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「アメリカへのマネー一極集中」を予想し身構えるマーケット=田口美一

各国で高まる、資本流出・アメリカ一極集中への不安感

米国金利も、このまま財政政策をして国債を多く発行する可能性があることから、米10年債の利回りは非常に急激な上昇を見せています。各国ともこの動きに完全に連動しています。日本ですら金利は上向いています。ただこれについてはより多くの国を見る必要があります。

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10月末から比べると、アメリカやドイツなどの金利も上がっていますが、ブラジル、トルコ、メキシコ、インドネシアなどの金利は1%近く上昇しているのです。通貨もドルに対して弱くなっており、金利も上がっているのです。これらは最もアメリカに経済がリンクしている国々です。

アメリカの資本もたくさん入っているこうした国は、資金がアメリカへ戻ってしまうかもしれないという不安感があるのです。大きな外貨準備も持っておらず、対外収支もそれほど黒字がない中、金利の上昇と通貨の下落が同時に起こると、非常にリスクが高まります。現在、それが起きてしまっているのです。エマージング全体からも資本の流出が懸念され不安感が高まっている状況です。

ベルリンの壁が壊された時から、世界は資本主義を謳歌し始め、具体的にはユーロができ、エマージング市場や中国経済などが強くなってきた時代、お金が世界中に回っていくという豊かな時代であったと言えると思います。それがトランプ大統領により、アメリカに一極集中することになるとすればどうでしょう。

今までアメリカが良ければヨーロッパも良くなり、エマージングもプラスの影響を受けるとされていたものが、今後はアメリカだけが良くなるという流れになるのか否か、そのような大きな変化が始まるのかもしれません。少なくとも敏感にマーケットではそうした気配を感じ取り始めている可能性はあります。この辺りを今後は注意深く見ていく必要があると思います。

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グローバルマネー・ジャーナル』(2016年11月30日号)より抜粋
※記事タイトル、太字はMONEY VOICE編集部による

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