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希少コインが暴騰開始!コロナ相場の「現金はゴミだ」は投資の新常態となるか=田中徹郎

コイン相場全体で「水準訂正」が起きている

以前から僕は古代インドのディナールは安すぎると申し上げてきましたが、これでやっと適正相場に近づいたと思います。

古代アケメネス朝ペルシャのダリックと呼ばれる金貨も、ここ数か月で急騰した印象です。昨年あたりまではAUクラスが20万円代で落札できたのですが、この夏の新相場は50万円代に突入です。「走る王」が描かれたこの金貨もデザイン通りの快走をみせています。このコインなども過去の相場は異常に安すぎました。今から2400年前に造られた歴史遺産が20万円で手に入るなど、よく考えれば変です。

このように夏場に入ってのコイン相場上昇は、一部の希少コインだけの高騰にとどまらず、相場全体の水準訂正という色彩が濃いのではないかと僕は思います。

一過性のブームではない?

このような相場水準の訂正は、どのような背景で起きているのでしょうか。

僕は単なる一過性のブームだとは思いません。コイン相場全体に見られる水準の訂正は、以下のような世界経済の変化を反映したもので、ある意味で自然なものではないかと思います。

1)コロナによる世界経済の収縮
    ↓
2)各国政府による過去最大の財政出動と、中銀による巨額のマネー供給
    ↓
3)相対的な実物資産への信頼感の高まり

コロナは近々終息が予想されますが、新たな感染症の流行は、今後もあるとみておくべきではないでしょうか。

西暦2000年以降のわずか20年ですら、SarsにMers、そして今回の新型コロナです。人と動物の居住圏の重なりや人間の行動範囲の拡大は、新しい感染症の発生を予想させます。

そればかりではありません。

市場に供給された巨額のマネーは経済の振幅を拡大し、それがまた経済危機のきっかけになるでしょう。ひとたび危機が起きると、政府は財政出動とマネー供給を拡大し、危機を抑え込むことになります。

このように各国政府の財政の規模拡大は止まるところを知らず、それと呼応する形で市場には未曽有のマネーが供給され続けることになるでしょう。

巨額のマネーは相場の振幅を拡大し、現預金ですらその難から逃れることは難しいでしょう。

その場合、富裕層ほど被る被害は大きくなり、彼らが資産の一部を実物に移動させる流れは止めようがないと僕は思います、

言い換えれば現在と近未来を覆う私たちの不安感の台頭が、コインはじめ実物資産の相場を押し上げているのではないでしょうか。

以上が、僕が考える「コイン新相場」の解釈です。

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image by:-Taurus- / Shutterstock.com
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一緒に歩もう!小富豪への道』(2020年8月20日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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