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キーコーヒー<2594>は増収増益基調、26週MA水準から切り返す展開へ=水田雅展

キーコーヒー<2594>(東1)はレギュラーコーヒーの大手で新たな事業領域開拓戦略を積極推進している。株価は8月18日の上場来高値2370円から反落し、9月末の配当・株主優待権利落ちも影響してやや水準を切り下げたが、直近安値圏2000円近辺で下げ渋る動きだ。16年3月期増収増益基調を評価して切り返す展開だろう。(アナリスト・水田雅展 / 日本インタビュ新聞社)

キーコーヒーは16年3月期増収増益基調を評価

コーヒー関連事業を主力として飲食関連事業も展開

コーヒー関連事業(業務用・家庭用レギュラーコーヒーの製造・販売)を主力として、飲食関連事業(イタリアントマト、アマンド)も展開。ブランド力強化、収益力強化、グループ連携強化を柱として、新商品の開発・投入、新たな事業領域の開拓を積極推進している。

イタリアントマトは、15年3月期の新規出店17店舗、閉店27店舗で、15年3月期末店舗数は直営64店舗、FC228店舗の合計292店舗だった。「国内は充実、海外は拡大」という基本方針に加えて、新業態店舗開発を促進し、中国やASEAN地域へ積極展開している。

また効率的な生産・供給体制を構築するため、首都圏の3工場を集約した東京工場グランデを14年11月に竣工した。

新たな事業領域開拓を積極推進

M&Aも活用して積極的な業容拡大戦略を推進している。13年1月銀座ルノアール<9853>を持分法適用会社化、14年2月ネット通販事業拡大に向けてコーヒー豆焙煎加工販売のhonu加藤珈琲店を子会社化した。

14年9月には世界有数のコーヒーメーカーであるillycaffe S.p.A(イッリカッフェ・本社イタリア)と、illyブランドのレギュラーコーヒー製品全般について日本国内での独占販売契約を締結した。

なお通販事業を展開するhonu加藤珈琲店は「楽天市場ショップ・オブ・ザ・イヤー」を12年連続で受賞し、国内最大級のインターネットショッピングモール「Yahoo!ショッピング」においても「2014年年間ベストストア賞」を受賞した。

15年4月にはスマートフォン向けアプリ「キーコーヒー ファンクラブ」を公開した。直営ショップ、KEYCOFFEE通販倶楽部、アマンド、ミヤマ珈琲など、各ブランドからのお得な情報、アプリ会員限定クーポン、おいしいコーヒーの入れ方など利用目的に応じて便利に使えるアプリだ。

9月18日には、厳選されたコーヒーとアマンドのスウィーツを一緒に楽しめる直営ショップ「KEY COFFEE Club」第2号店となる北千住マルイ店(東京都足立区)をオープンした。

10月1日には「KEYS CAFE」30店舗目となる「Yokohama Ryokuentoshi KEYS CAFE」が、相鉄いずみの線緑園都市駅の駅前ビルにオープン(運営会社はキャリアプラン)した。ネルドリップで丁寧に抽出する「氷温熟成珈琲」が味わえる本格カジュアルカフェである。

コーヒー生豆相場の影響を受ける収益構造、贈答用需要なども影響

なお15年3月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月~6月)138億78百万円、第2四半期(7月~9月)136億77百万円、第3四半期(10月~12月)152億55百万円、第4四半期(1月~3月)135億13百万円、営業利益は第1四半期4億81百万円、第2四半期2億69百万円、第3四半期5億34百万円、第4四半期4億39百万円の赤字だった。

原料のコーヒー生豆相場の影響を受ける収益構造で、天候や贈答用需要なども影響する。

15年3月期の売上総利益率は14年3月期比1.6ポイント低下して28.6%、販管費比率は同0.2ポイント低下して27.1%、ROEは同0.7ポイント低下して2.3%、自己資本比率は同1.2ポイント低下して72.3%、配当性向は44.9%だった。

Next: いまの株価水準をどう見るべきか?16年3月期は増収増益基調

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