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神か悪魔か。ベーシックインカム時代の勝ち組と負け組、あなたはどっち?=田中徹郎

ベーシックインカムが「損か得か」は自分次第

そもそもべーシックインカムは、国民が最低限度の生活を送れるようにお金を支給する制度であるが、なかにはこの制度に依存し、自ら努力、研鑽するのを放棄してしまう人も出てくるだろう。

前述のように、そのような人の将来は決して明るくはない。本来なら定職に就き、そこそこ豊かな生活を送っていたはずの家庭が、ベーシックインカムの導入により、かえって貧しくなってしまう事例も出てくるのではないだろうか。

仮にベーシックインカムが財政に対して中立だとすれば、国民全体でみるとソンもトクもない。要はもらったお金をいかにしてうまく使うか、いかにして増やしてゆくかという、いわば国民一人一人の自助努力が求められる制度ではないだろうか。

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その点に対する議論や国民の理解なく、制度だけ導入すれば、前述したケースのようにかえって国民を不幸にする可能性もあるだろう。

ベーシックインカムの導入に関しては、小池代表が言うように議論が必要なのは言うまでもないが、なにより制度の趣旨に関する国民の深い理解が求められるのではないだうか。単なる年金の先食いに終わってしまわないように――

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本記事はマネーボイスのための書き下ろしです(2017年10月12日)

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