■成長戦略
1. 新中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)
データ・アプリケーション<3848>は2025年5月に新中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)を策定し、最終年度となる2028年3月期の業績目標を売上高60億円、EBITDA10億円としている。ビジョンに「個人と組織がともに成長し続けるDIGITAL WORKを実現する」を掲げ、基本戦略としてグループシナジーの創出と、AIも活用した次世代データプラットフォームの構築を目指す。
なお財務方針については、業績や財務状況に応じた柔軟な株主還元を可能とするとともに、資本効率の向上及び中長期的な株主価値の向上を目的として、2026年4月16日付で方針変更を発表した。変更前の株主還元についてはDOE(株主資本配当率)3.5%水準を目途に、配当下限額を年間25円として長期的・安定的な配当の維持を目指し、ROEについては2028年3月期に15%以上の達成を目指していた。変更後の株主還元は、現中期経営計画期間中については総還元性向100%(フルペイアウト)を基本方針として、DOE3.5〜5.0%水準を目途に配当下限額を年間25円とするほか、自己株式取得も積極的に検討する。株主還元を一段と強化する形だ。ROEについては前回方針から変更はなく、2028年3月期に15%以上の達成を目指す。また変更後のキャピタルアロケーションは、成長投資(戦略投資)に5〜10億円程度、M&Aまたは積極的な自己株式取得に10〜20億円程度、配当金に7億円程度、運転資金(人件費・家賃等)に年間20億円程度とした。
事業戦略としては、DIGITAL WORKの実現と同社グループの企業成長を両立すべく、事業戦略の3本の柱として「事業領域の拡大・開拓」「収益安定性の向上」「人的資本経営」の推進を掲げている。
「事業領域の拡大・開拓」ではデータ連携市場のさらなる拡大、AIによるデータ利活用事業の展開、SI・インフラソリューションの拡大、SaaS市場への展開を推進する。戦略の進捗状況として、カスタマーサクセス市場の強化を目指して、2025年10月にワークマネジメントプラットフォーム「Placul」のカスタマーサクセス業務に特化した新エディション「Placul - Customer Success Edition」をリリースした。またクラウド市場への拡張を目指して、2025年11月に同社グループのフラッグシップ・ソリューションとしてクラウド型データ連携プラットフォーム「ACMS Cloud」をリリースした。
「収益安定性の向上」では、安定的な売上伸長の実現に向けて全ライセンスのサブスクリプション化、サービス型ビジネスの拡充、グループ全体でのAI活用による業務効率の向上、グループ全体でのリソースやコストの最適化を推進する。サービス型ビジネスの拡充では「ACMS Cloud」「Placul - Customer Success Edition」やメロンの「KISS」などの拡販を推進する。
「人的資本経営の推進」では優秀な人財の獲得と育成の強化、ウェルビーイング、グループ内での人財の柔軟な活用を推進する。2025年12月には(株)JobRainbowが主催するダイバーシティ&インクルージョン(D&I)への取り組み評価指標である「D&I AWARD 2025」において、最高評価である「ベストワークプレイス」に認定された。2026年3月には経済産業省が推進する「健康経営優良法人認定制度」において「健康経営優良法人2026(大規模法人部門)」として認定された。また(株)ワンキャリアが発表した「ワンキャリア就活クチコミアワード2026」の特別部門において理系学生が選んだランキングでGOLDランクに選出され、エリア部門においても関東ランキングでBRONZEランクに選出された。
グループシナジー創出としては、各社の顧客ネットワークを統合的に活用して顧客基盤強化や事業領域拡大を推進するほか、同社のデータ連携プラットフォーム「ACMS Apex」及び「ACMS Cloud」をコアサービスとして、子会社が持つ強みを生かしながらグループシナジー創出を推進する。また「ACMS Cloud」についてはEDI機能を備えたiPaaSという新領域の開拓を推進する。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)
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