
割安株を買うということは割安が解消されることを見込んでのことであり、成長力は見込んでおらず、割安感が解消されたらそれ以上上がらないので売ったほうが良いということになります。

私は株を買う時に、どのような目的で、どのようなストーリーを描いて買うかという、このような分類を作っています。
どの銘柄がどの分類になるという厳密なものは無く、複数の要素が絡み合うことにはなります。
銀行株で言うと、PBRが低いという理由で買ったのであれば「資産バリュー」、PERが低いという理由なら「収益バリュー」、金利が低くてあとは上がるだけだと考えたのなら「シクリカル」に当てはまります。
PBRは1倍くらいになったので、「資産バリュー」の面では割安感が無いので上昇したら速やかに売るべきで、「収益バリュー」で見るとPERは11~13倍というところでこれもこれ以上の上昇は見込みにくいので売りということになります。
業績は成長していないので【グロース】にはそもそも当てはまりません。
「シクリカル」の観点では、金利がもっと上がると考えるなら買っても良いかもしれませんが、今後どうなるか不透明な部分が多いです。

それぞれの分類の株価変動のイメージはこのようになり、これのどの局面で買ってどの局面で売るのかをしっかり考えていなければいけないと思います。
買った時点でどういう投資をするのかということは決めておかなければなりません。
逆に、それが決まっていたら自ずと売り時も決まってきます。
どれが正解ということはありませんが、どれかには決めておかないといけないということです。