■rakumo<4060>の業績動向
3. 財政状態、キャッシュ・フローの状況
2025年12月期末の資産合計は前期末比1,135百万円増加の4,170百万円となった。主に固定資産が1,514百万円増加したことによるもので、これは子会社取得に伴いのれんが1,384百万円増加したことが要因である。
負債合計は前期末比882百万円増の2,283百万円であった。これは、主に長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)716百万円、契約負債が80百万円増加したことによる。
純資産合計は前期末比252百万円増の1,887百万円となった。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により、利益剰余金が237百万円増加したことによる。
主な財務指標を見ると、自己資本比率は44.8%と引き続き安定的な水準を維持している。のれんの増加により総資産は拡大したが、自己資本の積み上げも着実に進んでおり、財務の健全性は保たれている。SaaSを主力とするビジネスモデルであることから、継続課金収入が安定的にキャッシュを生み出す構造にあり、一定の借入金増加があっても財務リスクは限定的と見ている。ネットキャッシュは602百万円と前期末比1,181百万円減少したものの、主因は子会社買収に伴う支出である。事業基盤の拡充を目的とした投資であり、既存事業の収益力が低下したわけではない。当期純利益の計上により利益剰余金は増加しており、内部留保は着実に積み上がっている。長期借入金は増加しているものの、自己資本比率の水準や安定的な営業キャッシュ・フローの創出力を踏まえれば、レバレッジは過度ではない。のれんの増加に伴う減損リスクには留意が必要であるが、子会社の収益貢献が計画どおりに進めば財務への負担は限定的であろう。
以上を踏まえると、積極的な成長投資を実行しつつも、財務の健全性と流動性は十分に確保されていると考える。今後は買収効果の顕在化と営業キャッシュ・フローの拡大が進めば、財務体質は一段と強化されよう。
2025年12月期の営業活動によるキャッシュ・フローは510百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローは子会社株式の取得などにより1,579百万円の支出、フリー・キャッシュ・フローは1,068百万円の支出であった。現金及び現金同等物は前期末比465百万円減少した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林 拓馬)
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