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安倍か小池か?選挙後の日本株が「大相場」を形成するための条件=山崎和邦

ひとまとめに「改憲の賛否を問う」は乱暴すぎる

もう1つ、改憲を大義とする選挙にしたいと言うが、改憲そのものの議論も煮詰まっていない。筆者が今までも繰り返し述べたきた通り、ひとくちに「改憲の賛否を問う」というのは乱暴すぎる話だと思っている。

筆者とて、一言一句を変えてはならないというような、教条主義的な護憲論者ではないつもりである。筆者の考えは、小林節慶応大学名誉教授の説に最も近い(彼は本質的には改憲論者ではあるが)。一条ずつ逐条論議し、「この条項はこのように変えたいが、その賛否は如何に」と1つずつを問うべきだ。103条をひとまとめにして「改憲の賛否」をテーマにするのは乱暴すぎる話だ。

過半数獲得は五分五分

消費増税主婦の有権者を中心として、学生有権者も反対であろう。彼らは長期的な財政規律よりも、目先の買い物を重視する。また、改憲はいま述べた通り乱暴すぎるし、時期は熟していない。これも見識のある有権者からは嫌われるであろう。

したがって、今度の選挙は自公合計で233議席という過半数をとれるかどうかに関しては、筆者はその可能性は五分五分だろうと思っている。

また、「過半数をとれなければ辞める」と安倍首相は自ら述べているが、「士たる者の進退たるや、これを事前に自ら云々するは潔しとせず」という美意識が一般にはある。橋本元総理は選挙で自民が激減したら突然に即刻辞任した。この点も安倍首相個人の見識を疑われる点ではある。

Next: 2017年に「選挙は買い」のアノマリーは通じるか

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