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「金持ちになる読書」vs「貧乏になる読書」何がそこまで違うのか?=午堂登紀雄

本をたくさん読めば、成功できる。そう考えている人も多いと思いますし、総論としては私も賛成です。しかし現実には、本を読めば読むほど頭が悪くなる人もいるのです。(『午堂登紀雄のフリー・キャピタリスト入門』午堂登紀雄)

※本記事は有料メルマガ『午堂登紀雄のフリー・キャピタリスト入門』2017年2月20号を一部抜粋したものです。興味を持たれた方は、ぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:午堂登紀雄(ごどう ときお)
米国公認会計士(CPA)。1971年生まれ、岡山県出身。中央大学経済学部 国際経済学科卒。株式会社エディビジョン代表取締役。一般社団法人 事業創造支援機構代表理事。

読書から逃げても、読書に逃げても、人生の成功はおぼつかない

本を読めば読むほど頭が悪くなる人

この世には、ファイナンシャル・インテリジェンスがないばかりに、高学歴でも貧乏な人は山ほどいます。同様に、リーディング・インテリジェンスがないばかりに、博識なおバカさんも山ほどいます。

こういうことはないでしょうか。

  • ノウハウを求めて買ったのに、具体的な方法が何一つ書いていないと不満に感じたことがある
  • 新しい情報や新しい知識が書いてあるのを見つけるとうれしい
  • 買って損したと感じる本が多い
  • 本は結構読む方だが、特に年収も貯蓄も増えていない

本をたくさん読めば、成功できる。そう考えている人も多いと思いますし、実際、そういう論調の本もたくさんあります。総論としては私も賛成の立場です。しかし、現実には、本を読めば読むほどますます頭が悪くなる人もいるのです。

なぜかというと、本の内容に依存してしまい、自分の頭で考えなくなるからです。

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たとえばデカルトは『方法序説』(岩波書店)の中で、「読書とは、著者の思考をなぞっているだけだ」とまで言います。ここからくみ取ると、著者の主張に自分の経験や価値観をぶつけたり、重ねたり、想像したりしなければ、やはり自分の思考体系や行動体系は変わらないということではないでしょうか。

他人の思考をなぞるだけでは思考停止する

旅行を例に考えてみましょう。

パックツアーを利用して旅行に行くと、何が起こるかというと、「思考停止」です。イタリアに行けば、ガイドブックに載っているトレビの泉などを見て、「ああ、これがトレビの泉か」と確認し、記念写真を撮って帰ってくる。他人がなぞった「イタリア」を自分もなぞるだけ。行く前に想像していたイタリアと、実際に行ってみたイタリアはまったく同じ、ただの「確認旅行」です。

観光旅行とはそんなもの、ということかもしれませんが、やはり決められたレールのない環境に身を置き、考え方を広げる旅行の方が、断然醍醐味があるのではないでしょうか。

たとえば、現地に行ったらレンタカーを借りて、地元のガソリンスタンドで給油すれば、隣で給油している現地の人が話しかけてきます。地元の人しか行かない料理屋に行けば、日本とは違う現地の生活が垣間見えるでしょう(私は値段をボッたくられましたが…苦笑)。

現地に溶け込んでみると、道路事情にしろ、食文化にしろ、生活環境にしろ、日本の日常と比較するので、普段は考えてもみなかったことを考えるきっかけになります。

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