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経営危機に揺れる「ドイツ銀行」の考察~一番手は、つぶれにくい=児島康孝

業界一番手はつぶれにくい。トップ人材が集まるドイツ銀行の底力

業界のトップ企業は、すぐには、つぶれにくいですね。

たとえば、日本の金融危機の際にも、日債銀や長銀はつぶれましたが、三菱や住友、三井はつぶれていません。また、山一證券はつぶれても、野村證券はつぶれていないですね。

家電業界でも。ソニーやパナソニックは、つぶれていません。三洋電機や、今回のシャープは危機に陥りましたが。

これはやはり、人材とか過去の利益の蓄積がモノをいう、ということでしょう。

ソニーには、ユニークな人材が複合的に集まっているので、危機になると力を出すタイプもいます。パナソニックには、辛抱強い、忍耐強いといったトップクラスの人材が集まっています。

同様に、リーマンショックのときも、リーマン・ブラザーズはつぶれましたが、ゴールドマン・サックスはつぶれていないです。

リーマンに比べて、業界トップのゴールドマンの方が、人材も組織もかなり上だった、ということでしょう。

ですから、ドイツの人材のトップクラスが集まっていて、これまでの利益の蓄積もあるドイツ銀行がそう簡単につぶれるとは考えにくい。3番手、4番手ぐらいだったなら、危ないでしょう。

最近、ドイツ銀行は、市場価格が下がってしまった自社の債券(株式転換の条件付き)を買い戻す計画を発表しています。

割安になった債券を買い戻せば、差額を利益に計上できます。これは資金繰りが厳しい状況だとできないですから、まだ余裕はあるのでしょう。

ただし、リスクシナリオとして、FRBが利下げに転じたとき、ドイツ銀行が危機に陥ったときのことは、念頭に置いておきましょう。基本的には今年春ごろから、日本の景気は上昇するとみています。

【関連】世界恐慌の噂を検証~ドイツ銀行が破綻するとは思えない10の理由=矢口新

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ニューヨーク1本勝負、きょうのニュースはコレ!』(2016年2月14日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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