逆に、市場が大きく下落し、悲観が蔓延している時こそが最高の買い時だと考えています。著名投資家のウォーレン・バフェット氏も「悲観は友、楽観は敵」という言葉を残しており、ジョン・テンプルトン氏も「悲観は最高の買時であり、楽観は最高の売り時である」という格言を残しています。
現在の市場は、中銀プットへの期待など、ある種の楽観がある状況だと感じられるため、変に強気になるタイミングではない。むしろ、「もうダメだ」という悲観的な時こそが本当の買い時である、というのが私の考えです。
まとめ
マイケル・バーリ氏の現在の空売りスタンスは、米国株の割高感、AIバブル、米中貿易摩擦といった複数のリスクに対する警戒に基づいていると考えられます。一方、市場が上昇を続けている背景には、機関投資家の構造的な問題や「中銀プット」への期待といった要因があります。しかし、インフレリスクや社会不安を考慮すると、中央銀行が従来のように株価を支えるための金融緩和を行いづらくなる可能性もあります。
相場全体の予想は難しいですが、長期投資家としては、現在の「変に上がっている」状況で焦って買うのではなく、市場が悲観に包まれ、大きく下落する時こそが投資のチャンスである、というウォーレン・バフェット氏やジョン・テンプルトン氏といった偉大な投資家の格言を心に留めておくことが重要です。
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『 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 』(2025年5月21日号)より※記事タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。