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歴史的高値圏にある米国株が、さらに高値を追いそうな5つの根拠=江守哲

輸送株指数と公共株指数のレシオが示すこと

一方で、ダウ輸送株指数と公共株指数のレシオも重視したいところです。

輸送株指数は景気敏感、公共株指数はディフェンシブです。つまり、輸送株指数が公共株指数に対してしっかりしていれば、ダウ平均株価は上昇しやすいと考えるわけです。

このレシオを見ていると、少し警戒感が出ていることがわかります。つまり、このレシオがいまは横ばいからやや低迷している感があるのです。

そのため、ダウ平均は上がりにくくなっている印象があります。これが再び上向けば、米国株に力強さが戻ってくることになりますが、そうなるかを注視していきたいところです。

市場でよく言われますが、いわゆる「SELL IN MAY」の懸念は残ります。しかし、それはトレンドが明確に下向きになるまでは天井を付けたかどうかはわからないわけですし、いまは静観が賢明でしょう。

「ソフトデータ」と「ハードデータ」を比較すると?

一方市場では、「ソフトデータ」と「ハードデータ」を比較する動きがみられます。

「ソフトデータ」とは、市場センチメントを図るような指標です。消費者信頼感指数やISM製造業景況感指数などです。

一方、「ハードデータ」は、具体的な経済指標です。雇用統計もそうですし、小売売上高や消費者物価指数(CPI)などもそうです。

これらを比較すると、これまではソフトデータの堅調さが目立ち、ハードデータがやや軟調に推移していました。

そのため、米国景気はピークを付けたのではないかとの懸念が強まったわけです。

事実、第1四半期のGDP成長率が0.7%と低い伸びになったことで、その懸念はさらに高まりました。

その意味では、12日に発表された、小売売上高CPIの数値はきわめて重要でした。

米百貨店大手の17年2~4月期決算が低調な結果となったことが嫌気され、11日の市場では関連株が軒並み下げていました。

メーシーズは純利益が市場予想を大きく下回り、既存店売上高は前年同期比5.2%減でした。コールズの既存店売上高も同2.7%減と不振が続いています。

両社とも客足減に苦しむ厳しい経営環境が浮き彫りとなり、JCペニーやノードストロムなど百貨店株も軒並み売られました。

その背景には、アマゾン・ドット・コムなどインターネット通販の攻勢が影響していることが考えられます。ネットでモノを購入するのが当たり前になっています。

売り場で現物を見て、ネットで注文するスタイルが根付くと、百貨店の存在意義はますます薄れそうです。

実際、私自身もそうですから(笑)。

さて、このように百貨店決算が低調だったことから、4月の小売売上高に対する懸念が高まっていましたが、結果を見れば、市場の予想を下回ったのものの、懸念するほどではありませんでした。

4月の小売売上高は前月比0.4%増で、市場予想の0.6%増を下回りました。しかし、前年同月比では4.5%増と、きわめて大きな増加となっています。今の時点で懸念する必要はないでしょう。

Next: 4月CPIは堅調。とはいえFRBの積極的な利上げはない

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