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迫る6月「値上げラッシュ」生活費はいくら増える?食料品・光熱費ほか詳細シミュレーションを公開=高島康司

<【カテゴリ1】エネルギー・燃料直接>

補助金の動向と中東情勢のラグが、今後の電気・ガス・燃料代を大きく左右する。

  • レギュラーガソリン(補助後店頭)
  • 4/27時点ベースライン:169.7円/L
    ・シナリオA:+3~5%(補助で抑制)
    ・シナリオB:+5~10%(6-7月)→補助崩壊後+25~35%(8月以降)
    ・シナリオC:+12~18%→補助崩壊後+50~70%(250~280円/L)

  • 軽油(補助後)
  • 3/30時点:159円/L
    ・シナリオA:+3~5%
    ・シナリオB:+5~10%→補助縮小後+20~30%
    ・シナリオC:+12~18%→+45~60%

  • 灯油(補助後)
  • ベースライン:140.8円/L
    ・シナリオA:+5~8%
    ・シナリオB:+10~15%(暖房期に+20%)
    ・シナリオC:+30~50%

  • A重油(スポット、補助対象外用途含む)
  • 5/7時点:125,000円/kL(中東危機前比+50%)
    ・シナリオA:+20~30%
    ・シナリオB:+40~55%(高止まり)
    ・シナリオC:+70~100%

  • 電気料金(家庭用、燃料費調整経由)
  • 5月:補助終了で+0.8~1.5円/kWh
    ・シナリオA:7-9月 +8~12%
    ・シナリオB:7-9月 +12~18% → Q4で+18~25%
    ・シナリオC:+25~35%(市場連動型は2倍以上)

  • 都市ガス(家庭用、東京ガス地区基準)
  • 6月検針分:+0.81円/m3(標準家庭で月+24円)
    ・シナリオA:7-9月 +5~8%
    ・シナリオB:7-9月 +10~15% → Q4で+15~22%
    ・シナリオC:+25~40%

  • LPG(プロパン)
  • ベースライン:+6~10%(既定)
    ・シナリオA:+10~15%
    ・シナリオB:+18~25%
    ・シナリオC:+30~45%

【エネルギーの因果連鎖と政策の崖】

原油(ドバイ)高騰や製油所稼働率の低下(4月時点67.8%)は、これまで補助金で抑制されてきた。しかし、ガソリン補助原資(既存基金2,800億円+予備費8,000億円)は6月中に枯渇する可能性が浮上している。高市首相が5月18日に表明した補正予算編成が間に合わない「シナリオC」の場合、店頭価格が250~280円/Lに急騰する「補助の崖」が発生する。

また、LNG(3月時点で+65%)の上昇分は、燃料費調整制度の3~5ヶ月の期間を経て、2026年8~9月以降に電気・ガス料金へ本格反映される見通しだ。

<【カテゴリ2】石油化学派生製品>

ナフサ暴騰とエチレン基の減産により、川下の樹脂・成形品・最終製品へと値上げが連鎖している。

[品目名|4月実績 ⇒ シナリオA| シナリオB | シナリオC]

  • ポリエチレン(PE)汎用樹脂
  • ・取引価格+30%(3月) ⇒ +20~25% | +30~40% | +50~75%

  • ポリプロピレン(PP)
  • ・4-6月見通し+30%超 ⇒ +20~25% | +30~40% | +50~70%

  • ポリ塩化ビニル(PVC)
  • ・各社+12?30%超 ⇒ +20~25% | +35~45% | +55~80%

  • PET樹脂・PETボトル
  • ・大幅値上げ実施済 ⇒ +15~22% | +25~35% | +45~60%

  • 発泡ポリスチレン(食品トレー)
  • ・+120円/kg(4月下旬) ⇒ +15~22% | +28~38% | +50~70%

  • 合成ゴム(SBR等)
  • ・ブタジエン供給制約等 ⇒ +20~30% | +35~50% | +60~90%

  • ポリエステル・ナイロン繊維
  • ・各社+20%以上値上げ ⇒ +15~22% | +25~35% | +45~60%

  • 塗料・シンナー
  • ・関ペ+50%・日ペ+75% ⇒ +25~35% | +40~60% | +70~100%

  • 接着剤
  • ・コニシボンド+20%超 ⇒ +18~25% | +30~45% | +50~70%

  • 合成洗剤・シャンプー
  • ・原料高騰・二重圧力 ⇒ +8~12% | +13~20% | +25~40%

  • 化粧品(スキンケア)
  • ・容器・BG・PG値上げ ⇒ +5~8% | +8~13% | +18~25%

【石化製品の因果連鎖】

帝人フロンティアが「原油供給の不安定化、エネルギー・物流費・人件費・円安が自社合理化努力を超えた」として緊急値上げに踏み切ったように、川上のナフサ高が樹脂(30%超高)から成形品、そして最終製品へとダイレクトに波及している。

<【カテゴリ3】食品(一次・加工・包装経由)>

食品インフレは、包装資材や物流費の高騰を巻き込み「三段階の時間のズレ」を伴って波及する。

[品目名|4月ベースライン ⇒ シナリオA | シナリオB | シナリオC]

  • 食用油(家庭用)
  • ・6/1から+25%以上追加 ⇒ +18~25% | +30~40% | +50~70%

  • 食用油(業務用・加工用)
  • ・6/1から各社大幅値上 ⇒ +25~35% | +40~55% | +65~90%

  • 加工食品・即席麺・冷凍食品
  • ・4月+14%平均値上げ ⇒ +5~8% | +10~18% | +20~30%

  • 菓子(チョコレート含む)
  • ・5月最多の70品目対象 ⇒ +5~10% | +12~20% | +22~35%

  • パン・小麦製品
  • ・政府売渡価格引上げ ⇒ +5~8% | +10~15% | +18~28%

  • 施設園芸野菜(トマト等)
  • ・燃油高による品薄傾向 ⇒ +8~15% | +15~25% | +30~50%

  • 露地野菜(葉物・根菜)
  • ・輸送コスト上昇 ⇒ +3~6% | +6~10% | +12~20%

  • 生鮮魚介(漁業由来)
  • ・重油+50%で漁船圧迫 ⇒ +8~12% | +15~25% | +35~55%

  • 養殖魚(電力+飼料)
  • ・電力多用・餌代高騰 ⇒ +10~15% | +18~28% | +35~55%

  • 牛乳・乳製品
  • ・A重油・輸送コスト高 ⇒ +5~8% | +10~15% | +20~30%

  • 食肉(国内・輸入)
  • ・飼料・物流・冷蔵電力 ⇒ +5~9% | +10~16% | +20~32%

  • ・鶏舎電力・飼料高騰 ⇒ +6~10% | +12~18% | +22~35%

  • 包装食品全般
  • ・容器樹脂+100円/kg ⇒ +8~12% | +15~22% | +25~40%

Next: 食品価格は三段階で跳ね上がる?時期と上げ幅は……

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