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グリムス Research Memo(2):エネルギーに関する商品・サービスを軸に事業を展開

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■グリムス<3150>の事業概要

同社グループは、エネルギーに関する商品・サービスを軸とした事業を展開してきた。電力コストを削減する商品・サービスを低圧から高圧まですべての領域で提供する、数少ない総合エネルギーソリューションカンパニーである。傘下に、GRコンサルティング、グリムスエナジー、グリムスパワー、グリムスソーラーの4社を有し、事業セグメントについては、販売対象(事業者、一般消費者)、販売物(物販、電力)に応じて、エネルギーコストソリューション事業、スマートハウスプロジェクト事業、小売電気事業の3つに区分してきた。ただ、2026年3月期より、エネルギーコストソリューション事業とスマートハウスプロジェクト事業における人的資本の効率的な活用による一体的マネジメントを強化するため両事業を統合して、フロー収益である物販を主軸とする「エネルギーソリューション事業」とし、ストック収益である電力の小売を行う「小売電気事業」との2事業による構成に変更している。

2026年3月期のセグメント別業績では、電力コスト削減のコンサルティングを行い、事業用太陽光発電システムや蓄電池を主力商材として販売するエネルギーソリューション事業が、売上高14,693百万円(構成比43.3%)、営業利益(全社費用控除前、以下同)5,032百万円(同63.5%)、電力の小売を行う小売電気事業が、売上高19,242百万円(同56.7%)、営業利益2,886百万円(同36.5%)であった。

1. エネルギーソリューション事業
同事業は、事業者に対してエネルギーコスト削減の提案を行うもので、主に子会社のGRコンサルティングとグリムスエナジーの2社が行っている。同事業では、事業用太陽光発電システム及び蓄電池を主力商材とし、そのほか電力基本料金削減コンサルティングや各種省エネ設備の販売を行う。利益率が高く、同社グループの業績を支える存在である。事業用太陽光発電システムなどの利益率が高い商材が中心であり、低圧電力を使用する中小企業をターゲットにするニッチ市場で価格決定力を有する立場にあるため高利益率となっている。同事業は、今後も同社グループの好業績をけん引する事業として期待が大きい。2026年3月期より、スマートハウスプロジェクト事業を統合した。

GRコンサルティングでは、中小規模事業者など低圧電力需要家向けに、事業用太陽光発電システムの販売のほか、電力基本料金削減コンサルティングや各種省エネ設備の販売を行っている。低圧電力需要家向けの電力コスト削減は、電力契約の種類変更と電子ブレーカーの導入提案により、電力供給を確保しつつ毎月固定で課金される電力基本料金の低減による運用改善を実現している。電子ブレーカーはリースやクレジットを利用して販売し、リース期間満了後にまたリプレイス販売を行う。レンタル希望の顧客にはレンタルも行っている。また、設備改善として、LED照明や業務用エアコン、トランスといった各種省エネ設備の販売を行っている。東京・大阪・名古屋にある事業所を拠点に全国的に営業を展開している。

グリムスエナジーは、事業用太陽光発電システムを販売する子会社として2022年4月に設立された。事業用太陽光発電システムは、中小事業者の工場等の屋根などに太陽光発電システムを設置し、作った電気を工場で自家消費することで電力コストを削減する商品であり、電力コストの高騰や再生可能エネルギーの活用拡大を背景に、販売状況は非常に好調である。同社グループでは住宅用太陽光発電システムのノウハウがあったうえ、中小企業向け市場では競合他社がいないことから、今後の成長戦略の中核に据えている。また、グリムスエナジーはオフィスビルや大規模工場などの高圧電力需要家向けにIoT機器及び各種省エネ設備の販売を行っている。すなわち、運用改善として電力の使用状況の監視や自動制御のためのIoT機器、設備改善としてトランス、コンデンサーなどの各種省エネ設備のクロス販売を行っている。

エネルギーソリューション事業と統合した旧スマートハウスプロジェクト事業では、一般消費者向けに住宅用太陽光発電システム及び蓄電池等のエネルギー関連商品の販売や、再生可能エネルギーの開発を行い、子会社のグリムスソーラーが各種商品の販売を行う。ファミリー層が集まる全国各地のショッピングセンターの催事場で、太陽光発電システムや蓄電池などの実物を見せて顧客に詳しく説明し、興味を持った顧客を訪問して発電量の見積りなどを説明のうえ販売してきた。ただ、一般消費者向け事業は、他社との競合もあり、大きく伸びる事業ではなく、催事販売等のコストもかかって利益率が低いことから、今後は事業を縮小してリソースを法人向けに活用する方針だ。再生可能エネルギー開発事業については、群馬県と静岡県にて保有するメガソーラーを主体とする太陽光発電所による売電収入をストック収益源としている。蓄電池の市場規模が拡大していることから、同事業は今後も安定的な収益貢献を見込む。

さらに、エネルギーソリューション事業では、再生可能エネルギーの拡大を背景に需要が高まる系統用蓄電池事業において、2027年3月期には6基の系統用蓄電所が順次稼働開始する予定だ。系統用蓄電池とは、送配電網(電力系統)に直接接続され、再エネの出力変動吸収や周波数調整など系統全体の安定運用を目的として設置される大規模蓄電池を指す。家庭用や再エネ発電所併設の蓄電池とは区別され、電力市場取引や系統運用サービスを通じて収益化される。同社グループでは、需給調整市場での収益を主軸に、ストック収益基盤を構築する計画である。

2. 小売電気事業
同事業は、2016年11月に子会社のグリムスパワーが小売電気事業者として登録を受け、2016年12月より事業を開始した。2025年4月からは事業用太陽光発電システムとのセット販売に強みを持つGRコンサルティングも事業に参入している。電力の小売は、仲介業者に委託して(一社)日本卸電力取引所(JEPX)が運営する卸電力取引所から調達した電気や発電事業者から相対で調達した電気を、町工場等の低圧電力需要家や、工場、スーパー、ビル等の高圧電力需要家に販売し、顧客から毎月受け取る電気料金を収益とする事業である。顧客は一般電気事業者から電気を購入するよりも割安な価格で電気を購入できる。ただ、同事業は電力市場価格といった外部要因の影響を受けることから、販売先を負荷率(最大電力に対する年平均消費電力の比率)が低い顧客に限定し、低圧電力販売では独自燃調(電力市場調達コストの一部を電気代に反映する仕組み)を導入、相対電源の確保やデリバティブ取引の活用、高圧電力販売では市場価格連動型契約への切り替えを行うなど、電力調達価格の上昇に対する十分なリスクヘッジ施策の効果により、安定的なストック収益基盤として確立している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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