「トップダウン」と「ボトムアップ」それぞれの特徴
目標を達成しやすいのは、圧倒的に「トップダウン」です。目標は大きく立てた方が達成しやすいのです。「ボトムアップ」で立てた小さな目標は、その気になりさえすればいつでも達成できるので、逆に本気になって取り組まない傾向があるのです。
もちろん「トップダウン」の方にも欠点はあります。あまりにも目標が大きすぎるので、どこからどのように着手してよいかわからない場合が多いのです。
「トップダウン」でもう1つ気をつけなければならないのは、目標以外のことに注意が向かなくなることです。気がつくと家庭が崩壊していて、子供が不登校になっていたり、奥さん(旦那さん)が家を出ていったり、頑張って自分の会社を立ち上げたものの、仕事に熱中するあまり健康を害したりと、人生のバランスを崩すことが多くなってきます。
「ボトムアップ」の方はどうでしょうか。まずは堅実な目標を立てるので、本人がその気になれば達成は比較的容易なので、「自分にはできるのだ」という自信が持てます。
欠点としては、成功しても大きな成功にはならないことです。目標そのものが実現可能な堅実なものなので、結果もまた小さいものになるのです。周囲を巻き込んで大きな渦をつくるというような、人生観が変わるような成功体験は期待薄になってしまいます。また、現実的で堅実な目標設定なので、ひとたび世の中の流れが厳しくなると、目標もさらに小さくなり、現実の流れに押し流されてしまうというのも特徴です。
目標達成した自分を想像しよう
ではここから、目標を達成するための具体的な方法について解説していきます。
あなたが本気になって「資産1億円を5年以内に達成する」という目標を持ったとします。実現のためには、まずは資産1億円を達成したときの自分を想像しましょう。
その時、あなたはどこで何をしていますか?
着ている服はどんな服ですか?
身につけている時計、靴、アクセサリーは?
一緒になって喜んでくれる人は誰ですか?
その人が「記念に何か贈りましょう!」と言ってくれたら、何をお願いしますか?
リアルに想像してください。
例えば、単に「スーツを着ている」ではリアルではありません。スーツの生地、メーカー、色、デザイン、作ってもらったテーラーはどこかなど、目をつぶってもありありとその時の自分がイメージできなければなりません。
これは自分の感情を揺さぶるためです。目標というのは、感情的に持った方がやる気が出ます。また、感情的に持った方が潜在意識に入りやすいのです。想像しただけで、興奮して夜になっても眠るのがもったいないと思うくらい感情を刺激してあげると、俄然やる気が出てきます。