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楽天の携帯事業参入が決して「無謀」ではない2つの根拠=シバタナオキ

楽天の携帯キャリア参入について否定的な意見が多い中、SearchMan共同創業者で元・楽天最年少執行役員、人気メルマガ『決算が読めるようになるノート』の著者であるシバタナオキさんは、「後発でも勝算は充分にある」と見ています。楽天は今後、どのような戦略をとるのでしょうか?マネーボイス編集部がお話を伺いました。

プロフィール:シバタ ナオキ
SearchMan共同創業者。東京大学大学院工学系研究科技術経営戦略学専攻 博士課程修了(工学博士)。元・楽天株式会社執行役員(当時最年少)、元・東京大学工学系研究科助教、元・スタンフォード大学客員研究員。

美味しいトコ取りで勝負!3大キャリアが警戒する楽天の戦略とは

「楽天カード」のノウハウをそのまま活用できる

――2018年に向けて、今、気になるニュースといえば、楽天の携帯キャリア参入が挙げられると思います。「今さら始めても失敗するのでは?」という否定的な意見が多いなかで、シバタさんは十分に勝算はあるのではと述べられていましたが……

シバタ氏:これに関しては、個人的には「楽天カード」の成功モデルとまったく同じことをやるんじゃないかと思ってるんです。

人気メルマガ『決算が読めるノート』著者のシバタナオキ氏

クレジットカード業界は色々な規制があって、今やどの会社も同じようなことしかできなくなってるじゃないですか。でも、楽天カードに関しては、直近で利用者が約1400万人と、相当大きくなってて、取扱高も近々日本一になるだろうと言われています。このリソースを利用すれば、携帯でも、顧客獲得コストは低くできますよね。

それに、元々、キャリアの顧客は、eコマースと相性がいいところも大きいと思うんです。よくeコマースで買い物をする寸前に「今カード作ったら5000円引き!」とかやってるじゃないですか。あれなんか最たる例で。

また、楽天カードは、買い物するたびにポイントが付くので、ライフタイムが長い。1回カードを作ったら、継続して使ってもらえる可能性が非常に高いんですよ。つまり楽天カードは、「1人のお客さんの獲得にいくらかかるか」「その1人のお客さんから将来的にいくらぐらい回収できるか」という点に関して、他の会社と比べてすごく優秀なんです。

だから、今回参入する携帯事業に関しても、楽天は恐らく同じモデルでやっていくんじゃないでしょうか。

回線が混雑する場所にだけ自前でアンテナを立てる

今回は、携帯電話の周波数を自分で取りに行くということですが、そもそもMVNOからドコモへの支払いは、ピーク時のトラフィックで支払ってるんです。ランチ時とか夕方といった、トラフィックが跳ねた時の回線の太さで、値段が決まっているんです。

ピーク時以外にはスカスカな状態になることもあるんですが、それでもピーク時の太さで回線を借りざるを得ない。そうしないと、ランチの時とかに「繋がらない」というクレームが来ますから。

楽天としては、恐らくそのピークの山ができる場所にだけ、自前でアンテナを立てると思うんですよ。こうすることで、トラフィックのピークの山を落とせるので、ドコモへの支払いを減らせます。

回線が混まないところにはアンテナを立てずに、ドコモのアンテナを使うことにすれば、設置コストも抑えられますしね。

6000億円という投資額は、3大キャリアがこれまでインフラ整備で投じてきた金額と比べたら小さいんですが、楽天の企業規模から考えると結構ギャンブルな金額です。だからこそ、かなりの計算をして「こうすれば確実に儲かる」っていう勝算のうえで、実際にやってるんじゃないかと思います。

今回の件に関しては、割といろいろな人が「無謀だ」なんだとかって書かれているのを見かけるんですが、こういう点を考えれば、僕は全然無謀じゃないと思うんですよ。

Next: 楽天の携帯事業は「美味しいトコ取り」。勝算は十分にある!

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