ダイキンへの投資判断
足元の状況は厳しいもののまだ業績の下方修正などが発表されていないため、悪材料がすべて出尽くしたとは言い切れない状況です。

この環境下でPERは18.6倍、配当利回りは1.89%となっています。
18倍というPERは、過去と比較すると低い水準といえます。
しかし今後景気悪化に伴い業績が下振れする可能性を考えると、単純にPERだけで割安と判断するのは危険です。
もし長期的なダイキンの企業力を信頼して投資するとしても、現在明確な株価上昇のきっかけとなる材料が見当たりません。
そのため、いま投資するとしたら当面株価が弱含む可能性を考慮することが適当といえるでしょう。
一方で、景気後退が加速し金利が低下しはじめて住宅市場が回復に向かう兆しが見えた時には、マクロ経済的な観点からの好材料となることが考えられます。
まとめ
今回は、ダイキンの今後はどうなるのかについて解説しました。
ダイキンは優良企業であり、超長期的に見ればいつ購入してもゆくゆくはプラスに転じる可能性が十分あります。
しかしながら、現在は需要予想の読み違えや景気減速への警戒感により株価が下げているという状況です。
長期投資では様々な要素を考慮した上で、良い企業を買うことが最も重要です。
いま焦って投資する必要はない状況であるため、じっくりと時間をかけて判断するのも一つの選択肢だといえます。
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『 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 』(2025年3月14日号)より※記事タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。