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「好景気なアメリカ」の百均ブームが暗示する米国社会の暗い未来

米国の1ドル均一ショップ(日本における百円均一ショップ)「Dollar General社」が業績好調で、店舗数を急速に増やしています。同社トップは、今後さらに深刻化する不況が顧客を呼ぶとして先行きに強気な見方をしています。(『いつも感謝している高年の独り言(有料版)』)

※本記事は、『いつも感謝している高年の独り言(有料版)』2017年12月19日号の抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

日米で増殖する「百均ショップ」この格差はもう埋まらないのか?

米国の百均が大盛況

米国の1ドル均一ショップ(いわゆる日本の百均ショップ)「Dollar General社」のトップが強気の発言をしたという報道に注目です。

同社トップは、これからも不況が深刻化し拡大するので、「百均ショップ」の顧客はどんどん増えると発言しています。以下、報道のポイントを翻訳しながら解説します。

米国経済の実態を示す、企業トップの発言を取り上げる。

WSJ紙によると、Dollar General社のCEOであるTodd Vasos氏は、経済の不況が深刻化しているので、同社の「百均ショップ」の顧客はどんどん増えると語った。

同社の店舗数は全米に約1万4000軒展開している。目標顧客層は。年収約400万円以下の低所得者で、顧客数はどんどん増加しているとのことである。

CEOのTodd Vasos氏は、「不況が、低収入の顧客をどんどん増やしてくれている。我々の顧客層は、例えば、調味料のケチャップの場合、数本のまとめ買いはせず、1本のケチャップをギリギリまで使い切って、やっと次の日に我々の百円ショップに来て、1本だけ買っていくような人々なのだ」と解説してくれた。

同社は、これまで急速な新規開店で売上高を伸ばし、株主を配当金で大喜びさせる手法で、27年間、事業を拡大させてきた。

大手の小売チェーンが店舗閉鎖を続ける中で、今後も同社は数千店舗を地方の小さな町に新規開店させるとのこと。

米国の地方で過疎化・貧困化がもっと進むと前置きし、「そうなると、我々の顧客数はもっと増えるだろう。現在、新規開店を進めている地域は、5年前は店舗設置の最適な地域ではなかった。しかし、現在では、それらの地域も新規開店に最適な状況となりつつあるのだ」と語った。

Next: 米国でも日本でも「格差」が一気に拡大中。今後さらに悪化も

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