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身ぐるみ剥がれた日本人は「海外リタイア生活」の最期に何を見たのか?=鈴木傾城

「FXで稼ぎながらのタイ暮らし」に挑んだ男の末路

2000年の半ば頃、「タイで外こもりをしよう」と煽っていた人物がいた。外こもりに関しての著書も出していた人物だ。

外こもりというのは「国外で引きこもり生活をする」という意味なのだが、これもアーリーリタイアの一種と言える。

この人も充分な資産があったわけではないのだが、自己資金でFX(外国為替証拠金取引)を行いながら、タイで暮らす金を稼ぐというのがこの人のアイデアだった。

FXみたいなバクチで生計を成り立たそうというのだから大したアイデアだが、この人はタイで暮らす他人の金までFXで運用して吹き飛ばして、怒り狂った2人の男に殺された

アーリーリタイアして「東南アジアで暮らしながらFXで金を稼ぐ」というアイデアは多くの働きたくない30代、40代を惹きつけたが、そのほとんどは成功していない

FXはレバレッジを使ってトレードするのが普通なので、思惑が外れるとレバレッジ分が飛んでいく。そのため、資金は急激に減少してリタイア計画は破綻する。

身ぐるみ剥がされる「困窮邦人」

破綻と言えば、「困窮邦人」という言葉が2011年以後、広がるようになっている。この困窮邦人の中には、アーリーリタイアに失敗した人の数も少なくない。

2011年7月7日の朝日新聞は、現地の妻に現金も貴金属もすべて持ち逃げされ、不動産は借金の担保として入れられて取られた49歳のアーリーリタイアした日本人男性を取り上げていた。

彼は充分な資産があったが、何もしないうちにフィリピン妻に一切合切を持ち去られてしまったのだ。

彼のように現地の妻にすべてを持ち逃げされたり、殺されたりするアーリーリタイア組はいくらでもいる。一文無しになって困窮して日本にも帰れずに大使館に救援される。場合によってはフィリピン人の妻から大使館の前に置き去りにされる。

“No Money No Honey”(金の切れ目が縁の切れ目)

それは、東南アジアのアーリーリタイア組にとって、誰でも他人事ではない話である。

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