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【展望】マイナス金利祭り早くも終了~少額から買える好業績株を狙い撃つ=山本伸一

決算も一段落、来週は好業績銘柄の「選別物色」局面に

さて、今週(2月1日週)も企業決算が数多くあり、今回の決算シーズンでは全体調整とともに株価水準を落としている銘柄には期待通りの決算内容でも再評価が期待できる状況にあったことからリバウンド期待もありました。

しかし、ニューヨーク連銀のダドリー総裁の発言などからFOMCの利上げペースが鈍化するのではとの観測からドル売りが加速し、相対的に円が買われたほか、中核銘柄の決算売りも押し下げ要因になり、日経平均株価は月曜日の上昇を除けば4日続落。

日銀のマイナス金利導入という金融緩和が行われた1月29日(金)の水準を下回って、下値を模索する展開となっています。まずは、米国の雇用統計発表や金曜日引け後に発表のトヨタ自動車<7203>の決算発表などのイベントを警戒した動きもあったでしょうか。
トヨタが過去最高益 昨年4―12月、純利益9.2%増 – 朝日新聞デジタル

ただ、5日の金曜日の大引け間際には急速に下げ渋るなど、売り方の買い戻しも働いている模様。外国人投資家を中心にショートポジションも積み上がってきていると見られており、外部要因の変化で一喜一憂する流れが続いているだけに、米国市場や為替相場の反応が週明けの全体観を左右しそうです。

様々な反応を見せた決算発表シーズンも来週で一巡。今後は決算発表が出揃うことで、業績の悪いものを売って、業績の良いものに乗り換える「選別物色」が進む局面となります。

そこで、来週は今回の決算発表シーズンで良好な内容を明らかにした好決算銘柄のなかから、決算発表後も決算売りをこなして選別物色を取り込む銘柄が狙い目となります。

全体調整とともに水準を落としている銘柄も多く、来週は打診売買向きの「少額から買える好業績株」に注目してみてください。来週は11日の祝日休場、金曜日のSQ算出もあり、金曜日の引け後に決算発表が集中することから、まだ全体観を傾けにくい局面ですが、全体相場が落ち着かない状況では決算評価に着目した銘柄選別を行っていきたいところです。

決算シーズン後の業績の悪いものを売って、業績の良いものに乗り換える「選別物色」に移行することを見越して、今のうちに好業績銘柄の決算内容を分析しておきましょう。具体的には、開示された決算内容と四季報の通期予想などの市場予想との差異などに目を配り、増収でも織り込み済みなのか、サプライズなのか。減益でもマイナスインパクトなのか、アク抜けなのかを精査しておくと、予想外の株価の変動にも対処できるでしょう。

シカゴ日経平均先物円建 1分足(SBI証券提供)

シカゴ日経平均先物円建 1分足(SBI証券提供)

NYダウ 1分足(SBI証券提供)

NYダウ 1分足(SBI証券提供)

米ドル/円 1分足(SBI証券提供)

米ドル/円 1分足(SBI証券提供)

1月米雇用統計結果(2/5 22:30発表)

・非農業部門雇用者数:15.1万人(市場予想:19.0万人)
・失業率:4.9%(市場予想:5.0%)
注目の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が事前の予想を大きく下回った一方で失業率は改善。強弱まちまちとなったが平均時給の伸びを材料に追加利上げ観測が再燃し、週末のNYダウは211.61ドル下落した。

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