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韓国ホワイト国除外から1年、「日本を負かした」と喧伝する文政権を襲う経済崩壊=勝又壽良

日本が、韓国への半導体主要3素材の輸出手続き規制強化をして、この7月で1年になる。日本は当初から、輸出数量の規制でなく輸出手続き規制強化であると、口を酸っぱくして説明してきた。現在、日本からの半導体主要3素材の輸出量が、減っていなかったことを検証できる状態になった。それにも関わらず韓国は、日本を打ち負かして損害がなかったと宣伝している。韓国大統領府も韓国与党も、日本との不和がもたらす経済面での得失に関する配慮がゼロである。(『勝又壽良の経済時評』勝又壽良)

※本記事は有料メルマガ『勝又壽良の経済時評』2020年7月2日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にご購読をどうぞ。当月配信済みのバックナンバーもすぐ読めます。

プロフィール:勝又壽良(かつまた ひさよし)
元『週刊東洋経済』編集長。静岡県出身。横浜市立大学商学部卒。経済学博士。1961年4月、東洋経済新報社編集局入社。週刊東洋経済編集長、取締役編集局長、主幹を経て退社。東海大学教養学部教授、教養学部長を歴任して独立。

韓国は勝てると誤解している? 日本に突き付ける「2つの刃」

高い支持率を誇る韓国の文在寅政権は、民主主義のルールを簡単に破り、日本への敵対意識もむき出しにしている。日本が韓国への半導体主要3素材の輸出規制を行ってから1年、その被害を受けなかったと強固に主張する韓国は、実質的な経済面の得失に無頓着である。

日韓関係は、今後の両国の外交・経済に重大な影響を与える季節を迎えた。8月4日以降になれば、日本の「旧徴用工補償問題」で韓国が差し押さえている、日本企業の資産売却は法的に可能になる。韓国政府が、日韓関係の険悪化から「GSOMIA」(日韓軍事情報包括的保護協定)の破棄に走る可能性も取沙汰されている。

要するに、韓国は日本に向けて2つの刃を突き付ける形になっている。

これらの刃は、韓国自身の心臓を刺す危険性を抱えている。韓国政府には、そのようなブーメランについてまったく考慮していないのだ。韓国が勝てるという誤解をしているからだ。

与党大勝がもたらす「罠」

その最大の理由は、先の総選挙で与党が圧倒的な勝利を収めたことである。

国会議席の6割を占めるという絶対多数の与党になった。すでに、その奢りは国会運営に現れている。慣例を破って、議長・副議長のほかに常任委員長全ポスト独占するという横暴ぶりである。民主化以来、与野党が国会運営で責任を持つという民主主義のルールは簡単に打ち捨てられた。

韓国与党の超強気姿勢は、対日外交にも向けられている。日本に対して、一切の譲歩をせずに戦う姿勢を見せているのだ。それが、総選挙で「韓日戦」を標榜して支持されたと理解しているからだ。

この勢いで、GSOMIA破棄に動き出すであろう。この問題は、日韓よりも米韓問題に発展していく。米国が再び、強い圧力を韓国に掛けて「腰砕け」になることは自明。それでも日本へ嫌がらせをするのが韓国与党である。それが韓国の国益を守る、という誤解に基づくのだ。

韓国では、進歩派までが文政権の高い支持率のもたらす「罠」に対する警告を出している。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権は、低い支持率に悩みながら経済政策や外交政策で成果を上げた。低い支持率とは、保守派の根強い反対があったことを物語る。それだけに、慎重に政策を進めた結果である。

現在の文在寅(ムン・ジェイン)政権は、高い支持率に酔って「何でもできる」という罠に嵌り込んでいる。支持団体の主張する政策を丸呑みしているからだ。

最低賃金の大幅引き上げは、労組の要求をそのまま受け入れたものである。「所得主導成長」という美名に隠れて、生産性上昇を無視した大幅引き上げである。働かないで高賃金を獲得するという労組の要求そのものを実行した。

原発廃止は、市民団体の反原発運動を鵜呑みにしたものだ。福島原発事故を誇大宣伝する戦術の虜になった結果である。市民団体は、太陽光発電を推進させ多額の補助金を懐に入れたのである。文政権はすべて、支持団体の既得権益を守る保守的行動に終始している。進歩派政権という看板に泥を塗っているのだ。

盧武鉉政権で、大統領府広報首席秘書官を務めた、趙己淑(チョ・キスク)梨花女子大国際大学院教授が、「政治の成功が政策の成功を保証するだろうか」と主張している。「支持率が高ければ政策的失敗に対して寛大になり、参謀も緩んで、誰もがうまくやっていると錯覚する可能性がある」と指摘している(『中央日報』7月1日付)。

現在の文政権は、まさにこの状態である。心理的に舞い上がったままだ。日本に対しては、露骨なまでに敵対意識をギラギラさせている。

Next: 大統領府の金尚祖政策室長は7月1日、近ごろ日本が国際舞台で韓国をけん制――

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