日華化学<4463>
■日華化学 江守様
種類は変わりません。半導体メーカー様は、スライシングのプロセスや、その後の研磨プロセスを極めて精密に行っています。以前の世代から、すでに非常にクオリティの高いシリコンウエハの基板(サブストレート)を製造していました。その高い技術水準こそが、現在の2ナノメートルや5ナノメートルといった超微細化技術を実現させていると聞いています。したがって、クーラント自体は従来の製品から変更する必要はないとされています。
●DAIBOUCHOU
そうしますと、基本的には従来の製品のままで十分に微細化に対応できている、ということですね。
■日華化学 江守様
その通りです。ただ、半導体の素材メーカー様における、そこから先の加工精度や技術に対する努力は、凄まじいものがあると感じています。
●DAIBOUCHOU
よく分かりました。ありがとうございます。半導体のスライス加工というと、ディスコなどの企業が有名ですが、そういった企業が関わってくるのでしょうか。
■日華化学 江守様
ディスコ様などはスライスした後の加工工程になります。当社の直接のお客様は、シリコンウエハを製造する素材メーカー様です。
●DAIBOUCHOU
なるほど。ウエハのメーカーが素材を切る段階で、御社の製品を使っているわけですね。
■日華化学 江守様
その通りです。
●DAIBOUCHOU
素材メーカーの現場で使われていることがよく分かりました。ありがとうございます。次に、大阪・関西万博でも好評を博したポリエステル繊維の脱色技術「ネオクロマト加工」についてです。この技術は服のリサイクルに非常に有効だと思いますが、アパレル各社に量産技術として採用されるための課題は何でしょうか。
■日華化学 江守様
※ネオクロマト加工の再現動画を再生
アパレル製品は現在、世界で年間約2億トンが廃棄されていると言われています。当社の開発した薬剤を塗布し、約90秒間このように熱と圧力を加えますと、プリントされていた文字がさっと消えます。完全に消えて真っ白になります。そこに新たなデザインをプリントすることで、このようにあっという間に、まるで魔法のように左側のデザインから右側のデザインへと変更できます。この技術の開発にあたっては、ジャパンポリマーク様をはじめとする様々な企業にご協力をいただきました。
実は、すでにこの技術を導入してくださっている企業があります。アートネイチャー様です。スライドの左側が通常のウィッグで、右側が根元の部分だけにネオクロマト加工を施して黒い色素を抜いたものです。
このように処理することで、非常に自然な生え際を表現することができます。これはなぜかと言いますと、ウィッグはフィリピンなどで製造されることが多いのですが、約3万本から5万本ものポリエステル繊維を、職人が1本1本手作業で結びつけて完成させているからです。その結び目の色を抜いてあげることで、「レクア ファントム」という製品のように、非常に自然な仕上がりを実現しています。現在、このような分野でも当社の技術が活用されています。
一方で、大手アパレル企業にまでこの技術を浸透させるには、いくつかの課題が存在します。1つ目はコストの問題です。1着あたりを脱色するための加工コストがまだ高いという点が挙げられます。2つ目は、ポリエステル100%の素材にしか効果がないという点です。例えば「綿などの天然繊維の色も抜いてほしい」というご要望をよくいただきますが、現在の技術ではポリエステル以外の脱色はできません。ポリエステル素材であれば、設備と当社の薬剤を用いることで、先ほどの動画のようにきれいに色を抜くことが可能です。
現在は、これらのコスト面の課題解決や、ポリエステル以外の素材への対応を目指し、機械メーカーとも協力しながら研究開発を進めています。
●DAIBOUCHOU
アートネイチャー様での採用事例は全く想像していなかったので、非常に興味深いですね。確かにとても自然な仕上がりで驚きました。
■日華化学 江守様
そうですね。本当に自然に見せることができます。
●DAIBOUCHOU
衣服の廃棄問題は環境負荷も非常に大きいと思いますので、この技術によって課題が解決に向かうと素晴らしいですね。
■日華化学 江守様
本当にそうですね。ただ、現時点でポリエステル100%の衣類は一部に限られています。そのため、ポリエステル以外の生地にも広く対応できる技術を確立できれば、より大きな貢献ができると考えて開発を続けています。
●DAIBOUCHOU
よく分かりました。また、御社のスカルプケア技術が育毛効果の高さで賞を受賞されたとのことですが、育毛市場は非常に魅力的な分野だと思います。現在の反響はいかがでしょうか。
■日華化学 江守様
おかげさまで、日本弁理士会会長賞を頂戴しました。この技術は、理化学研究所と共同で、育毛のメカニズムを含めて検証を重ね、確立したものです。
スライドにあるのは、被験者の方の試験前と試験後の頭髪の様子です。もちろん個人差はありますが、このような実証データも得られています。
一方で、こうした成果をそのまま製品パッケージなどで発信する際には、医薬品医療機器等法(旧薬事法)などによる表現規制があり、効果に関して直接的な表現を行うことは難しい状況です。
当社は化粧品事業においてもBtoB(企業間取引)ビジネスを展開していますので、主に美容室に来られたお客様に対して、頭皮環境を健やかに保つための製品として提案しておりまして、口コミで評価が広まり、非常に高いリピート率を維持しています。
今後の課題としては、製品の特長や価値を適切な表現でいかに世の中に浸透させていくのかが、当社にとって大きなテーマであり、今後も取り組みを続けていきたいと考えています。
●DAIBOUCHOU
そうしますと、まさに将来に向けた「未来の種」といった位置づけですね。
■日華化学 江守様
その通りです。まさに未来の種として大きく育てていける技術だと考えています。現在は「DEMI DO(デミドゥ)」というブランドで製品展開を行っています。
●DAIBOUCHOU
よく分かりました。次に、インドやバングラデシュで拠点を増強されている件についてです。どちらもアパレル産業の一大拠点として知られていますが、現在の現地の事業展開や業績などの状況はいかがでしょうか。
日華化学株式会社×著名投資家DAIBOUCHOU氏対談動画文字起こし(5)に続く
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